少しだけ、おともだち の商品レビュー
仲良くないけど、仲悪くもない、そんな距離感の他人との話。 最初の話から結構ボディーブローきました。
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1人で友達の家に遊びに行った帰り道。 わがままな友達、帰り道で出会った男の人。 平凡な人生を送る自分と、 意識高い変わり者の友人から送られてくるメッセージカード。 会社のお金を少しずつ着服していること。 仕事を教えて下に見ていた新人によって暴かれる時。 商店街でバイトをしている3人の 微妙に嘘をつきながらの仲良しな交流。 お話を作るのが好きで、子供の頃はそれをうっかり口に出して嘘つきと呼ばれたこと。 今でも頭の中で繰り広げられるお話に登場する幼馴染。 マンションに引っ越してきた夫婦の奥さん。 口が軽いけれど、彼女から生まれてくる予定の女の子を 楽しみしていること。 偏差値が低く期待もされない高校で 生徒たちがベルマーク活動で活気を取り戻していく様。 会社の同年代の同僚と一緒に行ったテレビの収録。 ちょっと悪意的な怖い感じの話もあり。 少しだけおともだちって確かに共感する。 大人になってから、友達ではない?けど友達なのかな?みたいな存在の人って、いるもんね。
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前情報なしに、古書店で見かけてタイトル買い。 最初の「たからばこ」の後味の悪い結末に、こういう作品集なのかなと思ったのだが、他作品はそこまでではなかった。 どの作品もタイトルにふさわしく、「少しだけ友達」な関係を描いている。 ただ逆にこの「少しだけ」という言葉を念頭に置いて読み返...
前情報なしに、古書店で見かけてタイトル買い。 最初の「たからばこ」の後味の悪い結末に、こういう作品集なのかなと思ったのだが、他作品はそこまでではなかった。 どの作品もタイトルにふさわしく、「少しだけ友達」な関係を描いている。 ただ逆にこの「少しだけ」という言葉を念頭に置いて読み返すと、「ほうぼう」や「グリーティングカード」は温かみも感じた。 特に「ほうぼう」の女友達について、語り手は「少しだけ」の友達と思っているのかもしれないけど、彼女だけが未だに語り手の「お話」を覚えていてくれている。 そしてかつて語った「お話」の一部に、共感もしてくれている。だからこそ、語り手もその女友達だけは自分の作る「お話」に登場させ続けているのではないかと思う。 無意識に心のどこかにひっかかっている存在、というのもなかなかいい。 読後感が一番いいのは最後の「今度、ゆっくり」。 文体も割と好みだったのでまた機会があれば読んでみたい。
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星3つと迷った。んー、後味悪い。後味悪いのが嫌いな訳じゃないんだけど、リアリティーがあるものばかりで生々しい。
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