キミがくれた希望のかけら の商品レビュー

セアラ・ムーア・フィッツジェラルド(著者),中林晴美(訳者),平澤朋子(その他)

2021/05/04

子どもが放置していた図書館で借りた本。
表紙の絵に惹かれて読んでみる。

作者のフィッツジェラルドさんはアイルランド人の作家で大学教授でもあるそうだが、
「十代の少年といあのは多くの場合、困難な状況でも平然と対応し、どんなにつらくても感情を表に出さずに、強くあることが求められています。そんな彼らの本当の姿を、現実や物語の中で探ることは重要なことです。個性や魅力というものは、ときに世間から理解されず、否定されることがあります。しかし人生において大切なのは、そのような批判に屈しないことです。この物語でわたしが一番伝えたかったことは、それなのです」
と語っている。

物語は、クラスの人気者だったオスカーが、親友のメグと入れ替わりでやってきた、とびきり美しい転校生パロマの悪意により居場所を無くしていく様子を、オスカーとその親友メグが交互に心情を語る形で進んでいく。

パロマの人物設定が少し行き過ぎな気もするが、金髪でとびきりの美人という条件ではあり得ることなのかもしれない(その辺が、ほぼ皆同じ髪色の人種には理解が難しいのかもしれないが)。

些細なことで、居場所を失ってしまうことがあるというのは、世界のティーンに共通のことなのだなぁ、と改めて思うと同時に、このような物語が世に出ることで性別による決めつけが、いかに人を傷つけることか理解が深まるといいなと思う。
2021.5.3

2017/01/11

とっっても良かった！！！！
メグとオスカーそれぞれの視点で交互に話が進んでいくのも読みやすかった！

1/3くらい読んだところから、どうか物語がハッピーエンドになるように…！と願わずにはいられなかった…

スクールカーストはやっぱり日本でも海外でも同じように問題なんだなぁと虚しくなった。10代の子みんなに読んで貰いたい。

2016/12/01

オスカーとメグは、隣同士の同級生。大の仲良しだがメグが突然半年ニュージーランドへ行くことになる。
メールの交換を約束して転校していくメグ。
ニュージーランドで新しい生活になじんでいきながらもオスカーが忘れられない。そこへ、オスカーが自殺をしたという最悪の知らせが届き戻ってみると、あんなにクラスの人気者だったオスカーが、クラス一のいじめられ役になっていた。
いった
オスカーの死を信じないメグとオスカーの弟のスティービーは真相を探る。

舞台はアイルランドだが、いじめ問題は万国共通なのか、悲しいねえ。