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一人交換日記 の商品レビュー

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26件のお客様レビュー

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2017/11/19

――思った これは もう一人の 自分だ その寂しさも 孤独の辛さも 分かってもらえない痛みも 寒さも――全部 全部――知っている 放ったらかしの自分自身 誰がいつ 手を伸べるの 自分が抱きしめてあげられなくて 誰がしてくれるの 愛がほしいなんて みんなそう...

――思った これは もう一人の 自分だ その寂しさも 孤独の辛さも 分かってもらえない痛みも 寒さも――全部 全部――知っている 放ったらかしの自分自身 誰がいつ 手を伸べるの 自分が抱きしめてあげられなくて 誰がしてくれるの 愛がほしいなんて みんなそうじゃない 分かってほしいなんて みんな そうじゃない だから 苦しいんじゃない 自分が 自分に与えていないんだから 苦しくて 当たり前 すればいいって やり方が分からない 誰にもしてもらってない もらってないから 分からない ずっと無視をしてきた自分の声を聴くのは とても苦しいこと 過去に埋もれた自分をわざわざ掘り出して 手を血と泥だらけにして 汚れた石を取り出して 自分の血と涙で 洗うような ただ生きているというだけで 普通という服を着て 町に出ているだけで あなたは ちゃんと 戦っている だから傷だらけになって 眠る ――みんながみんな 傷つけたわけじゃないでしょう? ちゃんと 優しい人も いたでしょう? 気づかなかった? きっと 知らなかっただけ 優しい場所で 眠って 優しい人に 出会って 優しい自分に きっと 出会うのでしょう

Posted byブクログ

2017/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作に衝撃を受け、続けて読みました。 相変わらず、「わかるわかる!」な部分が多くて衝撃。 本当に、自分の気持ちを言葉にするのが上手です。きっと、いっぱいいっぱいいっぱい考えてきたのだろうなあ…。 私も絵が描けたら、日記代わりに残しておきたい。自分のきもち。 作者はレズビアンなのか?ははっきりわかりませんが、男性、女性を意識することを嫌だと思っていて、性的なことに関する知識が少なかったことというのは、摂食障害やうつに関係があるのではないかと私は思います。(作者のことというより自分のこと) 寂しい、愛情がほしい、ぎゅっとしてほしい。 やっぱり泣きそうになってしまいました。てか泣きました。 周りの人たちはなんでちゃんと生きていけてるんだろう、と本当に毎日よく思いますが、ちゃんとした「甘い蜜」を持っているからなのですね。仕事だったり家族だったり。現代のように多様な生き方ができるようになって、それはとても良いことなのかもしれないけれど、私にはそれがつらい。誤解されることを恐れず言うと、戦時中とか、封建的な時代とか国に生まれたかった。何も考えずに若くして結婚して出産してあまり寿命が長くない時代に生まれたかった、などど思ってしまいます。ばちあたりにも。究極を言うと、生まれたくなかった?(両親にはとても感謝していますけれど。生まれた子がこんなでほんとうにごめんなさい) 今の自分、今の生活を幸せだなと頭では思うのですが、心がそう感じているかは疑問です。自分を大切にできていないんですね。平和ボケしたただのわがままな人のようですが。 このレビューも、たぶん後で書き直す。読んだ直後の勢いですが、とりあえずこの気持ちが今の感想。 この本の、ほかの人のブクログレビューが素晴らしすぎる。

Posted byブクログ

2017/10/01

無償の愛を求めてしまう気持ちは分かる。 それを手に入れるには愛されることだけでなく愛さないといけないけど、永田さんのようにまだその準備ができていない人ってそれなりの数はまだいるのだろうな。

Posted byブクログ

2017/08/18

一見自分の状況をユーモラスに描いてあるように見えるのだけど、内容は奥が深くてどっしり重い。 自分の気持ちにとことん向き合って、傷ついて、考えて考えて、考え抜いて、また落ちて行く…。 読んでいて辛くなるのだけど、でも、どこかに小さな光のような物もチラホラ見える。 こういう複雑な気持...

一見自分の状況をユーモラスに描いてあるように見えるのだけど、内容は奥が深くてどっしり重い。 自分の気持ちにとことん向き合って、傷ついて、考えて考えて、考え抜いて、また落ちて行く…。 読んでいて辛くなるのだけど、でも、どこかに小さな光のような物もチラホラ見える。 こういう複雑な気持ちって大人になるほど、うやむやにして目の前の現実だけを歩きがちになるのに、カビさんは真摯に立ち向かって行く。 答えがなくても、出なくても、ゆっくりと歩いて自分を労わって行けたらな…それが私の読み終えた感想です。

Posted byブクログ

2017/06/26

著者より多少は器用だけど、他人とも家族とも上手く付き合うことができない自分のようや者には真綿で首を絞めつけるように響くでしょう

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2017/05/21

すごい 最後なんて、一回物語と落とし込むことができないまま、そのまま描いてる。これほど生々しいものはなかなか見ない。特にすごいところは、エンターテイメントとギリギリの境界線だが、どうにかエンターテイメントとなっているところ。この綱渡りのような境地。 もうエッセイは休んだほうがいい...

すごい 最後なんて、一回物語と落とし込むことができないまま、そのまま描いてる。これほど生々しいものはなかなか見ない。特にすごいところは、エンターテイメントとギリギリの境界線だが、どうにかエンターテイメントとなっているところ。この綱渡りのような境地。 もうエッセイは休んだほうがいい。このままだと死ぬ。

Posted byブクログ

2017/05/07

泣いてしまう。ああ私と同じだ、分かる、ってすごいベタで恥ずかしい理由で泣けてしまう。特にお母さんのくだり…お母さんおかあさん。 頭で考えすぎてしまうんだろなと思うけど、どうだろうか。真面目すぎる、少なくとも自分はそう。 ほんと他人と愛し愛されるって奇跡です。一生無理な気がする。誰...

泣いてしまう。ああ私と同じだ、分かる、ってすごいベタで恥ずかしい理由で泣けてしまう。特にお母さんのくだり…お母さんおかあさん。 頭で考えすぎてしまうんだろなと思うけど、どうだろうか。真面目すぎる、少なくとも自分はそう。 ほんと他人と愛し愛されるって奇跡です。一生無理な気がする。誰かに好かれて虚しいってのもリアル。

Posted byブクログ

2017/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんというか、色々考えさせられる本でした。さびしさ、愛し方、愛され方、家族。 本来なら作者のようにアラサーくらいまでのうちに解決しておくべき問題を現在アラフォーの自分に突きさしてくるような感じでした。 しかし、作者と同じ年頃の時、作者の言葉を借りるなら”死と生の間でふくれあがってきたエネルギー”が充満していた自分には考えられないもので、今アラフォーになって死と生の呪縛からようやく逃れられた自分がやっと考えられるようになったのかもしれません。 今、”愛への渇望”に向かっています。ぎゅっとされたい気持ちはあれど、20代の頃のように「誰でもいい。体温を分かち合いたい」と性的に逸脱した行為を送ることはなくなりました。でも、誰かを愛し愛されたいと思う気持ちはあるのです。そこら辺の痛々しい自分にクリーンヒットする作品でした。 作者と同じように「私の事を好きな人」と接すれば心満たされるように思っていました。しかし、そうではないことが過去を振り返り思うと”片方がどれだけ好きでも満たされないんだ!”と言う事が頭によみがえりました。 お互いがお互いを尊重して信頼して、いいなって思ったりしないと心は満たされない。 ああ、そうだよ。 だから寂しいんだよ。 愛し愛されるなんて奇跡だよ。 世の中のカップルを本当に奇跡に思いました。

Posted byブクログ

2017/02/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作を読んだときは、作者とお友達になりたいなと思ったけど その感情を突き詰めて考えていると きっと他人のままの方が良いのだろうと思った デフォルメされているとはいえ、 リアルタイムであがいていらっしゃる方の邪魔はしたくないので、遠目から心の中で無事をお祈りしておく。 必死に、すべてフルで使って生きようとしてて・・・ 少しだけ余裕があるかもしれない私からでも素敵に思える

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2018/04/24

2017/1/19読了 『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』の後日談。 カビさんは、自分の内部を逃げずに分析することに長けている。 自分なりに解釈してまとめる点においては、強く分かりやすく、立ち向かうその姿勢は素敵だ。 風俗に行ってぬくもりを一時的に獲得し、次に見つめるのは...

2017/1/19読了 『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』の後日談。 カビさんは、自分の内部を逃げずに分析することに長けている。 自分なりに解釈してまとめる点においては、強く分かりやすく、立ち向かうその姿勢は素敵だ。 風俗に行ってぬくもりを一時的に獲得し、次に見つめるのは自分自身。その順序を理解して、性格や寂しさの正体を突き詰めていく。これは心が強くないとできないことだと思う。 あんまりにも自身に対しサディズム。その苦しみを表現するのさえ、普通の人にはなかなかできない。 母親の辛さと父親の支配に気付き、一人暮らしとお金について悶絶するのは苦しいところもある。 交換日記の体で、ある意味客観的にとらえることで均衡を保っている。 心の中の自分と、生存する自分を合わせ鏡にして・・・ エッセイといえど、他者(私)をも見つめさせる、胸に迫るエッセイでした。

Posted byブクログ