穴殺人(8) の商品レビュー
1巻で主人公が死体愛好家からヒロインに愛される生きた死体かヒロインに怯えながら死する恋人のどちらにつくか迫られる展開、2巻でヒロインが殺人を犯す前のセリフ「一回で完全に切断しなくていいよ。それは私でも難しいんだ。傷つけるだけで血流の勢いで血は吹き出すから。それでも心臓は血を必死に...
1巻で主人公が死体愛好家からヒロインに愛される生きた死体かヒロインに怯えながら死する恋人のどちらにつくか迫られる展開、2巻でヒロインが殺人を犯す前のセリフ「一回で完全に切断しなくていいよ。それは私でも難しいんだ。傷つけるだけで血流の勢いで血は吹き出すから。それでも心臓は血を必死に送り続けるの。切断された動脈から体外に吹き出していることもわからずに。愚かな心臓は生きよう生きようと。死へと生を排出し続ける。やがて送るべき血液がなくなり心臓は止まる。そんなに特別なことではないよ…?鳥が空を飛ぶようにその空が青いように当たり前のことじゃない?わかんないかな…『繋がり』は…切れるからこそ『繋がり』なんじゃないかなぁ」が印象的。 ヒロインを愛してやまない外科医のキャラクターがモブキャラ(ヒロインの殺人の対象である犯罪者。婚活パーティーを通して主人公に近づく)に整形を行っていた。それは顔や体の他に胸中にも手術を施していた。モブキャラには胸中に首切断装置という機械が埋め込まれていた。そこから首元にかけて伸びるピアノ線よりも細い糸で首が切断され、物理的に黙秘を作り、外科医の特定を遅らせるのはトンデモすぎて笑った。 ヒロインに殺されたい主人公の性癖はオートアサシノフィリアだろう。ヒロインに殺されることが未遂に終わったり、ヒロインよりも異常なシリアルキラーに殺されかけられるたびに、生/性を感じ、生きた死体ではなくなっていくことは刺激的で面白かった。最終巻、親から子へと“穴“殺人は受け継がれていた。子のモノローグ「人生は穴だ」に壁の穴と膣口が暗喩されている気がしてゾクっとした。
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愛故に殺す。 自分が愛する相手を殺すって言うのはある意味究極の愛といえるのかもしれないですね。 ただ、最後の子供の設定は正直要らなかったです。
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