アノマリー の商品レビュー
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このシリーズの一番始めの「水鏡推理」を読んだとき、話のスジとしてはとても面白かったんだけど、全然いらんとこで作者が主人公のルックスの良さをアピールしてきて、ちょっと辟易したので、その後、このシリーズは一作も読んでいなかった。 今回『アノマリー』というタイトルから水鏡シリーズとは気づかずに読みはじめてしまったところ、本作では一言も主人公の美貌について言及していなくて、逆に驚いた。 国家公務員、気象、女子少年院という、三題小咄のお題のように、まるで繋がりのない題材を最後にはきれいにまとめていて、本当にこの作者さんはすごいと思う。 こんなお話をどうやったら考えることがで きるのか、作者の頭の中を覗いてみたい。
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瑞希頑張れいう平凡な存在の両親はやっぱり正しい。瑞希のまっすぐさが引き継がれているのが確実にわかる。 今回の少女達の親子関係との対比が明確でした。 自分のできることをやっていけばどんな場所でも理解ある人に出会えるし道は開ける。 瑞希頑張れ!
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水鏡推理シリーズの第4作。 考えればちょっとしたからくりなんだろうけど、それに気付けるかと聞かれればNOだな。 注意力と応用力が必要だ。
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タスクフォースの本来の仕事につながるまでが長く、水鏡の能力もそれほど発揮されず何となく読みにくかった。登場人物も誰が誰やら。
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気象庁と民間気象会社の予報の食い違いから、少女集団遭難という前代未聞の悲劇が発生する。天候が急変した山中に少女と共に失踪した官僚は、同僚の水鏡瑞希に謎の書類を預けていた。新進の民間気象会社の驚異的な予報的中率のからくりとは? 人命さえ軽んじる霞が関の巨悪に、文科省ヒラ職員が立ち向...
気象庁と民間気象会社の予報の食い違いから、少女集団遭難という前代未聞の悲劇が発生する。天候が急変した山中に少女と共に失踪した官僚は、同僚の水鏡瑞希に謎の書類を預けていた。新進の民間気象会社の驚異的な予報的中率のからくりとは? 人命さえ軽んじる霞が関の巨悪に、文科省ヒラ職員が立ち向かう!
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シリーズ4作目。今回は天気予報がテーマです。コンペで仕組まれた捏造の罠……は実はとんでもなく単純な手口。これはかなり分かりやすいのだけれど。いったい何のためにそれを仕組んだのか、というのが分かりませんでした。その真相には愕然。 そしてそのために危うく起こされるところだった事件……...
シリーズ4作目。今回は天気予報がテーマです。コンペで仕組まれた捏造の罠……は実はとんでもなく単純な手口。これはかなり分かりやすいのだけれど。いったい何のためにそれを仕組んだのか、というのが分かりませんでした。その真相には愕然。 そしてそのために危うく起こされるところだった事件……これ、シリーズ史上もっとも悪辣ですね。そして瑞希にとっても最大の危機。いくらなんでもこんなことは許されないでしょう、と思うのだけれど。ただ、犯人だけではなく、保護者達も酷い! 読んでいてとても嫌な気分になってしまいます。 でもだからこそ。このラストはとても心温まる印象でした。こういう幸福って、案外と普段は気づかないものなのでしょうね。
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シリーズ第4弾。更生のために女子少年院に収監されている16歳の少女4名が、次々と登山の困難な山へ立ち向かっていく。その様子はSNSで配信され、ある程度、更生プログラムとして成功していたかに思えたが、ある日、八甲田山で少女4名と文科省の官僚1名が遭難する。遭難の理由は、気象庁の予報...
シリーズ第4弾。更生のために女子少年院に収監されている16歳の少女4名が、次々と登山の困難な山へ立ち向かっていく。その様子はSNSで配信され、ある程度、更生プログラムとして成功していたかに思えたが、ある日、八甲田山で少女4名と文科省の官僚1名が遭難する。遭難の理由は、気象庁の予報と民間の気象予報会社の相違にあると考えられていたが、その問題に今回も瑞希が立ち向かう。今回は以前よりも、官僚と言われる人たちとの諍いが少なく、問題点も絞り込んであるため、今までの作品の中で一番読みやすい。鉄砲玉のような瑞希がやや落ち着いたように感じるのも、シリーズを通して、大人になったからなのだろうか?「アノマリー」法則や理論と比較して説明不可能なこと。
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3.5 少年院に入院中の女子に「登山を通じて社会性や協調性、忍耐力等を向上させる」というプロジェクトに選ばれた4人の中学生。 富士山を皮切りに、次々と難関の山を制覇してゆく。 SNSを通じてその過程を公表すると、徐々に世間の注目を集めてゆくが、悪天候の八甲田山で消息を断つ。 一方、少女達が使用していた天気予報アプリ・プレシアンス社は、気象庁主催で行った、民間天候アプリの優劣を競うコンペに於いて、あり得ない的中率で優勝し、その後驚異的にシェアを伸ばしていた。 タスクフォース内で、総合職官僚・浅川に仕事の手伝いを依頼された瑞希は、図らずも気象庁と民間気象会社の闘いに関わる事になるのだが、その夜、浅川は徹夜の社内から忽然と姿を消す。 登山プロジェクトの裏に潜む計画と、コンペのカラクリを解き明かす。 導入部の掴みは、今までに無いパターンで期待大。 瑞希が事件に絡んで行く展開も自然で、スッと入って行けた。 残念なのは終盤。 何の対策も施さずに、敵の領域に入って行き、まんまと囚われて死の淵に・・ その理由が、少女達の命が危ういからという陳腐な設定でリアリティーが無くなり、最後のコンペのカラクリも、まさかこれじゃ無いよなという予感通りの、これまでのシリーズ中最もショボいものだった。
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水鏡推理シリーズの4作目です。 前作までは、 「STAP細胞騒動」や「旧石器捏造事件」など、 実際の研究不正事案を参考に構成していましたが、 本作品は、そぅいった意味では完全オリジナルで、 その分、研究不正に係る描写は甘かったかも…。 一方で、3つの組織の、3つの不正が、 そ...
水鏡推理シリーズの4作目です。 前作までは、 「STAP細胞騒動」や「旧石器捏造事件」など、 実際の研究不正事案を参考に構成していましたが、 本作品は、そぅいった意味では完全オリジナルで、 その分、研究不正に係る描写は甘かったかも…。 一方で、3つの組織の、3つの不正が、 それぞれがステークホルダーとなって、 1つに繋がった時、 傲慢な犯罪が炙り出されていくお話は、 とてもよく練られていたとも思います。 しかし、 ポスト万能鑑定士Q、ポスト凜田莉子となる、 新シリーズではありますが…、その性格上、 やはりね、元ネタ(実際の研究不正事案)は、 クオリティを左右するファクターだな~と…。 松岡さんらしぃ作品で、とても面白かったですよ。 ただ…、ネタ切れに、一抹の不安も残ったかも…。
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