夏をなくした少年たち の商品レビュー
2017.6.5.読了榊雪丸、三田村国実、紀本啓、そして僕梨木拓海は6年生仲良し四人組。小学校生活最後の夏休みの思い出に新潟から群馬までの自転車旅行を計画していた。雪丸のためにその計画が変更になってしまい、花火大会を見るために花火大会当日は立ち入り禁止になる山にみんなで登ることを...
2017.6.5.読了榊雪丸、三田村国実、紀本啓、そして僕梨木拓海は6年生仲良し四人組。小学校生活最後の夏休みの思い出に新潟から群馬までの自転車旅行を計画していた。雪丸のためにその計画が変更になってしまい、花火大会を見るために花火大会当日は立ち入り禁止になる山にみんなで登ることを夏休みの思い出にしようとした拓海たち。四人組につきまとう国実の妹智里がついてきたことから取り返しのつかない出来事が起こってしまう。 ストーリー的には予測できたが、仲良し四人組の描写が生き生きしていてよかった。四人組につきまとうあと一人の上級生東堂聖剣の存在と啓の母親のストーリーが若干説得力に欠いていると思ったが夏をなくした少年たちというタイトルが絶妙な作品だと思った。
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なんとも切ない物語。 物語の主人公、タクミは警察官。そのタクミの前に事件の被害者が身元不明の死体となって横たわっているところから物語は始まる。 すぐにタクミの回想シーンへと移る。タクミがまだ小学生の頃、仲良し4人組と夏休み最後の大冒険をする話だ。そこでも蓋をしてしまいたい、...
なんとも切ない物語。 物語の主人公、タクミは警察官。そのタクミの前に事件の被害者が身元不明の死体となって横たわっているところから物語は始まる。 すぐにタクミの回想シーンへと移る。タクミがまだ小学生の頃、仲良し4人組と夏休み最後の大冒険をする話だ。そこでも蓋をしてしまいたい、忘れられない事件があった。過去の未解決事件と今回の事件が交わる時、犯人の姿が浮き彫りにされるのだが、それがなんとも悲しい結末を生み出す。 小学生の頃の回想シーンがあまりに瑞々しくて、このままこの時代にいたくなってしまった。子どもの心理描写があまりに上手く、自分も小学生の夏休みを過ごしているような気持にさせられた。 このような事件ではなく、青春ものとして、この4人組と会いたかった。
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新潮ミステリー大賞受賞作。 どこにでもいそうな、小学生男子の仲良し四人組。いろいろ問題がありながらも結局は仲良しで微笑ましい少年たちの日々の中で起こってしまったとある悲劇の物語。誰にでもありそうな夏の思い出、の情景の中で起こるだけに、これはもう痛々しくってたまりませんでした。日常...
新潮ミステリー大賞受賞作。 どこにでもいそうな、小学生男子の仲良し四人組。いろいろ問題がありながらも結局は仲良しで微笑ましい少年たちの日々の中で起こってしまったとある悲劇の物語。誰にでもありそうな夏の思い出、の情景の中で起こるだけに、これはもう痛々しくってたまりませんでした。日常がふとしたことで崩壊してしまう瞬間の恐ろしさが、あまりに悲しすぎます。 だけどそれだけではなく、そこからまた20年も経って起こった悲劇の続き。意外な真相ではないのだけれど、だからこそあまりに悲しい真相。長い時を経て明かされる悲劇の物語と、それぞれの後悔、そして友情が切ないながらもほんの少し温かくて、印象的な読み心地でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
例えばニュースで「小学生男子4人が山中に4歳女児を置き去り。女児は死亡。」と流れたら、誰もがあり得ないと思うだろうが、些細なボタンのかけ違いでこういう事が現実にも起こり得るのだと思うと限りなく怖い。
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