漂う子 の商品レビュー
12月-9。3.0点。 カメラマンの主人公、恋人は教師。教え子の女子小学生が、父親と共に失踪。主人公がいろいろあって探すことに。 居所不明児童がテーマ。リアルさがあるが、ラストが少し尻切れトンボに感じた。余韻を残したのかな。 デフ・ヴォイスシリーズのあの人も登場。
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丸山正樹さんの2作目らしい。 「デフ・ヴォイス」シリーズを読み続けていたが、他の作品があることを知らなかった。 早速、図書館に予約。 居所不明児童。最近マスコミなどでも取り上げられているが、初めて知った時は、現代日本でそんな事があるのか、とにわかには信じられなかった。 以前読ん...
丸山正樹さんの2作目らしい。 「デフ・ヴォイス」シリーズを読み続けていたが、他の作品があることを知らなかった。 早速、図書館に予約。 居所不明児童。最近マスコミなどでも取り上げられているが、初めて知った時は、現代日本でそんな事があるのか、とにわかには信じられなかった。 以前読んだ「貌なし」は、無国籍者の問題を取り上げたミステリーだったが、この本ともリンクするところがある。 格差が広がり、かつては存在したコミュニティも崩壊しつつある現代、社会の隙間からこぼれ落ちてしまう子どもたちを受けとめるしくみは、まだまだ確立せず、追いつかない。 正直、読んでいて辛く、苦い思いしか湧き上がってこないのだが、それでも自分たちがつくっている社会なのだから、少なくとも知る必要があると思うのだ。 そこから先、何が自分に出来るのか。いや、何も出来ないのかもしれないけれど、アンテナをはり続ようと思う。 「デフ・ヴォイス」もそうだったけれど、断片的なメディアと違い、一つの物語として伝えてくれる本の力を感じた。 しかし、丸山正樹さんの書く主人公(男性)は、いつも子どもをもつことに否定的なのは何故なのだろうか…。 2020.2.15
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居所不明児、無戸籍や、虐待や、いろんな子どもがいることに気づかされ、こわくなる。 今、この時間も、安穏としていられない子がたくさんいるのだ! 物語はそれぞれが何かしら親との関わりに闇を持つ教師の女性と、カメラマンの恋人。 二人が少女を探す中で、互いの内面や、未来に心を寄せて行く...
居所不明児、無戸籍や、虐待や、いろんな子どもがいることに気づかされ、こわくなる。 今、この時間も、安穏としていられない子がたくさんいるのだ! 物語はそれぞれが何かしら親との関わりに闇を持つ教師の女性と、カメラマンの恋人。 二人が少女を探す中で、互いの内面や、未来に心を寄せて行く。 最後は寄り添って生きようと決め、よかった。
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居所不明児童。 親が子供を虐待、放置してしまうことや、産み捨ててしまうこと。 考えさせられる内容だった。 物語でしたが、ノンフィクションに近い内容なのだと思った。 たまたま、 ケーキの切れない非行少年たち→ i(西加奈子)→ 漂う子 読んだのだけれど、 すっごく考えさせら...
居所不明児童。 親が子供を虐待、放置してしまうことや、産み捨ててしまうこと。 考えさせられる内容だった。 物語でしたが、ノンフィクションに近い内容なのだと思った。 たまたま、 ケーキの切れない非行少年たち→ i(西加奈子)→ 漂う子 読んだのだけれど、 すっごく考えさせられた。 我が子たちが元気に笑って生きていけますように。そして大人になっても背中に家族を感じ、出来ることなら新しい家族も迎えて笑顔で生きていけますように。
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これは小説の中の話だけだと思いたい。 だけども現実にある話なんだろうなぁと暗い気持ちになるけど、主人公のカメラマンの気持ちの動きが救いになります。
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居所不明児童が主題となってる本で彼らがどういう人たちなのかが簡単に書かれていて、その人たちの生き方や経験などがよく伝わってくる作品だった。 子供たちの考えと大人の考えが少し違っていてそれが愛されていなかった子供と愛してもらっていた子供の違いにもなるんじゃないかと思う。 これに関し...
居所不明児童が主題となってる本で彼らがどういう人たちなのかが簡単に書かれていて、その人たちの生き方や経験などがよく伝わってくる作品だった。 子供たちの考えと大人の考えが少し違っていてそれが愛されていなかった子供と愛してもらっていた子供の違いにもなるんじゃないかと思う。 これに関しては居場所のない子供たちが何人、何万っているのが悲しい事実で子供が生まれたから親になれるんじゃなくて、自分から変わらないと親にはなれない、周りが変わるんじゃなくて自分が変わらないと何も変わらない。
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居住不明児童とは…住民票に記載されているのに居場所がわからない児童のこと。 子供を持つのがなんとなく怖いと思うフリーカメラマンの直。彼女の祥子は小学校の教師。ある日、祥子に子供ができたことを知る。そんなある日、祥子の生徒で不明となっている女児の行方を祥子の代わりに捜すことを引き...
居住不明児童とは…住民票に記載されているのに居場所がわからない児童のこと。 子供を持つのがなんとなく怖いと思うフリーカメラマンの直。彼女の祥子は小学校の教師。ある日、祥子に子供ができたことを知る。そんなある日、祥子の生徒で不明となっている女児の行方を祥子の代わりに捜すことを引き受ける。そこで直は生きていくために体を売る少女たちに出会い…。 子供は親を選ぶことができない。 どんな親だったとしても子供はそこに愛を信じる。 子供にとっては親は愛。 それがどんなクズ親だったとしても。
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カメラマンの直が恋人・祥子の教え子を探すことになった。「居所不明児童」「消えた子どもたち」その実態を知れば知るほど、直の心は重くなっていく。 〈消えてしまっても誰も悲しまない命の軽さ〉 その命を守るためにできることは? 簡単に答えは出ない。 前作『デフ・ヴォイス』に出てきた”ある...
カメラマンの直が恋人・祥子の教え子を探すことになった。「居所不明児童」「消えた子どもたち」その実態を知れば知るほど、直の心は重くなっていく。 〈消えてしまっても誰も悲しまない命の軽さ〉 その命を守るためにできることは? 簡単に答えは出ない。 前作『デフ・ヴォイス』に出てきた”ある人”が 今作『漂う子』にも登場。 (ネタバレになるので誰かは書きませんが)。 なぜか、好きなんだなぁ、彼のこと。 重いテーマの『漂う子』だけれど 彼の名前を見て、少しだけホッとした。
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『デフ・ヴォイス』の丸山さんの新作とあって期待が大きかった分、今回のテーマ“居所不明児童”が重すぎて単純に好きになれなかったのが★を少ない理由です。 決してこの作品自体がよくないと言うわけではありません。 教師である恋人の教え子が突然行方不明になったため、代わりに探す中次々と浮上...
『デフ・ヴォイス』の丸山さんの新作とあって期待が大きかった分、今回のテーマ“居所不明児童”が重すぎて単純に好きになれなかったのが★を少ない理由です。 決してこの作品自体がよくないと言うわけではありません。 教師である恋人の教え子が突然行方不明になったため、代わりに探す中次々と浮上する子供たちの実態。 現実にかなりあることだと思うと、本当に心が痛みます。世間からは白い目で見られる行いも、親や社会を頼れず自分で生きていくしかない子供たちの選択肢。 並行して自身の屈折した親子関係から頑なに子供を持ちたくないと思う主人公と恋人との関係。 子供とは、親になると言うことは。そこにも焦点を当てつつミステリーとして見事に描かれていると思います。 ただ、テーマがテーマだけに・・・ 気持ちが沈んでしまいました。
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重い話だし、どうしてそんなにみんなあっさり協力的なんだろう?というご都合主義っぽさがなくもないけど、 日本が抱える矛盾や問題に、エンタメを使って切り込んでいく姿勢が素晴らしいと思う。 「居所不明児童」と呼ばれる、住民票も抹消されどの調査の対象にもなることのない児童が日本に100名...
重い話だし、どうしてそんなにみんなあっさり協力的なんだろう?というご都合主義っぽさがなくもないけど、 日本が抱える矛盾や問題に、エンタメを使って切り込んでいく姿勢が素晴らしいと思う。 「居所不明児童」と呼ばれる、住民票も抹消されどの調査の対象にもなることのない児童が日本に100名以上存在するとは衝撃。 他にも未成年の売春や、児童虐待、養子や中絶、児童ポルノなど、さまざまな問題が取り上げられていて、実際新聞で目にした覚えのある事件について言及されていたりするので、この小説の中にあるいくつかは、事実か、ほとんど事実に基づいているのだと思う。 不本意ながら居所不明児童の行方を追うことになった主人公自身も決して熱血漢などではなくて矛盾や弱さを抱えているところもリアルだった。 世に出るべくして出た小説なんだなと思う。
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