カムパネルラ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
米津玄師さんのカンパネラが頭ん中流れていた時に目に入ったので手にとる。 いやあ面白かった。 表題からわかる通り、銀河鉄道の夜、が物語の核をなす。 銀河鉄道の夜って好きな人はすっごい好き、だよなー。 私も何度か読んだけど、実のところそれほどおもしろいっとおもったことはないんだよな。 ただ、ここからいろんな人がいろんな影響をうけて、たくさんの作品が生まれている、ということに、 すごいなあっと感嘆する。 私が読んでるのはこの本の中の第4次原稿のことでいいのかなあ。第3次のイメージは全くない、つ。かそこは創作なのか?それともほんとう? 確かに宮沢賢治の作品は自己犠牲を描いてるもの多い気がする、だけど、特攻を美化して物語るような作品とは全く違うような気がしていて、 そこから国家への挺身を誘導させる、という物語の設定にびっくり。 とはいうものの、いわれてもみれば、あり得る、と思ってしまとこが、コワイ。 ちょっとだけタイムスリップものおもしろそーっとか思ったのだが、外からの声とか、なんか変だなあっと。 アバターの説明が映画を参照に、との一文に笑った。 想像より大掛かりな洗脳システムにビビった。 いややー、ディストピアやあ。 あーやだやだ。 だれかの、みんなのほんとうのさいわいとはなんなのか。 それにたった1つの答えを求めること自体、なんか違うのかも。 宮沢賢治はそれを美辞麗句で終わらせるのでなく実生活のなかに見いだそうとしたんじゃないのかなー なんか不思議なひとだ
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37:宮沢賢治が思想教育の要になっている世界で、賢治研究者の母の遺灰を携えて花巻入りした主人公は昭和八年、賢治の亡くなる数日前にタイムスリップ(?)してしまう。しかし亡くなったはずの宮沢トシが生きていて……というところから始まる、「永久に改稿され続ける」銀河鉄道の夜をなぞったSF...
37:宮沢賢治が思想教育の要になっている世界で、賢治研究者の母の遺灰を携えて花巻入りした主人公は昭和八年、賢治の亡くなる数日前にタイムスリップ(?)してしまう。しかし亡くなったはずの宮沢トシが生きていて……というところから始まる、「永久に改稿され続ける」銀河鉄道の夜をなぞったSF。風野又三郎が登場し(て「どっどど どどう」って風を吹かせ)たり、トシの娘さそりや、第四稿では存在しないブルカニロ博士がぼく=ジョバンニを惑わせる。 この「タイムスリップ」と思われたものは実は、と途端にSF的展開を見せるのが熱く、ループものや時空改変ものにも似た、箱庭世界におけるメタ的存在を相手取った奮闘が描かれます。 エピローグがめちゃくちゃ好き。
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久しぶりにSFものを読んだ。 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモチーフにした作品で、賢治をこよなく愛する人からすれば冒涜かと思われる向きもあるかもしれないが、個人的に宮沢賢治の作品はたぶんにSF的な要素が含まれていると思っているので、これはこれで面白いなと感じた。ただ、SFを読みなれ...
久しぶりにSFものを読んだ。 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモチーフにした作品で、賢治をこよなく愛する人からすれば冒涜かと思われる向きもあるかもしれないが、個人的に宮沢賢治の作品はたぶんにSF的な要素が含まれていると思っているので、これはこれで面白いなと感じた。ただ、SFを読みなれていないせいか展開についていけないというか、読み疲れ感あり。
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銀河鉄道の夜を中心においたSF小説。推敲が重ねられたという事実から第三稿と存在しない第四稿の差異に揺れる冒険譚。求めていた内容とはかなり異なっていたが、後半にかけて予想もしない流れは驚いてしまった。一貫して作品の力を描いている作品であるとも思ったので、ラストは好き。
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タイトルからディストピア&サイバーパンクSFものだとは全く思わなかったけれど、うまく『銀河鉄道の夜』の世界と融合していて一気読み。最後、開放感あります。
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タイトルから推測できるように、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」に登場する人物(+風野又三郎)が活躍するSF小説。ある青年がタイムスリップした先は賢治が亡くなる前日の花巻で、しかも青年は「ジョバンニ」と呼ばれ、おまけにカムパネルラ殺しの嫌疑をかけられていた! 「銀河鉄道の夜」そのものがS...
タイトルから推測できるように、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」に登場する人物(+風野又三郎)が活躍するSF小説。ある青年がタイムスリップした先は賢治が亡くなる前日の花巻で、しかも青年は「ジョバンニ」と呼ばれ、おまけにカムパネルラ殺しの嫌疑をかけられていた! 「銀河鉄道の夜」そのものがSF的な面を持っているといえなくもないが、あの寓話をどうやってガチのSFへ持って行ったのか、それは読んでみてのお楽しみ。 さらにすごいのは、「銀河鉄道の夜」が何度も改稿を重ねているという事実をもとに、「もしも第三稿までしか存在しないことにされている世界があったら」という仮定で物語世界が構築され、その世界の存在によって現代社会を露骨に批判していること。これはサーカスで言えば、綱渡りの最中に後方宙返りをして、成功させるようなものですよ。 もちろん作家としての賢治の精神性には十分リスペクトが払われているし、第三稿と第四稿(最終稿とされ実際に流布しているバージョン)の間に横たわる深い溝の理由についても、納得できる考察がある。納得できるどころか、その溝がこの物語を動かす原動力になっている。 宮沢賢治の作品は、人によって好き嫌いが分かれるし、理解できない人にとっては全くダメだし、はまる人はスコーンとはまる。自分の場合は、「やまなし」や「雨ニモマケズ」はOKでも「グスコーブドリの伝記」はNGで、「よだかの星」は若い頃は切ない話だなあ、くらいに思っていたのが今はちょっとねぇ……と感じる。何が気になるかって、自己犠牲の青臭さがどうしても鼻につく。大勢の人々を救うために(取るに足らない存在の)自分が犠牲になる。これは美しい話でだれもおおっぴらには文句のつけようがないのだけど、そこには自己陶酔というワナがあるし、権力がある意図を持って押しつけてくる危うさがある。押しつけられたら最後、自己犠牲なんて美談ですむわけがない。 この作品は謎解きやからくりが非常に面白いけれど、つきつめれば、警告の書以外の何者でもないな。
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読後感がなんとも言えず独特だった。 私は基本的に気持ちの良い、すっきりとしたエンディング(ジャンルにもよるけれど)が好きなので、結末は物悲しさが勝る。 あまりSFというジャンルを読んだことがない私でも、ストーリーが主人公の語口調で進んでいくのでスラスラと読めた。 またテーマ...
読後感がなんとも言えず独特だった。 私は基本的に気持ちの良い、すっきりとしたエンディング(ジャンルにもよるけれど)が好きなので、結末は物悲しさが勝る。 あまりSFというジャンルを読んだことがない私でも、ストーリーが主人公の語口調で進んでいくのでスラスラと読めた。 またテーマが宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」だったのも本好き、文学好きにはたまらないのではないだろうか。 私が読んだことのある銀河鉄道の夜は第4稿に当たるものだったので、ストーリーを読むうちに第1稿からちゃんと読みたいなと思った。 ゲームや、映像化したら綺麗なんじゃないかなぁと思う。
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「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたSFミステリ。 ジョバンニとして作品世界に取り込まれる主人公。ありえない歴史の流れと、カムパネルラ殺人事件。要素要素も魅力的です。ただし、正直なところ、SFはあまり得意ではないので(理系が苦手)。あまり理解がついてはいかなかったのですが。情緒あふれ...
「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたSFミステリ。 ジョバンニとして作品世界に取り込まれる主人公。ありえない歴史の流れと、カムパネルラ殺人事件。要素要素も魅力的です。ただし、正直なところ、SFはあまり得意ではないので(理系が苦手)。あまり理解がついてはいかなかったのですが。情緒あふれる作品の雰囲気にはかなり惹かれるものがありました。「銀河鉄道の夜」はだいたいしか覚えていないのだけれど。なんだか読み返したくなっちゃうなあ。
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宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を舞台に起こる、カムパネルラ殺人事件、容疑者はジョバンニ。ジョバンニになった茶髪16歳現代少年が謎を解く。とはいえ、引き込まれたのは前半だけで、後半の設定バラしがでてくると映画『マトリックス』と『The Adjustment Bureau』を混ぜたようなS...
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を舞台に起こる、カムパネルラ殺人事件、容疑者はジョバンニ。ジョバンニになった茶髪16歳現代少年が謎を解く。とはいえ、引き込まれたのは前半だけで、後半の設定バラしがでてくると映画『マトリックス』と『The Adjustment Bureau』を混ぜたようなSF小説なので宮沢賢治好きからするとかなり好き嫌いがパックリ割れそう。かといって、銀河鉄道の夜に興味がなければおもろないと思います。ま、存外普通でした。
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