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デジタルグリッド の商品レビュー

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2022/02/18

エネルギー×テクノロジー(情報技術)を組み合わせた脱炭素化社会、再エネをエネルギーのメインストリームにするための仕組みやこれまでの問題点、そしてそれを克服できるデジタルグリッドについて学べた。

Posted byブクログ

2021/03/06

現在の電力システムに再エネを導入する際の問題は、下げ代不足と同期化力不足である。 ドイツは欧州のメッシュ状の電力系統の中心にいて、かつ、スカンジナビア半島との直流送電による非同期連系がある。これにより、不足や余剰を電力輸出入で調整できるため、高い再エネ目標を実現できる。 スペイン...

現在の電力システムに再エネを導入する際の問題は、下げ代不足と同期化力不足である。 ドイツは欧州のメッシュ状の電力系統の中心にいて、かつ、スカンジナビア半島との直流送電による非同期連系がある。これにより、不足や余剰を電力輸出入で調整できるため、高い再エネ目標を実現できる。 スペインはフランスとの間で連系線を通じて電力の輸出入を行っている。スペインの再エネ拡大に伴い、最大輸出電力に合わせた送電線増強が必要になっているが、その年間利用率の低さが問題となる。 日本は島国、かつ、ほぼ一直線の串型電力系統であり、余剰電力の輸出ルートが限られるため、不足電力や余剰電力の輸出入による調整が難しい。なお、揚水発電所の利用率は3%ととても低く、これを活用すれば「下げ代不足」の問題は解決できる可能性がある。しかし、再エネが系統の安定性を損なうという「同期化力不足」の問題はこれでは解決されない。デジタルグリッドはこれを解決する。 系統安定度の維持には、同時同量の一致が必要である。デマンドレスポンスは一つの解だが、顧客に対するサービスの劣化につながるため避けるべきである。 ※一方、需要操作や蓄電池などによる需給調整とインセンティブ設計も含めたシステム構築の必要性を説くのが「太陽光発電のスマート基幹電源化」である。

Posted byブクログ

2018/10/07

再エネ導入 ヨーロッパ諸国近隣に大きな電力需要を抱えている 対策 送電網増強 ばつ スマグリは中央管理を前提とし、大量のメーターが必要 交流→直流→交流 に電気を流す ルーターで電力測定して、場所を特定した取引が可能 電力会社の変電所のフィーダーを全部変える ロバスト...

再エネ導入 ヨーロッパ諸国近隣に大きな電力需要を抱えている 対策 送電網増強 ばつ スマグリは中央管理を前提とし、大量のメーターが必要 交流→直流→交流 に電気を流す ルーターで電力測定して、場所を特定した取引が可能 電力会社の変電所のフィーダーを全部変える ロバスト 他のセルから融通してもらえる フレキシブル 柔軟 リダンダント 多様なバックアップが可能 セルの大きさ ・5kw 家庭用 ブレーカーの代わりに設置、太陽光のパワコン、EVの充放電機もルーターで一体化 ・50kw コンビニ、小さなオフィス、ここまで低圧のため契約容量を増やしたくない、融通するニーズあり ・500kw 高圧小口 実量性なので、ピークを下げると安くなる。 必要な政策 配電網を自由化し、多重受電を可能にすること。競争相手のネットワークに依存する関係では健全な競争関係にならない。 電力会社の供給契約約款で一需要家一受電になっている 託送料金の歪んだ構造。 原価の9割が固定費、 託送料金の6割が従量課金で逆転。 自家発が増え、販売量が減ると収益が悪化する。 セル内は直流でも交流でも良い 同程度の容量のインバーターだけで並列運転できる仕組み 周波数をGPSに合わせる 出力は自動的に需給バランスに合わせて調整される。再エネ電源は勝手に抑制がかかる 電力変換素子で50ms毎に電気を入り切りできる+電気回路フィルターで電圧の変化をなだらかに平均化する 入と切りの時間を調整することで電圧を変化させることができる インバーターのコストダウン方法 プロトン ハードウェアを共通化し、ソフトウェアで多様な機能に対応する

Posted byブクログ

2018/10/19

太陽光発電を中心とする再生可能エネルギーによる分散型電源は、FIT法の下でここ数年急速に普及が進み、周波数維持や電圧安定化の面で、既存電力会社が担う電力系統の安定運用維持に影響を及ぼすまでになっている。 著者は、各々の分散型電源が頭脳と発信機能を持つようになれば、電力需給のシステ...

太陽光発電を中心とする再生可能エネルギーによる分散型電源は、FIT法の下でここ数年急速に普及が進み、周波数維持や電圧安定化の面で、既存電力会社が担う電力系統の安定運用維持に影響を及ぼすまでになっている。 著者は、各々の分散型電源が頭脳と発信機能を持つようになれば、電力需給のシステムの概念が、計画経済的なものから自由経済のメリットを活かせるものに変わり、多様な創意工夫を呼び込み、今よりも効率的で安心で社会厚生を増やす可能性がある、と主張する。そのための技術ツールがいわゆるパワエレとIoTを組み合わせたネットワークであると。 ビジョンについてはよく理解できるし、従来の重厚長大な電力系統+計画経済型経済的負荷配分が、分散型電源のネットワークを包摂するものに変化すべきなのもその通り。だが、著者の主張する通りのシステムになったとして、システム全体の「安定性」が増すとは思わない(むしろ劣化するのではないか)し、公共的なものとして残る基幹電力系統の構築・運用を誰がどのようにして負担するべきか、という社会的費用の負担問題は、ほぼ無視されている。 全体として、要素技術の専門家であるがゆえに、マクロな視点やシステム安定性の検証を軽視した主張であると思う。

Posted byブクログ