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スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む の商品レビュー

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2019/04/23

スウェーデンと日本の社会の教科書は大きく違う。 その最大の違いの一つに、スウェーデンのは考えさせるところが多い。社会、メデイア、個人と集団、経済、政治、法律と権利など。 日本では知識として教わる部分も多いが、スウェーデンは平易な文章で現状を説明したあと、例えば、「今の社会と200...

スウェーデンと日本の社会の教科書は大きく違う。 その最大の違いの一つに、スウェーデンのは考えさせるところが多い。社会、メデイア、個人と集団、経済、政治、法律と権利など。 日本では知識として教わる部分も多いが、スウェーデンは平易な文章で現状を説明したあと、例えば、「今の社会と200年前の社会とくらべてあ、どこがよくなり、どこが悪くなったか考えましょう。」などのような形式が多い。 この幼い頃から、身近な問題を考えさせるところが、投票率の高さであったり、国や社会の問題を他人事とは考えず、当事者意識をもって考えさせるところにも繋がると思う。 読んでよかった。

Posted byブクログ

2018/05/02

日本の大学生が、スウェーデンの小学校(基礎学校)の社会科の教科書を読み、日本の教育の足りないものを見つめる。 いじめ問題など小学生に身近なものから、政治、犯罪と刑といった大人になって直面するものまで、内容は多岐だが、どれも共通するものがある。 簡潔な過程の説明があるのだ。 スウ...

日本の大学生が、スウェーデンの小学校(基礎学校)の社会科の教科書を読み、日本の教育の足りないものを見つめる。 いじめ問題など小学生に身近なものから、政治、犯罪と刑といった大人になって直面するものまで、内容は多岐だが、どれも共通するものがある。 簡潔な過程の説明があるのだ。 スウェーデンの教育の根底には、同じ北欧のフィンランド・メゾットに通じる、「ミクシ(Miksi / 何故)?」という問題提起がある。 スウェーデンでの家族の形が多様であること――離婚、再婚(ステップアップファミリー)、養子から同性パートナーまで――をイラスト入りで紹介。 100年前までは、子供が労働力であったり体罰を用いてでも“管理”する存在だった子供が、今では親・教師が子供を個人として尊重し、寄り添って接する存在にかわったこと。 今と昔では何が違うのかを明記しながら、考えを促す方針が、教科書の文章に書かれている。 知識の羅列で、読み手(児童・生徒)が受け身になる日本の教科書とは、根本的な部分が違うと思った。 私は今の小・中学校の教育現場を知らないので何とも言えないが、私が義務教育を受けていた頃は“進学校”と呼ばれる学校が受験対策重視で、議論をすることを学ぶ機会が少なく、大学生になってやっとそれができるような気がする…… 著者は「スウェーデンの教育の全てが良いと手放しで称賛することはできない」とする。 短期的な知識や成績、技術面では難色がある模様。 しかし、スウェーデンの教育にはそれとは違うもの……根底にはグローバル化が進む社会の中に在って、柔軟な発想ができる人間になるためのリベラルアーツ的な部分を養うことを目的としているのだろう。 教科書を読んだ日本の大学生たちは「日本には無い視点」をよく指摘していた。 この本に明確な答え、主張はない。 それは読者に委ねられている。 【併読/再読したいもの】 北川達夫『図解 フィンランド・メソッド入門』( https://booklog.jp/item/1/4766783476 ) ペーテル・エクベリ『自分で考えよう: 世界を知るための哲学入門』( https://booklog.jp/item/1/4794969368 ) ペーテル・エクベリ『おおきく考えよう: 人生に役立つ哲学入門』( https://booklog.jp/item/1/4794969759 )

Posted byブクログ

2017/01/04

非常に読みやすい本でした。小学校の教科書が出た後にこの作者のゼミの学生さんの対話が載ってあり、どのように感じて考えたのかを述べてあるので、そんな考え方もあるのかと読みながら感心しました。 そして日本との違いやまた他の事柄との比較も非常に多く、こんな違いがあるんだなと思いました

Posted byブクログ