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教会を通り過ぎていく人への福音 の商品レビュー

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2017/02/23

アメリカの代表的説教学者ウィリモンの説教を、これまたアメリカの代表的神学者ハワーワスが批評するという構成。大変エキサイティング。 教会共同体を重視するポスト・リベラル路線として共通しているが、説教者と神学者という「場の違い」が端的に表れていると思った。 ハワーワスの指摘は神学...

アメリカの代表的説教学者ウィリモンの説教を、これまたアメリカの代表的神学者ハワーワスが批評するという構成。大変エキサイティング。 教会共同体を重視するポスト・リベラル路線として共通しているが、説教者と神学者という「場の違い」が端的に表れていると思った。 ハワーワスの指摘は神学的に大変鋭いが、ウィリモンは(自身も言っているように)礼拝共同体の現場に身を置いて、その中で言葉を紡ぎだしている。そこにはテンションが生じるのは当然なのだろう。 それにしても、ウィリモンが説教しているデューク大学チャペルは、本書の題名通り「通り過ぎていく人」の集まり。文字通り「食卓を囲む」交わりが持てるような地域教会とは明らかに場が異なる。 そのような、ある意味で「限界」のある場で、苦心して教会共同体としてのキリスト教信仰を伝えようとしているウィリモンに頭が下がる思いがする。

Posted byブクログ