恋愛心理学特論 の商品レビュー

髙坂康雅(著者)

2021/10/22

フカしたタイトルだな、と思ったら横書き＝論文スタイルで、がぜん読む気になった。たぶん素人向けに易しく書いているけど、マジの研究論文だった。

惚れた腫れたほど科学とはかけ離れた分野はないようにも思えるが、人間も生物である以上、そこに原因と結果があるのではないかと考えるのが科学者だ。科学的なモテる方法論があったら読みたいでしょ？　イケメンで金持ち、が結論だったら本を放り出したくなるだろうが。
本気で恋愛を研究している心理学者や社会学者もけっこういるらしく、本書にはいろいろな仮説が登場して、ツッコミどころの多いのから、おお、そういう見方も確かにできるな、というのもあってなかなか面白い。恋愛を研究する難しさの愚痴がちょこちょこはさんであるのも面白い。

2019/05/25

「この本は今現在恋愛について研究をしている研究者に向けては書いていない。すでに恋愛の研究をしている研究者にとっては，何を当たり前のことを言っているかと，つまらなく感じられるであろう。」（p.5-6）

私はすでに恋愛の研究をしているので本人が仰る通りの感想を持った。ただし1点だけ訂正しておくと，「当たり前のことを言っている」からそう感じたわけではない。

「本書は，これから恋愛に関する心理学的な研究をしようと思っている大学生や大学院生に向けて書いている」（p.6）

大学生や大学院生に向けて，なるべく早く「恋愛心理学」の本を出版したいと思います。