空への助走 の商品レビュー
高校時代と大学時代、どっちがより自分らしい部活青春が送れるか?その後の大学進学を考えると、大学の方のような気がする。なにせ、何も考えないで、楽しめる。プロを目指すとか、スポーツ進学を目指すなら、別だが。
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個人的に、「2.43 清陰高校男子バレー部」は盛り上がっていたのだけれど、世間様の反応は寂しいかなやや薄めだったと思うのです。 F井県春高地区予選決勝戦で、天才セッター灰島率いる清陰高校と戦った、三村率いる常勝福峰工業高校。その福峰工業のバレー部以外のスピンオフ。恋愛要素絡まるち...
個人的に、「2.43 清陰高校男子バレー部」は盛り上がっていたのだけれど、世間様の反応は寂しいかなやや薄めだったと思うのです。 F井県春高地区予選決勝戦で、天才セッター灰島率いる清陰高校と戦った、三村率いる常勝福峰工業高校。その福峰工業のバレー部以外のスピンオフ。恋愛要素絡まるちょい甘青春部活ストーリー。 各部の部長さんにスポットがあたる短編多し。強い、というのが部長さんの必須条件のようだけど、どんなチームでも部長さんは大変だよね。キャプテンシーというのは、育つ物なのかな?能力として生まれ持つのかな。経験者には、尊敬の念。 コミックでは「ハイキュー」「DAYS」古くは「エースを狙え」文化系なら「この音止まれ」「青のオーケストラ」等々、部活の名作ひしめくのですけど、小説となると試合表現がハードル高くなるのか、印象的な作品が思いつかないような。 「清陰高校」は、上手くいきすぎる感じはあったけど、試合の描写も楽しめました。今、インカレまで書いているようなので、ちょっと楽しみ。インカレ扱った小説は、あまりないのでは? 来年正月の春高は、現地入りしたいんです。
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私もこんな青春したいな〜と思いました。 私は私なりの青春をすればいっかとよみ終わったあとに思いました。
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高校生×部活×友情×恋…とくれば解は「青春」一択。 期限つきの回り道と自分の未来をまっさらに思い描ける、そういう若さが詰まった連作短編でした。 『2.43』シリーズ既読でなくとも楽しめます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
目指せ、つかめ、その先にあるものを。 2.43の清陰高校のライバルである福蜂工業高校の様々な運動部員を描く連作短編集。バレー、陸上、柔道というそれぞれ特徴の異なる競技が描かれている。どの話にも共通するのは挫折と、その曇り空が晴れた時に見える空。ちょっとした恋心も描かれていて、なんとも青春を感じる。 「強者の同盟」バレー部の高杉は、どうしても勝てない三村に対する気持ちを持て余していた。テニスの強豪校へ進んだ同中の同級生・梓にその弱気な心を見透かされたような発言をされて——。三村みたいなエースが同学年にいたら。泣くまで悔しがって、泣くまで嬉しがって、そんな梓のことを思う。また、その梓のことをまっすぐ見ていたはっちの強さを思う。高杉と梓の関係をなんと呼び表そうか。しかしまぁ、クラス内上位カーストの奴らはまったく、という気持ちも沸いてしまうのだけど。 「空への助走」ブブカと渾名されることもあった、ちょっとガタイのいい涼佳。陸上部を引退し、受験勉強を始めたところで、いまいちやる気の見えなかった後輩・柳町に告白を受け、つい憧れのヒーローでもあり、同じ苗字だということで可愛がってくれていた荒島先輩を引き合いに出してしまう。東京に進学した荒島先輩は、涼佳の同級生・千鶴とどうやらうまくいっていないようで、千鶴に当て擦りをされる涼佳。柳町は急にやる気を見せ始め、記録を約束した大会には荒島先輩も帰ってくることになり——。自然な姿を好いてくれる人が一番。偽りなくその姿をかっこいいと言えるかどうか。高飛びという競技の面白さも味わえる。荒島先輩は悪い人ではないが、涼佳も言っている通り、鈍いです、後輩泣かせです。 「途中下車の海」一人の女子後輩部員へのもやもやと、顧問への反発から部活を追い出された部長の長谷。海で出会ったのは一つ上でよくない噂もある平政だった。なかば騙されるように入部した釣り部だったが、部活をサボって平政と釣りに行くことにする。平政の新たな一面を知りつつ、長谷のもやもやは少しずつほぐされて——。それは古賀ちゃんが一人混じっているのがちょっと不味くないか、と思うが、長谷の焦りや苛立ちはそれだけではない。釣りはどこか自分でコントロールできないものに身を委ねるところや、待つのが大事なところもあり、柔道しかなかった長谷の視界を広げるのに最適だっただろう。そして平政と長谷のライバルである伊藤のまさかの縁。待てば海路の日和あり、のような話であった。 「桜のエール」短編の最後を飾るフィナーレ。今までの登場人物が少しずつ重なっていく。皆に共通するのは、すべてが思った通りにいかない歯痒さと、自分のできないことができる仲間の存在と、上へ行こうという思い。まさに桜の下で空を見上げるような、晴れやかなラスト。
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すごく真面目一本鎗な部活小説なのかと思ったら、案外恋愛要素が強くて 「えっ」 ってなった。笑 イヤ、べつにええのよ。このくらいの年齢なんやし、ひとつのことだけに集中してるようでしてなくていいのよ。 でも昨今の若い人って、(リアルの)恋愛に対してここまで積極的ではない印象があるの...
すごく真面目一本鎗な部活小説なのかと思ったら、案外恋愛要素が強くて 「えっ」 ってなった。笑 イヤ、べつにええのよ。このくらいの年齢なんやし、ひとつのことだけに集中してるようでしてなくていいのよ。 でも昨今の若い人って、(リアルの)恋愛に対してここまで積極的ではない印象があるので、案外こちらより(昭和)な感覚もあったかもしれない。わからんけど。 たぶん、学生時代のわたしが読んだら憧れる要素がたっぷりあったんちゃうかな。 こうなりたい、とか、こんなふうな未来があるのかもしれない、とか。 でもまあ、ひつこいけどこちらすでに初老なので(笑)10代独特の自意識や見栄が、ちょっとだけ面倒くさいなと思ってしまったゴメン。笑 これも小説。 面倒くさいというか…。冷静に見たら「何かおかしい」って感じるんやけど(特に人間関係の力関係が)これこそが学校なんやろうなあ。その感覚がね…。 やっぱり学校って狭い世界で、本人たちは自由にふるまってるつもりでもたくさんのものに守られているし、制限がある。 それが当たり前でそれこそ学校なんやけど、狭い世界だけに煮詰まった常識のようなものが客観的にみると違和感がある。 学校にいて、息苦しく感じるくらいのほうが、まともな感覚なのかもしれへんな。 そこに適用して、ええ感じの地位を築いてそれとなくやっていけるのは、学校の中ではすごい人になれるのかもしれへんけど、そもそもその学校における「すごい人」基準の多くは、社会(大学を含む)に出て何の役にも立たん気がするのね…。 べつにこの本が妙に学校カーストを書いていたり、いじめとかそういうしんどい話なわけではないよ! あれぇ、おかしいなあ。ちゃんと部活をやってる話なのに! …なんやけど…。 ちゅう、この何とも言えないもやっと感。学生が登場する小説は好きなんやけど、妙なリアルはいらんな。 ちなみにわたしは、学校内で卒なく振舞ったタイプの凡人やな。(社会にでて、あのときのバランス感覚なんぞ一ミリも役には立たなかった)
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"負け組は梓には釣りあわん" "それぞれに目指す場所が今はあるから、"強者の同盟“でいることを選んだ。" "近づいたらつきあってくれるんですか?" "くっそーーーーっ!!手強えーーーーっ!!&quo...
"負け組は梓には釣りあわん" "それぞれに目指す場所が今はあるから、"強者の同盟“でいることを選んだ。" "近づいたらつきあってくれるんですか?" "くっそーーーーっ!!手強えーーーーっ!!" "わたしなんか、って言うんは、もう禁止な" "あのですね…。まじなんで…。" "ようはあれでしょ、おれのほうが摑まえとけるくらいになればいいわけなんでっ" "嫌んなってきて油断してるときのほうがアタリ来たりするんや" "持ってった武器で攻め方変えてみるくらいのことしかできんもんや。環境に文句言ってもしゃあないし" "中学んとき強くてイキってた奴でも、高校で強豪チーム入ったらほとんどの奴が苦労するんや。そのまま這いあがれん奴もいる。どんな進路選んだかって、自分で自分のできること見つけて、ポジション作ってかんとあかんのは同じやぞ" 青春。 部活の日々と、恋愛と、もう戻れない高校生の日々がどれほど眩しかったか…。
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「2.43 清峰高校男子バレー部」シリーズのライバル校であった,福蜂工業高校などを舞台に書かれた短編集。 4つの短編で構成されています。 それぞれが独立しているので,どれから読んでもいいかと思います。 もちろん「2.43 清峰高校男子バレー部」を読んでいると世界観がつな...
「2.43 清峰高校男子バレー部」シリーズのライバル校であった,福蜂工業高校などを舞台に書かれた短編集。 4つの短編で構成されています。 それぞれが独立しているので,どれから読んでもいいかと思います。 もちろん「2.43 清峰高校男子バレー部」を読んでいると世界観がつながるところがありますが,読んでいなくても問題なく,それぞれの短編小説を楽しめると思います。 「強者の同盟」 福蜂工業バレー部,高杉潤五と,同じ中学校で同じクラスだった,尋慶女子のテニス部,赤緒梓。 お互い部活では,誰にも負けないとの自負があって,それぞれ強豪校に進んだ。 だが,強いところで一番になりたいという高杉が選んだ,福蜂工業の同じ学年には,もっと強い相手がいた。……三村統。 「空への助走」 荒島涼佳は,小学校のから体格が良かったけれども,走るのが速かった。ついたあだ名は「ブブ佳」。 進学した福井県立明日岡高校。陸上部に入った涼佳は,部の先輩,荒島拓海と再会する。 小学生の頃,同級生に散々からかわれたのを,一瞬で黙らせてくれた1つ上の上級生。 「途中下車の海」 福蜂工業高校柔道部の主将,長谷忍。 本立乱取りで後輩の女子,古賀あゆみと組んだとき,自分より格下で,しかも女子のあゆみに寝技で締められたことにショックを受け,さらに顧問の通称シャークに説教された。 それがきっかけで,突発的に学校をサボり,海に向かう列車に乗った。 その日長谷はちょっとした事故で海に落ち,それを助けてくれた同級生の平政洋から,頼まれごとをされる。 釣り部に入ってくれ。幽霊部員でもいいから。 「桜のエール」 前の三編に登場した,福蜂工業バレー部,柔道部,陸上部(明日岡高校のライバル校としてほんの少しですが)。 後日譚のような,爽やかな短編。 どの話もそれぞれ良いです。 高校生の部活に掛ける青春というか,強豪校としての誇りやプライドのようなものと,それに負けずに自分自身も強く在りたいという向上心と。ええなあ。 個人的に印象に残ったのが3番目の「途中下車の海」。 えちぜん鉄道,通称えち鉄がいい味出しているんですよ。 主人公の長谷と,同じクラスだけどヤンキー的なビジュアルでほとんど交流のなかった平政とが,車内で交わす会話がとてもいいのです。 やっぱり車窓の情景って,なにか心の内に持っているものを吐露したくなるというか,人の心を動かす何かがあるんですよね。 えち鉄,乗りに行きたいなぁ。 本編には全く関係ない感想ですが,ネタバレはせずに済んだ(笑)。
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ただただ爽やか、青春。 夏のスポーツドリンクのcmになりそうな話 が様々な運動部を舞台に描かれている。 知らないルールも、運動部じゃない部活もルールを知らなくても自然と入り込めるような描写がいい。 福井弁も心地よい。
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清陰高校バレーボール部代表戦編に登場する福蜂工業高校のスピンオフ的ストーリー。 バレーボール部、陸上部、柔道部、釣り部・・・高校部活動を舞台に高校生たちの真っ直ぐな青春を描く。 楽しいだけでなく、葛藤や挫折を経験するからこそ一歩一歩前に進める。 本気で頑張っているからこそ、...
清陰高校バレーボール部代表戦編に登場する福蜂工業高校のスピンオフ的ストーリー。 バレーボール部、陸上部、柔道部、釣り部・・・高校部活動を舞台に高校生たちの真っ直ぐな青春を描く。 楽しいだけでなく、葛藤や挫折を経験するからこそ一歩一歩前に進める。 本気で頑張っているからこそ、勝てば嬉しいし負ければ悔しい。 一度きりの高校生活、恋に友情、勉強に部活動、限られた時間だが、とても素敵なかけがえのない時間を彼らは過ごしていく。 青春時代にタイムスリップした気分になれます。
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