虹を待つ彼女 の商品レビュー
2021/01/13読了 #このミス作品60冊目 めちゃくちゃ良かった! これが著者デビュー作というのが驚き。 古典的なミステリと異なり 近未来的な要素がたくさん盛り込まれていて 読んでいてもワクワクする。 ストーリーもとにかく面白い。
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タイトルが秀逸!こんだけタイトルに感動した作品は久々だ。このタイトルのためにだけでも最後まで読み通す値打ちありだと思う。 物語は近未来(いや最早現代か)SFであり、ミステリーであり、恋愛物語である。それぞれの部分に荒っぽさはあるものの、融合のさせ方には違和感はなく、上手に物語を織りなしたなと思う。小説としてはややぎこちなく文学的ではないが、きちんと読みやすい文章がよい。そういう文章だからこそ頻出するIT用語も苦にならない。 偏差値や知能指数が高いが、愚かなナルシストっぷりに読書中は違和感を感じたが、読み終わってみてわかる。作者はスゲーとこを目指していたんだとわかる。LGBTをモデルとした人工知能と屈折したナルシストの恋愛物語…しかも失恋のハッピーエンド。よくこんな着地点を目指したものだと思う。 気になる作家がまた一人増えた。逸木裕、覚えておこう。
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おもしろい。 雨目線でいうと絶望から助けてくれた工藤。 工藤目線でいうと人生初めての失恋。 予想できる人生だと思っていた工藤だけど予想できない展開。でも頭がいいので雨が参加した時点でこうなることはわかっていたのかもな。
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天才ゆえの孤立を理解することはできないけれど、心の動きには共感する部分が多かった。いろんな意味できれいな作品だった。
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2月-2。3.5点。 人工知能の会話アプリを開発した主人公。新商品で、死者をAIで会話させる企画をスタート。 自殺した女性ゲーマーをAIで「復活」させようとするが。 印象でラノベチックな展開かな、と思ったが、しっかりとしたミステリ。うん。読み応えあった。 次作も期待。
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人工知能、ドローン、ゲームなど今時要素で構成された物語。 読んでる自分も晴に会ってみたくなったし、晴の作ったゲームをしてみたくなった。ハッピーエンドにはならないと思っていたけど想像以上のエンドだった。 続きがどんどん読みたくなる、そんな疾走感のあるミステリー。
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人工知能と会話出来るアプリを開発した工藤は、死者を人工知能化するプロジェクトに参加することになった。 試作品のモデルは謎の自殺を遂げたゲームクリエイターの晴。 晴を調べるうちに、工藤は彼女に惹かれていく。 プログラミングやアプリの開発など、門外漢の話で心配しましたが、問題なく読...
人工知能と会話出来るアプリを開発した工藤は、死者を人工知能化するプロジェクトに参加することになった。 試作品のモデルは謎の自殺を遂げたゲームクリエイターの晴。 晴を調べるうちに、工藤は彼女に惹かれていく。 プログラミングやアプリの開発など、門外漢の話で心配しましたが、問題なく読めました。 工藤が晴に惹かれていく過程や、晴の謎めいた部分が明かされていく過程が面白く、最後の終わり方も良かったです。 少し前のドラマ『あな番』でも、同じようなアプリが出てきましたが、作れてしまうのでしょうね。 倫理的にどうかなとも思いますが、必要としている人はいるのかも?
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ミステリというジャンルに収まらない一冊だった。ミステリ要素もあり、恋愛要素もあり、これから発展していく技術への考察もあり。普通のミステリは「どうやって」がメインテーマだが、この作品の場合「なぜ」を紐解いていくところがすごかった。
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著者の、三作目の作品を先に読んでから本書を読んだので、共通で出てくる探偵のみどりには、意外な印象を持った。 本書は、人工知能開発者の主人公が仕事で新しいプロジェクトを進めるにあたり、故人であるカリスマゲーム製作者の水科晴の生前を調査し始めることから展開していく。 人の半生を辿ると色んな人が絡み合っていて面白い。雨という人物にようやく行き着くまでや、主人公がたどり着いた結論も意外だった。 独特の世界観で、続きが気になって読み進めたくなる作者。もっと作品が増えてほしい。
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帯に惹かれて購入。 横溝正史ミステリ大賞ということで、人間の狂気や切なさ、絶望などが垣間見れた作品でした。頭の片隅では、これって、世にも奇妙な世界っぽい展開になるのでは?と思っていましたが、結末までテンポがよく、楽しめました。 ただ、登場人物のキャラクター性があまりよくわかりませ...
帯に惹かれて購入。 横溝正史ミステリ大賞ということで、人間の狂気や切なさ、絶望などが垣間見れた作品でした。頭の片隅では、これって、世にも奇妙な世界っぽい展開になるのでは?と思っていましたが、結末までテンポがよく、楽しめました。 ただ、登場人物のキャラクター性があまりよくわかりませんでした。そこまで、ヒロインに執着できるのかなと思いましたし、主人公の狂気性もあまり感情移入が出来ませんでした。 みんなどことなく癖が強くて、横溝正史っぽい世界観がありました。読後感は爽やかっぽいのですが、スッキリ感は否めませんでした。 ストーリーは、AIやドローンなどほぼ現代に近い設定で、SFっぽいではあるものの、どう物語が転がっていくのか全くわからないところに面白さがありあした。 殺人事件があって、それを推理して解決するというのではないですが、ミステリアスな雰囲気が漂っていました。 読んだ後に題名を再確認すると、違った解釈で意味を噛みしめることができました。
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