つめ の商品レビュー
エンターテイメント性の強い迷惑ご近所との対決小説です。深さは無いけれど、あまり思い煩う事なく読めてスッキリとして、それでいてちょっと感動もするというエンタメヒューマンドラマのお手本のような本。
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もうね、なんというか… どうまとめたらいいのかよくわからない(笑) 凄まじいご近所バトルに辟易として、何度もリタイヤしそうになった。 ところが、読み終えてみたら、信じられないほどの爽快感に包まれていて。 う~ん、一冊の中で、これほど感情の振り幅の大きい作品は初めてかもしれない。...
もうね、なんというか… どうまとめたらいいのかよくわからない(笑) 凄まじいご近所バトルに辟易として、何度もリタイヤしそうになった。 ところが、読み終えてみたら、信じられないほどの爽快感に包まれていて。 う~ん、一冊の中で、これほど感情の振り幅の大きい作品は初めてかもしれない。 とにかく主人公の朱音に全く共感できなくて。 その言動に、あ然とさせられて腹立たしくなった。 それでも途中放棄できなかったのは、息子の裕也が本当に素直な良い子だったから。 この子の行く末が気になって。 それに南郷も、ペロちゃんを病院に連れていく必死な姿を見たら、 そんなに悪い人のようには思えなかった。 人の噂と思い込みは、本当に恐い。 最後の裕也の研究発表の場面では胸が熱くなり、 わんにゃんフェスタの里親探しの会場で、 南郷が子犬をひざの上に置いて泣きじゃくる姿に ホロリとさせられた。 裕也なら、この後ワンちゃんをかわいがりながら、南条と仲良くやっていけそう。 もしかしたら朱音と南条も?などと希望的観測。
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2017.01.23 ご近所トラブル、やられたらやり返すの精神。 確かにやられっぱなしは癪だけど、なんの解決にもならないよなあ。 でも、説得の余地がない人にはどうすればいいんだろう? いじめにあっている息子は、自分が強くなることでいじめに打ち勝つ方法を取った。 どんだけ徳を積...
2017.01.23 ご近所トラブル、やられたらやり返すの精神。 確かにやられっぱなしは癪だけど、なんの解決にもならないよなあ。 でも、説得の余地がない人にはどうすればいいんだろう? いじめにあっている息子は、自分が強くなることでいじめに打ち勝つ方法を取った。 どんだけ徳を積んでいるんだ。。。
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おばちゃん同士の喧嘩はちっとも美しくなくて、かなりえげつないのですが、途中から小気味よく感じられてきて爽快感すら覚えた。夫の連れ子の裕也との関係もまだギクシャクしてるけど、お互いを尊重し合う姿勢は素晴らしく、親子でそれぞれのやり方でいじめに立ち向かう姿に感動しました。
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【オビより】 真野朱音は、勝祐と夫の連れ子・裕也との3人家族。朱音が南郷不二美を訪ねたのは、近所の公園に面した南郷宅の金網フェンスを覆ったイバラの棘で、子どもの怪我が続いたためだった。南郷は50代後半の一人暮らしで、愛犬はどーベルマン。イバラの剪定をお願いすると、けんもほろろに断...
【オビより】 真野朱音は、勝祐と夫の連れ子・裕也との3人家族。朱音が南郷不二美を訪ねたのは、近所の公園に面した南郷宅の金網フェンスを覆ったイバラの棘で、子どもの怪我が続いたためだった。南郷は50代後半の一人暮らしで、愛犬はどーベルマン。イバラの剪定をお願いすると、けんもほろろに断られた。市役所が、公園にロープを張って注意喚起のプレートをかけてくれたが、その夜寿司屋から特上にぎり8人前が届く。翌日には、ケーブルテレビが契約の確認をしたいと訪ねてきた。どちらも身に覚えがなかった。やったのは南郷だ-。同じ頃、いじめられている息子の裕也と話したところ、いじめられても平気な強い人間になる、という。朱音は、やられたらやり返せということを、身をもって裕也に教えようと決心した。 母親朱音と南郷の仁義なき戦いは痛快。 ご近所にいたらどちらも迷惑そうな人たちですが、南郷のパワープレイと朱音の頭脳プレイが鎬を削るのを見ているのは面白いです。 息子の裕也、マハトマ・ガンジーを尊敬し、朱音の目指す「他人を圧倒する強さ」ではない、別の「強さ」を身に付けるべく奮闘しています。 ラストの裕也の授業参観のシーンは感動的です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大方の物語で主人公が持つ絶対正義という枠に当てはまらないイレギュラー感はいい。 でもやっていいことといけないことの境目がわからない主人公はクズな悪役より質が悪い。串はだめだ。 気の強さとか見境のなさに共感はできないけど、義理であろうと我が子がいじめられているという状況には、子どものいない自分でも胸がぎゅっとなってしまった。 そんなこんなでトータルではおもしろい本でした。 サクサク読めるし、笑わせてくれるポイントもチラホラ。 最後はちょっと胸アツです。いじめを経験して乗り越えた子どもは、誰よりも強く、誰よりも賢く、誰よりも優しい人間になる。
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「とげ」「どろ」「かび」など巻き込まれ型小説でおなじみの山本甲士さん、久しぶりの新刊「つめ」(2016.10)、タイトルから同じ脈絡の小説でしょうか(^-^)真野朱音(まのあかね)(35歳)と南郷不二美(59歳)、壮絶なバトルです。一段とパワーアップしています。今回はバトルにプラ...
「とげ」「どろ」「かび」など巻き込まれ型小説でおなじみの山本甲士さん、久しぶりの新刊「つめ」(2016.10)、タイトルから同じ脈絡の小説でしょうか(^-^)真野朱音(まのあかね)(35歳)と南郷不二美(59歳)、壮絶なバトルです。一段とパワーアップしています。今回はバトルにプラスして朱音(あかね)の息子(夫の連れ子)裕也(11歳)のいじめを克服していく過程がパラレルで進行します。そして「とげ」「どろ」「かび」を超えた感動のラストが待っています。(PS:でもワンちゃんに串入りソーセージはやめましょう!)
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延々と続く朱音と南郷のバトルに、「そこまでやるか」とちょっとひきながら読んでいたのだけど、ここまで極端で壮絶(!)じゃないにしても多かれ少なかれこういうのってあるんじゃないか、と。 いやぁ、裕也のいい子さにほんと、大人たちは全力で反省したほうがいいね。うん。子どもってすごいよ。
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