新編 バッハのすべて の商品レビュー
このようなムック本は、初めから終わりまで通して読むのではなく、読みたい箇所をその都度読むというのが一般的ではないだろうか。 私も本書は、購入当初から何度も見ているが(良く見るのは、ディスク紹介のある、第3章の「バッハ・オルタナティブ」)、今回、改めて最初から最後まで通読してみた...
このようなムック本は、初めから終わりまで通して読むのではなく、読みたい箇所をその都度読むというのが一般的ではないだろうか。 私も本書は、購入当初から何度も見ているが(良く見るのは、ディスク紹介のある、第3章の「バッハ・オルタナティブ」)、今回、改めて最初から最後まで通読してみた。 「バッハのすべて」というタイトルを付けているだけあって、バッハの生涯、年譜、作品リスト、演奏者、演奏法、名盤紹介…と幅広い内容が収録されている。このような盛りだくさんの内容に対して、159ページしかないので(オントモムックにしては珍しく、A4サイズではあるが)、紙幅の関係から説明不足でわかりづらい部分や、浅くなってしまっている部分がある。例えば、年譜は充実しているが、バッハの生涯についてはあっさりである。 また、演奏家へのインタビュー記事は、写真が必要以上に大きく、限りある紙幅を無駄遣いしていてもったいない。インタビュー記事は、「音楽の友」、「レコ芸」の再掲である。雑誌ならそれでも良いが、ムック化に際しては再構成して欲しい所。このように紙幅・ボリュームに対して惜しい点があるものの、全体としては良書であると言える。 バッハを多方面からクローズアップした網羅的な構成になっているが、バッハについてある程度知識がないと楽しめない内容ではないかと思う。したがって、入門者向けではなく、バッハ愛好家向けである。
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