1,800円以上の注文で送料無料

マンガのDNA の商品レビュー

4.7

4件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/12/28

5年前に出たときに買って、次女などは読んでいたようだけれど、私自身はずっと積読になっていた。やっとひらいてみたら、過去の受賞者のみなさんが手塚治虫との思い出をエッセイ漫画に描き下ろしていたり、山岸凉子とよしながふみの豪華対談があったり、鈴木敏夫が手塚治虫と宮崎駿について語ったイン...

5年前に出たときに買って、次女などは読んでいたようだけれど、私自身はずっと積読になっていた。やっとひらいてみたら、過去の受賞者のみなさんが手塚治虫との思い出をエッセイ漫画に描き下ろしていたり、山岸凉子とよしながふみの豪華対談があったり、鈴木敏夫が手塚治虫と宮崎駿について語ったインタビューがあったりして、あれこれ興味深い。 読むのが遅いのでなかなか新しい作品にどんどん手を出すことができないでいるけれど、頭の中ではいくつか次に読みたい作品をピックアップしている。

Posted byブクログ

2019/06/15

「手塚治虫文化賞20周年記念MOOK」であり、25人もの受賞作家が、手塚治虫関係で描き下ろしマンガを描いているという豪華な一冊。 個人的に面白かったのは、山岸涼子が手塚治虫本人に押しかけ持ち込みをした顛末の一遍。「神聖喜劇」とアトムのコラボ的な短編を描いたのぞゑのぶひさ。「テル...

「手塚治虫文化賞20周年記念MOOK」であり、25人もの受賞作家が、手塚治虫関係で描き下ろしマンガを描いているという豪華な一冊。 個人的に面白かったのは、山岸涼子が手塚治虫本人に押しかけ持ち込みをした顛末の一遍。「神聖喜劇」とアトムのコラボ的な短編を描いたのぞゑのぶひさ。「テルマエロマエ」の後日談を、手塚治虫家のお風呂場面で描いたヤマザキマリ。小学館マンガ賞受賞パーティーで「(締切に追われて)糸の切れた操り人形のようなおじきをした」手塚治虫に終に言葉を交わすことなく終わった村上もとか。松本大洋の小学校時の事実と思えるが、見事にリアルな独立短編になっている「5時間目のブラック・ジャック」。山科けいすけが手塚を超えようとして火の鳥の生き血を飲むのだが、結局超えられないというオチの「火の鳥2016」。短編なのに、長編を読んだ気になる原泰久の「鉄腕アトム」。業田良家が「平成編火の鳥」を描いて、それなりに面白いオチを描いたのだが、手塚治虫本人が「つまらん!僕が描く」と乗り出して、業田が「手塚先生、締め切りが過ぎてます」と言うオチ。知らない作家だったのだが、詩情豊かに核戦争後の地球を描く、今日マチ子「ウランの子」。本のウンチクでギャグを構成する「バーナード嬢曰く」の「火の鳥編」で、久しぶりに笑わせてもらった施川ゆうき。 私は数あるマンガ賞の中でも、この手塚治虫文化賞が最高峰だと思っている。それでも6割が未読の受賞作だった。どうも知らない作家が多すぎると思ったら、出てきていたのは第11回から20回までの受賞作家のみ(第10回までは既にアエラムックとして出版済み)。人生の中で私が最もマンガから離れていた15年間と被る。しかも、この賞はわりとマイナーな作家が多いので尚更。今回の副題「マンガの神様の意思を継ぐ者たち」は、そういう意味で妥当である。よしながふみ「大奥」、伊藤悠「シュトヘル」、業田良家「機械仕掛けの愛」、今日マチ子「アノネ、」「みつあみの神様」、ほしよりこ「逢沢りく」は読んでおくべきだと思った。 鳥山明を育てた鳥嶋和彦の編集者論は傾聴に値する。但し「手塚治虫の後継者は浦沢直樹、ちばてつやの後継者は森川ジョージ」と言う説には同意出来ない。その他、このムックには受賞者一人一人に短い批評が付くが、概ね妥当だと思えた。値段にしては、発行後3年経っているけどお得な一冊。

Posted byブクログ

2017/10/22

過去の手塚治虫文化賞を受賞した方々の来歴、紹介をしたMOOK。さすがに豪華なメンバー達。 記念して、マンガを投稿している人たちも多数。 山岸涼子がデビュー前に手塚に原稿を見てもらう話(大和和紀と仲良かったんだ!)。大御所のみずみずしい時代状況になんだかお宝発見した得した気分に...

過去の手塚治虫文化賞を受賞した方々の来歴、紹介をしたMOOK。さすがに豪華なメンバー達。 記念して、マンガを投稿している人たちも多数。 山岸涼子がデビュー前に手塚に原稿を見てもらう話(大和和紀と仲良かったんだ!)。大御所のみずみずしい時代状況になんだかお宝発見した得した気分に。 山科けいすけの火の鳥鳳凰編のパロディー。久しぶりに漫画読んで、声をあげて笑った。20年ぶりくらいに山科けいすけの漫画を読んだが、すごい人だったんだなと改めて敬服。 今日マチ子は、火の鳥のSF方面の雰囲気を存分に再現。 小学校の時に読んだ火の鳥のわくわく感を思い出した。

Posted byブクログ

2016/10/06

これまでそんなに手塚治虫文化賞そのものに興味を持った事はなかったんですけど、表紙に列挙された受賞者の錚々たる顔ぶれに惹かれて購入。 ものすごい情報量でしたが、舐めるように読破しました。 受賞作品・作者の解説や充実のインタビュー記事、そして何より各先生の描き下ろし漫画が素晴らしす...

これまでそんなに手塚治虫文化賞そのものに興味を持った事はなかったんですけど、表紙に列挙された受賞者の錚々たる顔ぶれに惹かれて購入。 ものすごい情報量でしたが、舐めるように読破しました。 受賞作品・作者の解説や充実のインタビュー記事、そして何より各先生の描き下ろし漫画が素晴らしすぎ……! 岩明均先生のBJ超かっこいいです。『聖☆おにいさん』の番外編も面白かったし石川雅之先生の和登さんめっちゃかわいいし……(ってこの調子だと全作品列挙することになりそうなので止めますが)。 表現のひとつとして、まだまだとてつもない可能性を秘めているマンガ。すごいなあ、深いなあ、つーか単純に面白いなあ……と何だかしみじみしてしまいました。 私はこのムックがきっかけで市川春子先生の『宝石の国』を読み始めました。面白い!

Posted byブクログ