塹壕の戦争 の商品レビュー
BOOKMARK2から。訳者あとがきにもあるけど、やっぱりフランス人とは感じられるものが違うんだろうな、という。実際に書かれたのはだいぶ前ってことなんだけど、日本の漫画についてもクラシックは苦手なのに、いわんやバンドデシネをや。
Posted by
死者たちによる証言録。 本邦初紹介ということで、その価値は大きい。 ●「今なお私たちはあの塹壕にいるのではないか?東であれ西であれ、まだ戦場に、要するに「ノーマンズ・ランド」にいるのではないだろうか?・・・激しい戦闘が繰り広げられる前線と前線のはざまにいるのではないか!そう、本当...
死者たちによる証言録。 本邦初紹介ということで、その価値は大きい。 ●「今なお私たちはあの塹壕にいるのではないか?東であれ西であれ、まだ戦場に、要するに「ノーマンズ・ランド」にいるのではないだろうか?・・・激しい戦闘が繰り広げられる前線と前線のはざまにいるのではないか!そう、本当に怖いのは、1914-1918年の第一次世界大戦というよりも、大文字の「戦争」そのものだ・・・」
Posted by
【久保田和男先生】 この本は、戦争漫画である。戦争漫画というと、ヒーローがライバルと丁々発止のやりとりをする。新兵器や智恵によって善が悪を倒す。この漫画は違う。舞台は第一次世界大戦、西部戦線のフランス軍である。主人公は、無名の下級兵士たち。塹壕の中で、三年も戦っており、戦いの意味...
【久保田和男先生】 この本は、戦争漫画である。戦争漫画というと、ヒーローがライバルと丁々発止のやりとりをする。新兵器や智恵によって善が悪を倒す。この漫画は違う。舞台は第一次世界大戦、西部戦線のフランス軍である。主人公は、無名の下級兵士たち。塹壕の中で、三年も戦っており、戦いの意味すら分からなくなっている。生き残るために様々な工夫をするが、大体は最後に殺される。しかも、味方にやられる。フランス語が分からず、突撃しなかったために命令違反で殺される離島出身者。ユダヤ人というだけで、攻撃失敗の責任をとらされ処刑されるもの。あるものは味方の誤射によって塹壕陣地が砲撃されて死ぬ。非常にリアルに描かれているフランスの戦場漫画である。リアルな戦場にはヒーローは存在しない。
Posted by
- 1