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ロレンスがいたアラビア(上) の商品レビュー

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2017/07/31

[策略下の策略]外交官は,スパイは,オイルマンは,そして政治家たちは,いったいどのようにして中東に近代国家の地図を描いたのか......。『アラビアのロレンス』で知られるトーマス・E・ロレンスを中心に,第一次世界大戦期の中東で,それぞれの信念と思惑に従って行動した人々の歩みを記し...

[策略下の策略]外交官は,スパイは,オイルマンは,そして政治家たちは,いったいどのようにして中東に近代国家の地図を描いたのか......。『アラビアのロレンス』で知られるトーマス・E・ロレンスを中心に,第一次世界大戦期の中東で,それぞれの信念と思惑に従って行動した人々の歩みを記した歴史作品。著者は,本書が全米批評家協会賞の最終候補となったスコット・アンダーソン。訳者は,これまでも骨太な作品を多く手がけてきた翻訳家の山村宜子。原題は,『Lawrence in Arabia』。 一言で形容すれば「大河ドラマ」。オスマン・トルコ帝国という一つの秩序が崩壊する過程で,新たな国家群秩序が,ときに(というかしばしば)強引に打ち立てられていく様子は圧巻。現代の中東政治を考える上でも得られるところが非常に多い一冊だと思います。 〜たしかにこのような状態を招いた責めを負うべきなのは第一次世界大戦終結時になされた間違った決定だけではないが,とくに有害な一粒の種が蒔かれたのはそのときだった。それ以来,アラブ社会は自分たちがどうなりたいのかより,何に反対するのかで自分たちを定義する傾向を持つようになった。〜 読み応えあります☆5つ ※本レビューは上下巻を通してのものです。

Posted byブクログ

2016/09/18

アラブ世界を舞台に暗躍した4人の諜報員の動きを追い、ロレンスを欧州とアラブの同時代人たちの中に位置づけた歴史大作!

Posted byブクログ