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お金の流れで探る現代権力史 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2018/05/16

「お金の流れ」を軸にして近現代の歴史を整理。歴史を眺めることでこれから先の流れもうっすらと見えてくる。アメリカの衰退と中国の覇権獲得、その中での日本の立ち位置や役割など、色々と考えさせられます。

Posted byブクログ

2017/06/30

歴史を経済的な側面から見直して分かりやすく解説をするシリーズの現代史版。いまの我々に繋がっている現代史なだけにいままでの中でもっとも参考になった。 現代史を経済の側面で見ると、「基軸通貨」、「石油」、「イギリスは悪い」の3点に集約される印象を持った。現代史は覇権国家の時代であり...

歴史を経済的な側面から見直して分かりやすく解説をするシリーズの現代史版。いまの我々に繋がっている現代史なだけにいままでの中でもっとも参考になった。 現代史を経済の側面で見ると、「基軸通貨」、「石油」、「イギリスは悪い」の3点に集約される印象を持った。現代史は覇権国家の時代であり、覇権国家の力の源泉は軍事力と基軸通貨であった。とくに基軸通貨を押さえると国際貿易を押さえることとなり、基軸通貨国家はお札を刷りさえすれば価値を無尽蔵に作り続けることのできる極めて大きなメリットを有することになる。03年のイラク戦争も実はアメリカの石油決済における基軸通貨を守るための戦いであったことがこの本でつまびらかにされている。 現代は石油動力、石油化学の時代とも言え、石油の権益を巡る狂騒の歴史とも言える。現代史の殆どの紛争や混乱は石油を巡るものであったと言うことがこの本でわかる。21世紀は何を巡る紛争の歴史になるのであろうか? そして、そういった基軸通貨による貿易の支配、石油権益を巡る混乱、直近で言うとタックスヘイブンという鬼っ子、これらすべてを発明したのがイギリスであり、現代史はイギリスの悪巧みによる歴史と言えなくもないなと思えた。 経済なら経済、という軸一本で歴史を見ないとなかなかこういうシンプルな本質は見えてこないので、とても勉強になった。

Posted byブクログ