城館調査の手引き の商品レビュー
この本は、城跡を探訪する時の必携本。 中でも、地籍図から城館跡を推理する方法は、2.3万とも言われる城館の殆どが痕跡を残していないが、それに対して有効なアプローチだと思う。
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ミクロテーマを追いかけることにより、図らずも?全体像の理解が進みやすくなる、そういう快感がある。本書で例えれば、山城の流行により戦闘が騎馬戦から白兵戦に変わるというところ。山城は当初、暫定的な立てこもり手段であったが、次第に恒常的滞在拠点化が進み、政庁的色彩が濃くなっていく。その...
ミクロテーマを追いかけることにより、図らずも?全体像の理解が進みやすくなる、そういう快感がある。本書で例えれば、山城の流行により戦闘が騎馬戦から白兵戦に変わるというところ。山城は当初、暫定的な立てこもり手段であったが、次第に恒常的滞在拠点化が進み、政庁的色彩が濃くなっていく。その辺りが、教科書的にならない著述の親しみやすさにより、すっと理解できる。 日本の考古学は古代が主体であり、中世の城跡の調査はまだまだマイナー分野であるとの指摘もあった。本書のような敷居の高くない入門書の存在意義は大きいと思う。
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