のちの真田幸村である(2) の商品レビュー
しみじみと面白い これで他の漫画読みに伝わるのか、実際、書いてみて自分でも不安になるが、この漠然とした好印象は、こうとしか表現のしようがないので、あえて変えない事にしておく ホント、真田幸村って武将が好きなんだな、と感じる事が出来る内容であり、その愛が、この(2)では一層に強まっ...
しみじみと面白い これで他の漫画読みに伝わるのか、実際、書いてみて自分でも不安になるが、この漠然とした好印象は、こうとしか表現のしようがないので、あえて変えない事にしておく ホント、真田幸村って武将が好きなんだな、と感じる事が出来る内容であり、その愛が、この(2)では一層に強まっているようだ 武田への忠義に生きる真田一族への愛が強くなければ、幸村の幼少時代、弁丸の賑やかで落ち着きのない、だからこそ、日の本一の武者になったんだろう、と納得できる日常を、こうも楽しく描けまい 絵柄は基本的に緩めだ。しかし、信玄の危篤と言ったシリアスなシーンは、その緊迫感が損なわれていない。この辺りは凄いな、と感じる この(2)では、弁丸の父・昌幸に会いに行く長旅が無事に終わる 家に五体満足で帰るまでが旅であるので、この頃から、幸村の器はデカかったのだろうな この旅路で、弁丸は自分の生涯に大きく関わる、二人の人間と遭遇している 一人は、己の右腕になる、真田十勇士の一角である霧隠才蔵 もう一人は、生涯最期の大舞台で、とことんビビらす事になる徳川家康だ また、弁丸はおっさんの正体を知り、信繁の名を信玄から賜る事になる。例え、重篤であっても、いや、今際の際だからこそ、彼の人の本質を見抜く眼力が光ったのだろう。死に行く人間に出来る事と言えば、覚悟を決める事と、次の世代に希望を託すくらいだ 人の世は合縁奇縁、多くの出会いと別れが、男を成長させる糧となる まだ年齢は一ケタだが、弁丸は大きくなった 勝頼に仕える彼の、これからの活躍(?)が楽しみだ どの話も、ほのぼのとしていて、弁丸の魅力でたっぷり。その中から、お勧めを選ぶのなら、私は巻末に収録されている「弁丸の一日ときどき兄上」だ。弁丸は楽しく生きる才能があるな、と感じられる。特に、最後の「お土産」は、兄・源三郎とのイイ兄弟仲を表しており、好ましい この台詞を引用に選んだのは、さすが、真田幸村、子供の頃から的を射た指摘が出来たんだな、と感じたので。汚いモノをまだ知らぬ子供だからこそ言える、根拠のない言葉ではあるが、だからこそ、大人はハッとさせられる。親子だからと言って、ツーカーの仲とは限らない。違う人間同士なのだから、言いたい事は面と向かって言わなきゃ伝わらないし、相手のキモチも受け止められない
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