神様ごはん―小料理 高天原にようこそ―(1) の商品レビュー
佐保里先生の作品は、今んトコ、『宇野家の人々』と『大人子供のカルテ』と押さえて、感想も書かせてもらったが、一ファンとしては、この『神様ごはん ‐小料理 高天原にようこそ‐』が最も好きになれそう ちょっとフシギな食ドラマ、ざっくり言うと、そんな感じのすとーりーで、佐保里先生の好さが...
佐保里先生の作品は、今んトコ、『宇野家の人々』と『大人子供のカルテ』と押さえて、感想も書かせてもらったが、一ファンとしては、この『神様ごはん ‐小料理 高天原にようこそ‐』が最も好きになれそう ちょっとフシギな食ドラマ、ざっくり言うと、そんな感じのすとーりーで、佐保里先生の好さが滲み出ている。イイ意味で変わらない漫画家だと思う 温かい絵柄と優しいストーリーの相性が実に良く、とても読みやすい 食べ物には神様が宿る、オカルトめいた説ではあるけど、食べる事で体調が改善され、テンションが上がり、なおかつ、運気が自分にとってイイ方に巡るのであれば、あながちズレてもいないんだろう 基本的に一話完結で、各々の話に登場する人間の悩みがふわっと解決する 人生の九割九分九厘は財力、権力、体力、努力など、己が持ちうる力を振り絞れば、多少はどうにかなるものばかり。ただ、残りはにっちもさっちもいかない時はある。そんな時は、神頼みしたって問題ない 願った人間の気構えが、しっかりしていれば、神様も力を貸してくれる なので、普段から、神様を真摯に崇める必要はないにしろ、神様の不興を買わない程度に節度ある生活を送っておけばいい 情けは人の為ならず、巡りて巡りて己がため。利を求めて優しくしろって意味じゃないけれど、ちゃんとした行動は、しっかりとした形で返ってきてくれるもんだ 高天原を切り盛りする店長ら、ひかりさん、夜一さん、成海も個性的。店名から鑑みても、やはり、三貴神だろうな。けど、神様っぽさはなく、むしろ、人間臭い言動が目立っている。だからこそ、人の心に寄り添い、悩みを解決する力を与えられるんだろうけど 登場する料理も、とびっきり美味そうって訳じゃないんだろうけど、元気をくれそうってトコがいい どの話も好感が持てるものばかりだが、一推しは第3話。ちょっと悲しい要素が入っているけれど、その分、別れを経たからこその人間的な成長に、心の琴線が鳴る。気の持ちよう、考え方次第、言うのは簡単だ、と苦しんでいる人は言う。けど、何もうまくいかない、と自分で自分の可能性を狭めている内は、進むべき道が見えてこない。回り道をしても、目的地を変えてもいいのだ、自分の人生は。辿り着いた先で、自分の歩いてきた道に残った足跡を見て、「うまくいった」と思えれば、勝ちじゃないか? この台詞を引用に選んだのは、今の私には結構、響いたので。そうなんだよなぁ、とシブい表情で同意したい。不思議なもんで、下手に年を喰うと喧嘩の仕方と言うか、仲直りの仕方が下手糞になるらしい、人間。ギスギスしている時、相手がぴりぴりしている時は、下手に距離を縮めようとするよりも、少し間を置く方がいいかもな。けど、このやり方で、逆に相手の神経を逆撫でしちゃうこともあるから、男女の仲は儘ならん。こればっかりは、神様だって、どうにもできん。そもそも、神様だって異性に振り回されてばかりなんだしな
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その店で食事をすると願いが叶うと言われている小料理屋さん「高天原」には不思議がいっぱい。必要な時にだけ現れるとかいいな。それにしても、氷川さんにはどうしてシロの正体がわかってしまうのか。みたらしだんご食べたいなー。
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