いまさら聞けない健康の常識・非常識 の商品レビュー
あまりに有名なキャッチフレーズ「腸まで生きて届く乳酸菌」。ところが、このフレーズは全くの嘘で、ほとんどの菌は胃液で死滅してしまうことがテレビで紹介されていた。他方、本書は、乳酸菌は生きていても死んでいても腸に届いて腸内細菌の餌となり腸内環境を整えてくれることを教えてくれる。よくよ...
あまりに有名なキャッチフレーズ「腸まで生きて届く乳酸菌」。ところが、このフレーズは全くの嘘で、ほとんどの菌は胃液で死滅してしまうことがテレビで紹介されていた。他方、本書は、乳酸菌は生きていても死んでいても腸に届いて腸内細菌の餌となり腸内環境を整えてくれることを教えてくれる。よくよく考えれば、そもそも私たちの口にするもののほとんどが死んだもの。だけど全てが栄養となっている。大事なのは、微生物が生きているか死んでいるかではなく腸内細菌の餌となるものをしっかり食べることなのだ。 また、食べ過ぎと動脈硬化を招くとして悪者扱いしてきたコレステロールが、2015年に食事で体内のコレステロール値は大きく変わらないと発表される。コレステロールが多いから卵はたくさん食べない方がいいという考え方は間違いとなる。ところが、このエビデンスとなった研究のサンプルの中には実はコレステロールが上がったサンプルもある。見逃せない重要な事実である。新常識もケースバイケースといったところか。医学の常識は新たな研究によって年々変わっていく。目からうろこ落ちまくりの一冊やった。
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