カラスと亀と死刑囚 の商品レビュー

中村隆文(著者)

2021/07/31

妥当なロジックで考えていたはずなのに、説明不可能な答えを出してしまうことを、パラドックスとしてる。
"カラス"は、茶色いスズメがカラスが全て黒いことの証拠になるか；"亀"は、足が速い人が遅いカラスに追いつけない理由；"死刑囚"は、事実に基づいた推論が現実と異なる結果を考える。
論理展開が間違えるポイントを理解できるのは面白い。
お気に入りはモンティ・ホール問題。ベイズ統計の流れでよく紹介されるけど、分かりやすさも相まって、何度考えても楽しい。
2017年3月以来の再読。面白い気がするけど追いつかなかった理解が、言ってることは理解できるように変わった。

2019/01/17

タイトルと装丁のポップさとは裏腹に、内容はかなり本格的で、様々なパラドックスに対する哲学的な思考が解説されていて、難しいけど面白かった。
有名なアキレスと亀の話は現実的には何も問題がないのに、哲学として突き詰めるとパラドックスになるのか、など個々の話は興味深いものが多いので、もう少し大衆向けの本も期待したい。