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大江戸猫三昧 新装版 の商品レビュー

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2024/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルの如く、澤田瞳子さん厳選の猫に纏わる時代短編がずらり。 江戸の庶民の生活と猫の可愛らしさ、妖しさ、健気さ…様々な魅力をたっぷり堪能できる。 神変不可思議な妖術使いに宮本武蔵が挑む「化猫武蔵」は謎めいたドキドキに一風変わった切り口で猫が絡み、猫好き夫婦と猫好きの義母が織り成す「野良猫侍」の溢れんばかりの猫愛には目尻が下がりっぱなし。 短い中に猫と夫婦の確かな絆を感じる爽快な後味の「黒兵衛行きなさい」と、ゴンの献身に泣けてしょうがない「大工と猫」が特に印象に残る好みの作品。猫三昧の満足感ここに極まる。

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2022/12/10

澤田さんの本かと思ってジャケ借したけど、澤田さん選アンソロジーでがっかり――と思いきや、解説が論文ばり、抜群だった。読みたい作家発見もあって、読んでよかったかも。 岡本綺堂の半七シリーズは、チャンバラ主体の男娯楽系かと思っていたが、京極夏彦ぽいテイストもあり、ちょっと読んでみよう...

澤田さんの本かと思ってジャケ借したけど、澤田さん選アンソロジーでがっかり――と思いきや、解説が論文ばり、抜群だった。読みたい作家発見もあって、読んでよかったかも。 岡本綺堂の半七シリーズは、チャンバラ主体の男娯楽系かと思っていたが、京極夏彦ぽいテイストもあり、ちょっと読んでみようかなあという気になった。

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2022/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ネットで見かけて。 著名な作家たちによる江戸の猫のお話。 猫を使って楽隠居の老人にとりいった女が殺された、 といったいかにもミステリーな話から、 一緒に暮らしていた猫が目を治してくれた、 といったちょっと不思議な話まで、 さすがに手練れの面々、面白かった。 どの話もとても良かったが、 たった7頁ながら、ご主人様の、 正しくはご主人様の旦那様を助ける黒猫の話が 印象的だった。

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2021/05/21

猫をテーマとした時代小説アンソロジー。古くから身近なペットとして珍重されてきた猫は日本では中世以降、化け猫的な風習が広まったこともあり、時代小説でも猫にまつわる小説は数多く、そしてそのアンソロジーもよく目にする。 本作に掲載されている作品は、岡本綺堂、池波正太郎をはじめとしたビッ...

猫をテーマとした時代小説アンソロジー。古くから身近なペットとして珍重されてきた猫は日本では中世以降、化け猫的な風習が広まったこともあり、時代小説でも猫にまつわる小説は数多く、そしてそのアンソロジーもよく目にする。 本作に掲載されている作品は、岡本綺堂、池波正太郎をはじめとしたビッグネームがズラリと並び、そして選びぬかれた佳作ばかりで面白い。 が、本書の特徴は、なんと言っても人気時代小説作家の澤田瞳子が、まだ作家としてデビューする前に選者として刊行したものであること、そして編集解説が、掲載作品に勝るとも劣らない豪華すぎる内容であること。ほんとここだけでも読む価値あり。更に、新装版としての解説も掲載されてより本書を深く楽しませるところである。

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2018/05/25

お店で猫の小物を見つけると手にとってしまうように、猫のアンソロジーを見かけると、つい、手にとってしまう。そして、だいたいは、悪くはないんだけど・・・ということになる。 だけど、この本は、なかなかによかった。時代小説のせいか、猫自体が描かれるのではなく、効果的な小道具のように猫が...

お店で猫の小物を見つけると手にとってしまうように、猫のアンソロジーを見かけると、つい、手にとってしまう。そして、だいたいは、悪くはないんだけど・・・ということになる。 だけど、この本は、なかなかによかった。時代小説のせいか、猫自体が描かれるのではなく、効果的な小道具のように猫が使われている作品が多いようだ。 お気に入りは、島村洋子さんの「猫姫」、海野弘さんの「大工と猫」、高橋克彦さんの「猫清」。しんみりと心にしみます。 次点は、小松重男さんの「野良猫侍」かな。

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