水木しげるの戦場(文庫版) の商品レビュー
「軍艦の機能美に魅せられることと戦争という究極の暴力への怒りが、水木の中には同居している。南方の土人たちの楽園をマンガ化していながら、私との会話では再訪した南方の友人たちの歓迎の料理が「油っこくてかなわんですわ」と言う。そして歓迎の饗宴を自分で撮影した映画を、何度でも何度でも見る...
「軍艦の機能美に魅せられることと戦争という究極の暴力への怒りが、水木の中には同居している。南方の土人たちの楽園をマンガ化していながら、私との会話では再訪した南方の友人たちの歓迎の料理が「油っこくてかなわんですわ」と言う。そして歓迎の饗宴を自分で撮影した映画を、何度でも何度でも見るようにすすめ、「ほら、ええでしょう」と感動の押し売りをする。この一切が水木の戦争体験なのである。」呉智英/水木しげるの戦場──従軍短篇集(解説、263頁)
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『ゲゲゲの鬼太郎』でおなじみの水木しげるさんが描いた, 戦争の漫画です。 平和が当たり前の今だからこそ戦争を考えたい、そう思いました。 ブログにて詳しいレビューしています* https://happybooks.fun/entry/2021/08/31/191437
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水木しげるさんは、父と同じ歳デス。父は志願兵で海軍に。初めての戦地がミッドウェイ海戦と聞いています。南方諸島で戦って、ほんの少しの生き残りの1人と聞いております。水木さんの様に凄まじい世界だった。支援物資も途絶え食べる物が無くてトカゲや木の実、魚を釣って飢えを凌いだそうです。30...
水木しげるさんは、父と同じ歳デス。父は志願兵で海軍に。初めての戦地がミッドウェイ海戦と聞いています。南方諸島で戦って、ほんの少しの生き残りの1人と聞いております。水木さんの様に凄まじい世界だった。支援物資も途絶え食べる物が無くてトカゲや木の実、魚を釣って飢えを凌いだそうです。3000人いた部隊も数える程の人しか内地に戻れなかったそうです。水木さんの物語に出てくる様に南方の島の人はとても親切だった。「陸軍さんは特に大変だったよ」と父が言って居ました。戦争の非情さをしっかり表現してくれる「水木しげる」は、凄い人だと思います。
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