アメリカーナ の商品レビュー
人種のこと、肌の色のこと、なまりや性差のこと、好みや価値観など。 遠い国のニュースから、身近なところまで、世界はたくさんの「違い」で出来ていて、自分の小さな世界から一歩踏み出すごとに、その「違い」とたくさん出会うことになる。 でも、その「違い」に「間違い」があることなんて殆ど無く...
人種のこと、肌の色のこと、なまりや性差のこと、好みや価値観など。 遠い国のニュースから、身近なところまで、世界はたくさんの「違い」で出来ていて、自分の小さな世界から一歩踏み出すごとに、その「違い」とたくさん出会うことになる。 でも、その「違い」に「間違い」があることなんて殆ど無くて、それでも人間はその「違い」ゆえに時々「間違い」をおかす。 相手と「違う」部分を否定したり、馬鹿にしたり、拒絶したり。人と「違う」自分を卑下したり、無視したり、傲慢になったり。 その「違い」を「違い」のまま受け止めて、受け入れて、なおかつ自分は自分であると信じて生きることが、何故こうも難しいのだろう。 そんなことを考えながら読みました。
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すいさんの感想文を見て、読んでみたくなりました。2020.8.8 夕。7chocolateさんの感想 好きです。8.9夜。
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時間がかかったー。 最初は知らない世界を読むことがとても面白かったけど、哲学的な会話が多かったりで、休み休み読んだ感じです。 私にはちょっと難しかったけど、アメリカに住んでいる人種のことを少し知ることができて良かった。
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めっちゃ分厚い。しかも文字びっしりで1ページ二段。。 でも読み出したら止まらなかった。この作家さん自身が魅力的。
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アメリカに行って受けるショック、身に覚えがあるものが多々あり、思わず共感。 アフリカ→米国→アフリカというルートを辿った、著者の自伝的小説。 壮大なスケールと、緻密な描写。最後まで夢中になって読んだ。
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アメリカーナとは、アメリカかぶれという意味だそう。 ナイジェリア人のイフェメルとオビンゼ。 オビンゼはアメリカにとても興味を持っていて、いつかアメリカに行くと決めている。彼らの仲間たちも、アメリカやヨーロッパの国々への希望を語り合う。 中学校時代に出会った時から惹かれあい、同じ大学に進んだ2人。 しかし、ナイジェリアにあるこの大学はストライキばかり。 そこに来たイフェメルの留学話。 叔母のウジェを頼ってアメリカへ一足先に向かった彼女の困難。 カートとの別れを経て始めたブログの成功。そして、ナイジェリアに帰ろうと決めるまで。 イフェメルを追って、アメリカへ行くと約束したオビンゼも、その計画は果たせないまま、イギリスでの不法就労、強制送還という体験を経て、ラゴスで従姉妹のアドバイスのもと、事業を成功させる。そして、コシという女性と結婚し、一児の父となる。 分厚くて2段組の本で、最初は読み切れるか…と心配していたけど、何の心配もいらなかった。 一気に読んでしまった。 アメリカへ渡ったからこそ感じる、アフリカン・アメリカンとアメリカン・アフリカンの違い。 恋人や友人としてわかり合っているつもりだったけど、時にごまかしたり、見ないふりをしてきたこと。 黒人の彼女らの髪型のこと。 (彼女らがその髪をストレートや緩やかなカールにするのに、どれだけのお金と時間と労力を費やし皮膚にダメージを受けているか) 故郷に帰ってきたのに、前と同じではないこと。 そして、2人の再会。 作者自身が、オールドファッションなラブストーリーと言っていたのがよくわかった。 驚いたけど、これからずっと、何の説明もいらない2人でいてほしい。
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現代大河恋愛小説。洋の東西というが、アフリカもアジアも似てるのか似ていないのか。まだ若いのよね、この作家さん。楽しみ。あちこち報復絶倒、クスリ、ぐさり。
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おすすめ資料 第384回(2017.6.16) チママンダ・ンゴズィ・アディーチェはナイジェリア出身の作家で、アメリカとナイジェリアの双方で活躍しています。 最近では彼女の"We should all be feminist"というテーマのTEDトークが...
おすすめ資料 第384回(2017.6.16) チママンダ・ンゴズィ・アディーチェはナイジェリア出身の作家で、アメリカとナイジェリアの双方で活躍しています。 最近では彼女の"We should all be feminist"というテーマのTEDトークが話題になりました。 『アメリカーナ」は作者の自伝的要素を含んだ小説です。 主人公イフェメルは若い時にナイジェリアからアメリカへ渡り、アメリカの社会に馴染んで暮らしているように見えますが、故郷へ戻ることを決めます。 その理由は何だったのでしょうか。 時々挟まれる、アメリカのアフリカン・ヘアサロンでの髪を編む描写が印象的です。 【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】 https://www.lib.city.kobe.jp/opac/opacs/find_detailbook?kobeid=CT%3A7200210115&mode=one_line&pvolid=PV%3A7200509147&type=CtlgBook 【神戸市外国語大学 図書館Facebookページへ】 https://www.facebook.com/lib.kobe.cufs/posts/1329014130481622
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最近あちこちで熱烈推薦の声を聴くので、こりゃ読まねばと思い『アメリカーナ』(チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ)を図書館の予約に申し込んだ。予約リストの殺生なところは、こちらの都合にお構いなく順番が来たら読まねばならないことだ。『アメリカーナ』も例外なく「え?いま、来た?まじか」...
最近あちこちで熱烈推薦の声を聴くので、こりゃ読まねばと思い『アメリカーナ』(チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ)を図書館の予約に申し込んだ。予約リストの殺生なところは、こちらの都合にお構いなく順番が来たら読まねばならないことだ。『アメリカーナ』も例外なく「え?いま、来た?まじか」という絶妙なタイミングで順番が回って来た。 というわけで、何はともあれ読みはじめた、が最後…。もう、寝ても覚めてもイフェメル(主人公)から離れられない。手に取ったときは500頁越、しかも2段組…に相当ひるんだが、そんなの、なんのそのである。重かろうが厚かろうが、出かけるときには鞄に『アメリカーナ』。面白さは重量という障害を乗り越えるのである。 物語はナイジェリアに生まれたイフェメルという若い女性がアメリカに渡り、はじめて「人種の差」というものを目の当たりにして…という、女一代記(?)でもあり、アメリカの社会風刺(いやドキュメンタリーかも)でもある。『ビリー・リンの永遠の一日』に続き「これがアメリカか…」とぽかーんと口を開けてしまう小説を読んだ。 とにかく、頭が良くて辛辣で愛情いっぱいのイフェメルが魅力的。どうしたって、美しい作者アディーチェと重なってしまう。そして読み終わってみると、作者が言う通り「弁解の余地のないラブストーリー」だったのだと気づいて胸が熱くなる。 肌の色の違いから、自分はアウトサイダーであることを自覚せざるをえない移民が、そろりそろりと米国になじんでいくのはラヒリの『その名にちなんで』を彷彿とさせるものもあるが、当然切り口はまったく違うのでもう一回あちらも読みたくなった。 移民なくしてアメリカ文学は、文化は、やっぱり成り立たないのだ。 エッジの効いた人物たちを、きちっとエッジを効かせて日本語に移し替えたくぼたのぞみさんの訳文がまた素晴らしい。
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