COCORA 自閉症を生きた少女(2) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ただ愛して欲しいだけなのに...。「どんな子供が生まれても、全身全霊で愛し抜いて、咲き誇る薔薇のように共に生きる人々もいる。そうなれないのは、生まれた子供のせいではない。子供を愛せるかどうかは、子供が愛らしいかどうかで決まるのではない。親の覚悟と愛情で決まるのだ。」「そうだ。その集団がどんな理念からどんなものを求めて存在し、どんな考え方を共有しているのか、あるいは排除しているのか、私は、見極めなくては。どんな時でも、ただ所属欲求から、集団に属していてはいけないんだ。どんな『集団』に属して、『集団』の中でどう行動していくか・・・・・私は常に『思考』し続けなければ。」壮絶な体験から中学生が到達する境地...。青年期編が待ち遠しい。
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一人で海外留学。両親はぶっとんでいるとしか言いようがない。 第二作目の思春期篇では「クスケ家」との出会いが大きなターニングポイントになっている。クスケ家は本当に素敵な家庭だったのだろう。上手くコミュニケーションをとれなかったのかもしれないが、クスケ家という本来の家族の在り方に触れ...
一人で海外留学。両親はぶっとんでいるとしか言いようがない。 第二作目の思春期篇では「クスケ家」との出会いが大きなターニングポイントになっている。クスケ家は本当に素敵な家庭だったのだろう。上手くコミュニケーションをとれなかったのかもしれないが、クスケ家という本来の家族の在り方に触れることによって、自分の家族の異常さに気づくことができたのは大きな変化だったのだと思う。 また、命の大切さについて考えさせられる「うさぎを解体する」の場面が印象深い。 そもそも、10代の子どもが生き物を自分で解体するという場面事体がインパクト大なのだが、そこから彼女が学ぶ「いただきます」という言葉は「命をいただきます」なのだということの気づきにハッとさせられる。 「いただきます」という言葉はなんて尊く、美しい言葉なのだろうと感じた。
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前編に続いて、いたたまれないような悲劇的な状況が続くのかとハラハラしながら読み進めたが、ホストファミリーとの関係構築にも概ね成功して、多重人格的な「声」を相手にした深い内省に中心が移る展開であった。
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