十年後のこと の商品レビュー
早助よう子 ポイント・カード 雪舟えま 渡りに月の船 がよかった P204。褒められたい欲求が人一倍強いのに、じっさいにはほんのちょっとの感謝の言葉で焼け切れそうになるらしく、耐えられないように話をそらしたり涙ぐんだりするのだった。そういうぎこちなさを目にするたび、彼の中心にある...
早助よう子 ポイント・カード 雪舟えま 渡りに月の船 がよかった P204。褒められたい欲求が人一倍強いのに、じっさいにはほんのちょっとの感謝の言葉で焼け切れそうになるらしく、耐えられないように話をそらしたり涙ぐんだりするのだった。そういうぎこちなさを目にするたび、彼の中心にある水晶のような輝きを眺めている気持ちになる。生きることにたいするういういしさを見るとき俺はその人を美しいと思う。
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10年後のことを35人の作家さんたちが描くアンソロジー。 様々な日常がありました。ディストピアな薫りがするお話やダークな色のお話が好みでした、ぶれない。 海猫沢めろんさん、小山田浩子さん、早助よう子さん、日和聡子さん、森絵都さん、吉村萬壱さん。早助よう子さんは初めて読みましたが他...
10年後のことを35人の作家さんたちが描くアンソロジー。 様々な日常がありました。ディストピアな薫りがするお話やダークな色のお話が好みでした、ぶれない。 海猫沢めろんさん、小山田浩子さん、早助よう子さん、日和聡子さん、森絵都さん、吉村萬壱さん。早助よう子さんは初めて読みましたが他の作品も読みたくなりました。 中村文則さんはこの短さでもどうかしててさすがでした。中村という作家のジメッとしてる方。。 東欧情勢で平和的解決を祈る日々には、海猫沢めろんさんのお話のラスト一文が残りました。「とにかく、今日は殺さなかった。」 早助よう子さんのお話のラストの、母親の子どもへの呼びかけも凄かった。「ねえ、教えて。無希望の社会に生まれるって、どんな気持ちがするの。それって、どういう気分なの」(人は生まれ落ちるとポイントカードをもらい、人生の段階を踏み経験値が上がるとカードにポイントがたまっていく世界。とくにポイントを交換することはないようです) 玉石混交だけれど面白かったです。
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SFだったり、小市民のぼやきだったり、ファンタジーだったり、エッセイ風だったり 多種多様なジャンルの著者による、あらゆる「10年後」の話 山戸結希監督の「君を得る」が個人的にめっちゃ好きな雰囲気だった…。 映画はどれも拝見したことはないのですが…繊細な人なんだろうな…。 雪舟えま...
SFだったり、小市民のぼやきだったり、ファンタジーだったり、エッセイ風だったり 多種多様なジャンルの著者による、あらゆる「10年後」の話 山戸結希監督の「君を得る」が個人的にめっちゃ好きな雰囲気だった…。 映画はどれも拝見したことはないのですが…繊細な人なんだろうな…。 雪舟えま先生の「渡りに月の船」は、久々のみどたて短編。 月に移住した世界線のみどたてですが、なんだかプラトニックにラブラブでこっぱずかしかったな…。そうそう、緑ってこんなに盾にデレデレだし、内心盾も緑にデロ甘なんですよ…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
季刊文芸誌『文藝』2014年秋と16年秋の「10年後のこと」特集を、著者名のアイウエオ順に並べた。テーマ的にこういう短いものは発想が月並みになりがちだから苦吟するだろうし、緻密にまとめる必要があるので枚数割なら原稿料が不利ではないか。顔見世的サービス。10歳の「十年後」は人生でもっとも主要な岐路・選択があるだろうし、死亡から遡っての十年は、同年齢を同時代に比較しても最も差異が嵩むだろう。俺の余命もそんなもので活用しなくてはいけない、しかし「健康を保ち、困窮を避ける」以外に有効なライフの消費法が見つからない
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35人の書き手によるショートショート。それぞれ一篇は短いものであるが読んでいる方は頭の中をクルクルと回転させねばついて行けない。意味のわからないものもあったけど、楽しめた。
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10年後、確かに想像通りにはなっていない。 自分にとって、これまでの10年と、これからの10年は違い過ぎる。35人の描いた10年後、全く共通項が無い、つまりは何が起きるかわからないという事か。
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好きな作家さんが多く寄稿していたので手に取りました。ラインナップもクセの強い作家さんが多く見受けられたように、個性豊かで楽しく読めました。 蛭子さんの80歳90歳の姿が想像つかないなぁ……ずっと元気でいてほしい。 特に好きだったのは彩瀬まるさん、松田青子さん。やっぱり大好きです。
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