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最後の紫電改パイロット の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2018/03/12

他の方の手記もいくつか読んでいたので、割とほぼ知っている…というか、そう、そんな感じ、っていう、なんだろう、この既視感(笑) 戦後のくだりはちょっと私の中ではだめだった。なんでだろ。違うんだろうなぁきっと。 菅野大尉や杉田兵曹の声が聞こえるような気がした。 そう、戦後のくだりで...

他の方の手記もいくつか読んでいたので、割とほぼ知っている…というか、そう、そんな感じ、っていう、なんだろう、この既視感(笑) 戦後のくだりはちょっと私の中ではだめだった。なんでだろ。違うんだろうなぁきっと。 菅野大尉や杉田兵曹の声が聞こえるような気がした。 そう、戦後のくだりで感じたんだ。 「もういないんだ、彼らは」 そこでふと思い出した。何の本だろう。明治維新直前くらいかな。イギリスだかに砲弾撃ち込まれても、「それはおかみがやることだから」といって、自分の場所を自分たちで守ろうという発想のない日本人の話。 それは多分、今も。

Posted byブクログ

2017/07/13

343空で戦争を生き延びたごく少数の下士官パイロットの一人。現在もご存命で、90歳の昨年10月に出版された本。 ご講演などをなさる機会などあったとはいえ、いままで本を出版しなかったのはやはりご本人の性格によるのだと思う。中身を見れば話を盛っている部分はなく、あるいは普通は記すの...

343空で戦争を生き延びたごく少数の下士官パイロットの一人。現在もご存命で、90歳の昨年10月に出版された本。 ご講演などをなさる機会などあったとはいえ、いままで本を出版しなかったのはやはりご本人の性格によるのだと思う。中身を見れば話を盛っている部分はなく、あるいは普通は記すのを控えそうなことも書いてある。 最後まで読むと多くの部分が編者の取材により書かれていると分かるが、筆を執るのが誰であれ、笠井智一氏の戦記として貴重な事実が記されていることには変わりはない。 笠井氏がパイロットしての素質に優れていることは、描かれいてる内容からすぐ分かる。エーリッヒ・ハルトマンのように戦争半ばに実戦デビューして才能を発揮するタイプ。 ハルトマンにとってのバルクホルンのように、菅野直、杉田庄一というベテランパイロットから指導を受け、また、頼れる列機として編隊に加えられている。 本書からはその2人がいかにすごいエースかがよく描かれているし、2人に育てられたからこそ戦争を生き延びることができたという面がやはり多いと思う。もちろん「運命」としか言いようのないことも多く書かれているが。 今年2月に木更津航空祭で友人に会ったときに、「知り合いの知り合いのお祖父さんが紫電改乗りで本を出したんだってよ」と聞いて、たまたま読んだばかりの『紫電改の六機』のkindle版を検索して、そして本書に到達した。343空創建に当たり松山基地の存在を伝えた笠井氏の本をこうして読めるとは、ささやかながら運命的なものを感じる。

Posted byブクログ