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ティラン・ロ・ブラン(3) の商品レビュー

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2024/02/27

ギリシャ帝国を舞台に展開するティランと愉快な仲間たちの恋愛模様。これ、軍記 物じゃなくて宮廷文学だと思うと納得ができる。意馬心猿の情が止まらないティランと、好きだけど最後の一線は守りたい皇女。恋愛脳の友人として両者をたきつける皇女の侍女と、ティランに横恋慕する年増の乳母。挙句の果...

ギリシャ帝国を舞台に展開するティランと愉快な仲間たちの恋愛模様。これ、軍記 物じゃなくて宮廷文学だと思うと納得ができる。意馬心猿の情が止まらないティランと、好きだけど最後の一線は守りたい皇女。恋愛脳の友人として両者をたきつける皇女の侍女と、ティランに横恋慕する年増の乳母。挙句の果てにティランの家来がギリシャ帝国の皇后と不倫。お前らギリシャ帝国の危機はどこに行った。挙句の果てにトラブルで出陣もままならない事態に。怒涛の三巻であった。

Posted byブクログ

2022/04/22
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※このレビューにはネタバレを含みます

敵(イスラム民族)との緊張感を保ちつつ、直接戦闘がない間は、騎士はやることがない。とすれば、恋物語となる。 皇女に一目惚れしたティランは、待女たちに唆されて夜這いをかけるが、未遂に終わる。結果、逃げ出しに失敗し足を複雑骨折する。そして、次々におこる、恋愛騒動。これが非戦闘時の騎士の姿なのでしょうか。 皇后も息子のようなイポリト(ティランの甥)と不倫をする。このとき、彼にその覚悟を迫る。「気持ちを強く持ちなさい。決心が弱いと、いろいろな危険が見えてくる」と。そして、ここで決意したことが、最終的に彼がギリシャを治める時の礎になっていくような気がする。 一介の騎士(騎士にもなっていないのか?)から、皇后の相手としての将来の立場に向けて。 皇帝が息子を戦闘で亡くすシーンがある。「帝冠を被り直し、皇子を失った悲しみと辛さよりも、騎士道に則った立派な死に様であったということを聞いた喜びの方が大きい」と語る。武士道もそうですが、悲しい立場ですね。

Posted byブクログ