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ルポ難民追跡 の商品レビュー

4.3

5件のお客様レビュー

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2019/05/08

2年半ほど前のものなので状況は変わっているが、当時の難民・移民の状況を如実に伝えるルポタージュ。追跡といっても途中、ほとんどはぐれているんだけど...。 現在もこの問題は大きく揺れている。人道主義に基づく受け入れか、大衆迎合主義による排斥か...。どちらにしろ根本的な解決には至ら...

2年半ほど前のものなので状況は変わっているが、当時の難民・移民の状況を如実に伝えるルポタージュ。追跡といっても途中、ほとんどはぐれているんだけど...。 現在もこの問題は大きく揺れている。人道主義に基づく受け入れか、大衆迎合主義による排斥か...。どちらにしろ根本的な解決には至らない。

Posted byブクログ

2017/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 アフガニスタン難民の夫婦と小さな娘の3人家族(風貌が日本人似)に密着した、ギリシャからドイツまでの移動のルポ。おしよせる無数の難民の中で、ピーナツとか食べ、おもちゃで遊び、拍子抜けののんきさ、スマホでSNSを駆使した無銭乗車や違法移動含む一斉の移動、連絡は時々途切れながらもやがて手厚いドイツの難民政策に守られて生活をはじめる家族。ハンガリーが難民防止フェンスを建てる直前のころ、パリの同時多発テロが起きていたころの話。ちょうどよい距離感、温度の語り口に引き込まれて読んだ。おすすめする。

Posted byブクログ

2017/01/20

偶然にもトランプ大統領就任の日にこの本を読みました。 シリアやアフガンの難民問題は、国内の所得格差問題と絡まって欧米各国で右派が台頭する背景となっています。しかし、難民問題は日本では身近でなく、なかなか想像が及びにくいものです。であればこそ、難民申請を求めて移動する一家に密着し...

偶然にもトランプ大統領就任の日にこの本を読みました。 シリアやアフガンの難民問題は、国内の所得格差問題と絡まって欧米各国で右派が台頭する背景となっています。しかし、難民問題は日本では身近でなく、なかなか想像が及びにくいものです。であればこそ、難民申請を求めて移動する一家に密着してのルポルタージュには大きな価値があります。 世界が抱えている苦悩について、いくらか理解を深めことができました。 この本では、近現代を通じて培われてきたヨーロッパ(EU)という「思想が直面している危機」が問題意識の中心になっています。ユダヤ人の受難とドイツの贖罪という歴史的経過についても、当事者のインタビューを通じてのコンパクトに解説されており、理解を深める一助となっています。 さて、世界はこれからどうなるのか?我々はどう考え、どのような道を選択すべきか?

Posted byブクログ

2020/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イランからのアフガン人難民一家を、レスボス島からメスシュテッテンへ同行したレポート。国境での手続きは簡素化され、交通手段はバスでも列車でも安価で素早く用意されるのは、各国が自国を早く「通過」して欲しいから。遠く日本から全然偉そうこと言える立場じゃないが、うっすら背筋が寒い。

Posted byブクログ

2016/11/23

読むか迷った本ですが、読んで良かった。基本的に小説好きなのですが、ドキュメンタリーものの映像はよく見る。難民のことは気になっていた。テロと密接に結び付くと誰もが思ってしまう。でも全員がテロリストなわけじゃない。難民問題は複雑多岐にわたっている。ドイツはユダヤ人を迫害した過去がある...

読むか迷った本ですが、読んで良かった。基本的に小説好きなのですが、ドキュメンタリーものの映像はよく見る。難民のことは気になっていた。テロと密接に結び付くと誰もが思ってしまう。でも全員がテロリストなわけじゃない。難民問題は複雑多岐にわたっている。ドイツはユダヤ人を迫害した過去がある。でも全ての難民をドイツが受け入れられる訳じゃないし、シリアやアフガニスタンが平和になればみんな故郷に帰れるかもしれないけれど、戦争がなくなったって、平和な訳じゃないのはいまの日本を見たら分かるし。あれもこれも知らないフリしたりはできない。ここに書いてあることはみんなが考えないといけないことなんだと思った。よんで良かったです。

Posted byブクログ