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セイレーンの懺悔 の商品レビュー

3.2

81件のお客様レビュー

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  4. 2つ

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  5. 1つ

    4

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2023/12/18

主人公は常に「スクープ」を求める「アフタヌーンJAPAN」の朝倉多香美。刑事でなく彼女らの視点で事件を追えたのは新鮮な切り口だったけど、彼女の妹の件がうまく結び付けられない印象。必ずしも被害者像はひとつでないことの例示だったのか。

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2023/11/28

女子高生殺人事件の不祥事により番組存続の危機に陥った「アフタヌーンJAPAN」。マスコミや報道に、倫理や正義など持ち合わせているのか甚だ疑問に思っている自分だけども、作品はスピード感もあって楽しめた。

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2023/09/18

外伝的な作品。 マスコミが被疑者を報道することによる弊害、トラブルなどが主。 相変わらず話の内容も緻密。 そして出てくるおっさんがみんなかっこいい。

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2023/03/26

真相は二重どんでん返し なんだけど、そこよりもマスコミに籍を置くヒロインの成長がテーマに読める。まさかの誤報とリカバリーって感じかな。雨の休日、少しスッキリするようなエンディングは魅力だな。

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2023/02/07

葛飾区の生コン廃工場で、誘拐されていた女子高校生が、暴行を受け、顔を焼かれた状態の他殺体として発見された。 BPOから、三度目の勧告を受けた、帝都テレビで〈アフタヌーンJAPAN〉の社会部記者、朝倉多香美と里谷太一は、自社テレビ局の不祥事を挽回する為、独自の捜査をする。 その結...

葛飾区の生コン廃工場で、誘拐されていた女子高校生が、暴行を受け、顔を焼かれた状態の他殺体として発見された。 BPOから、三度目の勧告を受けた、帝都テレビで〈アフタヌーンJAPAN〉の社会部記者、朝倉多香美と里谷太一は、自社テレビ局の不祥事を挽回する為、独自の捜査をする。 その結果、犯人を特定し、番組のスクープとして、報道したが・・・。 事件解決後に、多香美がカメラの前で 「力と責任は比例します。巨大な力を持つマスコミは、だからこそ、報道した結果についても、責任を負わなくてはなりません」 と言う。 昨今、ミスリードが目につく、左傾化したマスコミにも、責任を負っていただきたい。

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2023/01/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中山さんの小説はメッセージ性が高く、そしてそのメッセージが自分と同じ温度で共感部分が多いので読んでいて爽快感がある反面、同属嫌悪で反発心も湧いてくる不思議な感覚でいつも読んでる。実際この物語に出てくる登場人物のような体験・経験はしたことはないものの、TVのニュースを見ていて思うところが一緒だったりするので、「そうそう、それそれ」って思いながら、居酒屋でくだを巻くおっさんの戯言じゃんっていやーな気持ちにもさせる。 さて、内容的にはベテラン記者と新米記者(?)とのコンビを描いたものだが、記者の割にはあまりにあほすぎてイライラしながらも誘導的でわかりやすくすらすら読めてしまう。 記者の作る冤罪が警察の冤罪に比べて如何なる業であるか、犯罪に対する警察と記者の明確な違いが物語を追って明るみになる結末が面白い。フィクションならではの「そんなわけ」ってご都合主義も盛り盛りではあるが十分に有り得そうな話で一気に読めた。全体の仕上がりとしては普及点。

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2023/01/14
  • ネタバレ

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マスコミは世間から嫌われていて、事件の際には野次馬と変わらない醜悪さを見せる。犯人として報じた相手が、偽りで誤報であったならば、それはとんでもない過ちだ。それでも、謝らない。謝ることはできない。真実を伝えるのが我々で、その座を揺るがすことはできないと考えているからだ。 今作品は、新人の朝倉多香美が、先輩の里谷太一と共に殺人事件を追っていく物語です。彼女らが所属する帝都テレビはヤラセ報道や誤報を行ってしまった過去を持つ。地位や世間からの評価は失墜していく一方。挽回を目論む帝都テレビは、都内に住む少女が誘拐された事件の犯人を他局よりも早く報道することを目標に掲げる。起死回生を賭けて、多香美と里谷も事件現場へと駆り出されていく――――。これは新人である多香美が社会の荒波に呑まれながら、現実を知り、苦しみもがいて、成長していく物語である。

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2022/12/12
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ジャーナリズムの正義。 そんな大誤報あり得るのかなと思ったりもしつつ。犯人と誤報して第三者を追い詰めるなんて、あってはいけない。でも誤報じゃなくても、メディアに変に取り上げられて血祭りにあげられることは、あるよね。 事件の取材って、こんな危ないこともするのかな。崖っぷちだから?怖い。 お父さんとお母さんも怖い。でも、子どもからの電話に出たくないこともあるというのは、否めない気もする。いやいや、反抗期の娘も怖い。

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2022/12/09
  • ネタバレ

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いつもながらタイトルが秀逸 切り裂きジャックの話がちらっと出てきていたのが嬉しかった  いつも警察側を読みがちなので、マスコミ側からの視点のお話が少し新鮮だった 法で裁かれない、裁きにくい真実を目の当たりにするラストはやっぱり中山さんだなぁと  多香美の私憤や失敗を取り返したいあまりの行き過ぎた行為がイメージしているマスコミそのままで、途中まであまり好きではない だけど記者は記者としての、刑事は刑事なりの矜恃を持って仕事をしているんだと何度も出てきていて嫌悪感はそれほどなくなった 東良父曰く「ハイエナ」のように事件関係者にむらがる取材の仕方はどうかと思うけども 多香美の妹の事件について今後さらに掘り下げられることはあるのかな 未空のアフターケアはしっかりなされているのか、綾香をいじめていた犯人、隠蔽体質の学校もこれからどんな対応になるのか気になる いじめの事実はなかったとして時が過ぎるのを大人しく待つようなことにはならないでほしいけど残念ながらそれが現状なんだろうな 里谷さんのような優しさや仕事に対しての態度はなかなかできる人がいないんじゃないかな 転職してしまったのがとても残念 里谷さんがとめるのを振り切って、裏付けの取れていない内容をアップしてしまった兵頭未だに恨んでいる…

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2022/09/13
  • ネタバレ

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中山七里先生といえば「『大』どんでん返し」だったので、それを期待して読んだのだが、こちらはそこまでではなく、ある程度結末が分かってしまった。だからと言って面白くないわけではないが。ワイドショーで流れる色々なニュースの取材部分、マスコミのダークさが説明されつつ、真相が解明されていく。マスコミに足りないのは、己の力の強さを知ることと、報道する前にその人の気持ちを想像することだ。

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