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精神論抜きの地球温暖化対策 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2020/05/06

パリ協定は温暖化対策における初の全世界的な枠組みということで、一つの歴史的な進歩であるという話はこの分野に興味を持っている人にとっては聞き飽きるぐらい聞いている話だろう。 本書は、京都議定書の交渉担当を行なっていた第一線の元行政官による、パリ協定の交渉過程、その論点・意義の解説、...

パリ協定は温暖化対策における初の全世界的な枠組みということで、一つの歴史的な進歩であるという話はこの分野に興味を持っている人にとっては聞き飽きるぐらい聞いている話だろう。 本書は、京都議定書の交渉担当を行なっていた第一線の元行政官による、パリ協定の交渉過程、その論点・意義の解説、温暖化に関する目標の達成に向けた論点を他国の政策との比較も踏まえた解説を中心としている。 「精神論抜きの」という題名の通り、パリ協定交渉の裏の各国のポジションと妥協についての説明や、原発や炭素税周りの課題を学術面・政治面・産業面の観点から的確に論じるスタイルになっている。 そのため、このジャンルの本にありがちな一方的な論述ではなく、両論併記で議論してくれているところがありがたい。 トランプ政権誕生以前に書かれた本であるため、トランプ以後についてはさらに温暖化周りのパワーバランスが大きく変化していると思われるので、アップデートにあたる本が出るなら読んでみたいところ。

Posted byブクログ

2020/04/12

COPでの気候変動交渉に臨んできた著者による京都議定書以降の解説。国際交渉のリアルを学ぶ意味でも、気候変動に関する議論をフォローする意味でも有意義だった。

Posted byブクログ