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全裸監督 村西とおる伝 の商品レビュー

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27件のお客様レビュー

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2019/08/26

“あのね、真剣に生きている人間の姿は端から見るとおかしいもんだよ” “いかがわしいけどわくわく感たっぷり。そんな雑貨屋が俺なんだよ” “振り返ってみるとラッキーな人生だったよ。人に恵まれ、運に恵まれ、命ここまで長らえることできて感謝の言葉しかないよ” “閨閥も学歴もコネもな...

“あのね、真剣に生きている人間の姿は端から見るとおかしいもんだよ” “いかがわしいけどわくわく感たっぷり。そんな雑貨屋が俺なんだよ” “振り返ってみるとラッキーな人生だったよ。人に恵まれ、運に恵まれ、命ここまで長らえることできて感謝の言葉しかないよ” “閨閥も学歴もコネもなにもないおれがあきらめるということは死ぬことなんだよ。だから諦めることは選択肢にない” “人を説得するは二つの条件が必要なんです。まず、その人を理解すること。これは女を口説くのも男を口説くのも同じです。まず、どういう考え方を此の人は持っているのだろう?を知ることが、人を説得するときには必要ですね” “物事の客観的な考え方って、この世には一つもないとおれは思っている。数字や時間といったもの以外はね” “自分はインチキなもの作っている。いつかバレる、と思っていましたよ” “それでも、自分が今あるのはあなたのおかげ、なんて堂々と言ってくれたんだからね。男気のある男だよ。よし、もう1回やってみるか、ってなったからね”  誰の言葉だろう?矢沢栄吉?アントニオ猪木?はたまた松下幸之助?  いや、違う。ビニ本の帝王、稀代のAV監督と言われた、村西とおるの言葉だ。  成功者というカテゴリーに彼を入れるのは違うだろう。しかし、何かを成し遂げた人間には一つ筋が通っている。そして、その筋は、業種が異なれど、ほとんど違いはない。己を信じ切る強さ、一番大切なものはここだろう。  もっとも、業種が業種だけに、彼のもたらした闇の部分はあるはずだろう。しかし、本書の性格上、ともに働いたスタッフが統合失調症になったと思われる部分など、記載は一部に留まっている。    彼の制作したAVに出演した女性、そのすべてが村西とおるの熱意で納得して出演したとは思えない。推測だが、人生を壊された人もいるかもしれない。ここは割り引いて読むべきだろう。

Posted byブクログ

2018/12/13

スキャンダルの奥には一筋縄ではいかない事情がある.暴力団の組長がAV監督をやっていたような存在感.良くも悪くもまさしくAVの帝王!息子のことにも触れていたが,家族は大変だろうなぁとしみじみ思った.「ナイスですね.村西とおる」を見てみたい.

Posted byブクログ

2018/07/24

80年代から90年代初頭に一世を風靡して、借金50億を作りながらも今なお現役で活躍する村西とおるの伝記。 当然ながら清濁併せ持つ人物だが、その転んでもただでは起きないバイタリティが、現代の我々に足りないものなのかもしれないと思った。

Posted byブクログ

2018/06/27

【文章】  とても読み易い 【気付き】  ★★★★・ 【ハマり】  ★★★★・ 【共感度】  ★★★★・ 何に対して価値を感じるかは人によって異なる、相手にとっての必要性を創造する事がセールス。 応酬話法は説得の哲学 人を説得するときの二つの条件 ・相手をよく「理解」する事 ...

【文章】  とても読み易い 【気付き】  ★★★★・ 【ハマり】  ★★★★・ 【共感度】  ★★★★・ 何に対して価値を感じるかは人によって異なる、相手にとっての必要性を創造する事がセールス。 応酬話法は説得の哲学 人を説得するときの二つの条件 ・相手をよく「理解」する事 ・自分自身の成功体験から生まれる「情熱」を持つ事 流通を制する者は資本主義を制す。 草食化現象…無修正動画が若いうちからネットで手軽に見られるようになったため、女性の裸に対するハングリーさが無くなった。 性器自体が卑猥なわけではない、エロチシズムは感情であり、個々人の頭の中で、環境からの影響を受けて定義される。 時代や、地域が異なれば、何を卑猥と感じるかも変わってくる。 生命が有限であるからこそ、感情が生まれる、その究極がエロス。

Posted byブクログ

2018/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一世を風靡したAV監督の半生。人生で何度も逮捕された事、何度も借金状態になった事など壮絶な生きざま。現在では犯罪と認識される行動も数多くしているが、なにせ逞しい。ページ数が多く、流し読みしか出来ず。

Posted byブクログ

2018/02/01

かつてAV界の帝王と言われた村西とおるの半生記。約700ページに及ぶボリュームで読みごたえあり。著者は若いころ村西のもとで働いていた経験があるため、村西とは旧知の仲であることから、自身の当時の体験も踏まえ、かなり突っ込んだ内容となっている。80年代のホームビデオ勃興期を過ごした人...

かつてAV界の帝王と言われた村西とおるの半生記。約700ページに及ぶボリュームで読みごたえあり。著者は若いころ村西のもとで働いていた経験があるため、村西とは旧知の仲であることから、自身の当時の体験も踏まえ、かなり突っ込んだ内容となっている。80年代のホームビデオ勃興期を過ごした人なら、誰でも面白く読めるはず。当時村西監督のビデオはかなりの話題になっていたものの、あまりに監督のアクが強すぎるため全然観る気にならず、結局今に至るまで未見。ただ、この本を読んで当時のビデオの撮影裏話などを読み、今更ながら観てみたいと思った。

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2017/12/09

正直時代の背景、空気感が、わからないのであまり面白くなかった。年配の方であれば懐かしいとも思えるのかもしれない。

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2017/11/23

最近、20代の人と飲んだりする機会がある。 考えられないことに、村西とおる監督のことを知らない人が圧倒的に多い。 この本を読むに値すると感じるかどうか、というのは、村西監督の活躍を懐かしく感じられるかどうか、によると思う。 個人的には、読む価値あり。 でも、村西監督を知らない人に...

最近、20代の人と飲んだりする機会がある。 考えられないことに、村西とおる監督のことを知らない人が圧倒的に多い。 この本を読むに値すると感じるかどうか、というのは、村西監督の活躍を懐かしく感じられるかどうか、によると思う。 個人的には、読む価値あり。 でも、村西監督を知らない人にとっては、冗長で意味不明だろうと感じた。

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2017/08/17

警察から捜査状況を密かに教えてもらうために裏金を渡す あなたに足りないのは前科だ 歳を重ねると、残り時間は少なくなるけれど、思い出は増えていく。人間は振り返る余裕がでてくるんですね

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2017/08/15

ある日、宮坂社長から「お前、これ読んだかー?最高だぞー」と言われて借りた本。確かにこんなに元気が出て、こんなにホロリと来る評伝も珍しい。そこはかとなく味わい深い。 個人的に日本は、格闘技とエロと釣りのレベルが世界的に見ても最高だと思っているが、これは、エロの中でもAVという特大...

ある日、宮坂社長から「お前、これ読んだかー?最高だぞー」と言われて借りた本。確かにこんなに元気が出て、こんなにホロリと来る評伝も珍しい。そこはかとなく味わい深い。 個人的に日本は、格闘技とエロと釣りのレベルが世界的に見ても最高だと思っているが、これは、エロの中でもAVという特大ジャンルの文法や所作の大半を一人で作り上げた男の話である。作者は遠く80年代前半、ビニ本時代から村西とおると仕事をしていた人であり、途中で何度か村西についてのルポを書き、あしかけ30年で集大成的評伝を書いたのだからすさまじい力作である。こういう毀誉褒貶、浮き沈みの激しい人物はかなりの長期スパンや経年で書かねば全体像が浮かび上がってこないのだが、まさにこの30年と言う期間はそれを可能にしたように思う。 本は、評伝の定石どおり村西の生まれた環境から入る。極貧の福島時代、一攫千金を夢見て上京、唯一のサラリーマン時代である百科事典のスーパー販売員時代、そして教育業界に志を立て、英会話学校を開校したりインベーダーゲーム機で起業した時代など、後のDVDパンツ一枚ではなくスーツ時代の知られざる村西を描く。そしてついに、新宿歌舞伎町で飲んだ後にたまたま見たビニ本屋での熱気をみて、それを文化格差のある北海道に持ち込むことを着想してから、90年代前半のバブルが終わるまでの村西の"狂気のエロビジネス時代"が幕をあけるのでる。 ビニ本で流通革命を行い圧倒的な全国シェアを握った村西は、それを地下化させ、裏本王となる。が、そこで敢え無く逮捕、無一文に。裸一貫で出直した東京には、当時、VHSのビデオデッキが普及し始めていたのだが、圧倒的なソフト不足。「新メディアはエロから始まる」の鉄則どおり、ポルノビデオが出回り始めていた。そこに目をつけた村西は西村忠治氏をスポンサーとして伝説の「クリスタル映像」を立ち上げる。(村西の本名は草野であり、クリスタル映像で監督業を開始した草野は、西村氏へのオマージュとして名前を逆転させて、"村西"とした)最初は監督の才覚が発揮されず、海外ロケ等予算はかかるが内容は酷評の作品群を量産するが、ふとしたきっかけで、その後、"駅弁"や"本番"と並び村西の象徴である"顔面シャワー"の嚆矢となるような映像が撮れ、それが飛ぶように売れたことに着想を得て、以後、ユーザーファーストな映像つくりを体得し、勃興するAV業界でシェア40%を握ることとなる(なおこの時には「ダイヤモンド映像」を起業していた) 途中数度の逮捕騒動や黒木香等のスターの輩出を経て、狂乱のバブル時代に突入。文字通り金と女を自由自在に操る村西は全盛期を迎える。その時の狂気の沙汰は本書に詳細に描かれている。日本が唯一一度だけ経験できた時代の空気だろう。 そして、その後の落ち込みぶりもハンパなものではない。公称借金50億円を自己破産せず、いまだに返済をし続けている村西は悶絶の苦しみの連続。最終的には借金苦がたたって、自殺や病死の淵をさまよう。禍福は糾える縄の如し、個人的には不幸のどん底であったが、この間にAV女優と再婚、長男が生まれ、貧乏だが愛のある幸福な生活も同時に送ることになる(なお、この子供を慶應幼稚舎?に入学させるところのくだりは本当に感動的である) この評伝を読んで思うことは、現在68歳の村西とおるはまさに団塊の世代の象徴的人物であり、団塊世代が多かれ少なかれ経験している人生の歩みを極端に、グロテスクに、お下劣に、でも味わい深く表現しきったのが村西とおるの人生であろう、ということである。戦後日本の青春が全て詰まっている評伝、そして戦後生まれた最大の文化産業の勃興を感じ取れる作品として実に興味深い内容となっている。これからがんばりたい、いま落ち込んでいる人などにはぜひ読んでもらいたい作品である。

Posted byブクログ