或るアホウの一生(2) の商品レビュー
奨励会のドロドロとした雰囲気が描かれていますが、主人公があっさりプロになったのが驚きでした。が、昇格する人はそんな感じなのかもしれませんね。
Posted by
BLから一般誌に作品を描いている人が珍しくなくなった昨今。トウテムポール作品を読んでいると、BLだからこそ実力が発揮できる人と(漫画が上手い)元々作家自身が持っている漫画力は別物なんだな、と気付かされる。BLだからこそ醸し出される空気感が別格であっても、一般漫画にそれが通用するか...
BLから一般誌に作品を描いている人が珍しくなくなった昨今。トウテムポール作品を読んでいると、BLだからこそ実力が発揮できる人と(漫画が上手い)元々作家自身が持っている漫画力は別物なんだな、と気付かされる。BLだからこそ醸し出される空気感が別格であっても、一般漫画にそれが通用するかと言うと、そうでもなかったりしたりする。BLは少女漫画派生のジャンルだが、少女漫画では決してないのだ。作家の一番いい所を出せるのがBLと言うジャンルで描かれる作品である場合、BL内で実力が上位にあっても、一般ジャンルでその実力が発揮できるかは一概にイコールではない。 トウテムポール作品の『東京心中』シリーズは「お仕事BL」と言う冠が付いて、一気に人気作に躍り出たが、一般ジャンルの『或るアホウの一生』を読んでいると、この作家さんの非常に優れている所が「登場人物の練り込みが自然でありながら個性をきちんと持っている」と言う事だと解る。『東京~』では「矢野さん」と言うジャンルを作ったように、本作の主人公の高以良瞬を見ていて、厄介・扱いにくい・バカだなぁと思う反面、絶対的に憎めないやつ、と言う結論に達する。彼がまだ高校生と言う事もあるが、高以良は悩む事にも真っ直ぐで、澱みがない。ここまで真っ直ぐに苦悩・不安、その他諸々の「負」に対する事が出来るだろうか。それは高以良瞬と言う男の子だからの他ならない。 実に個性的な絵柄で、人物の顔に関してはあまり「装飾」がなく、言い方は悪いかもしれないが「華」はない、が、表情を捉えるセンスが抜群だ。少ない線で人物の心情を読者に垣間見せる事に長けている。高以良がプロ昇格した時の手順の下りで、写真を撮られる際の「顔」など、絵だけで読者を笑わせてしまう。 牧野の事を高以良が気持ち悪いと思う感覚とか、人間関係に於いてリアルに感じ得る「説明し難い気持ち」を切り取るのが至極秀逸で、この人、本当に人の事を見ているなぁ、と思う作家さんである。
Posted by
ほーーーーーーーーう。 そうなるのか。ほーーーーーー。 痛々しさはちょっと薄れて、「こうなった」というふわふわかんが面白いかな。 ほーーう。
Posted by
- 1