山谷ヤマの男 の商品レビュー
浅草で生まれ、親が山谷で商売をしていた関係で、そこで生きる日雇労働者たちの写真を撮り始めた写真家である著者。それももう20年近く前のことであり、エッセイでは当時のことに加え、現在の山谷の様子も綴られている。高度経済成長を支えた労働者たちの街の変化は、そのまま20世紀後半からの日本...
浅草で生まれ、親が山谷で商売をしていた関係で、そこで生きる日雇労働者たちの写真を撮り始めた写真家である著者。それももう20年近く前のことであり、エッセイでは当時のことに加え、現在の山谷の様子も綴られている。高度経済成長を支えた労働者たちの街の変化は、そのまま20世紀後半からの日本の歴史に重なるようだ。撮られている男たちの笑顔と穏やかさにもクセのあるものあり、壮絶な体験を背負ったものあり、というものが感じられる。
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ブログ更新:『山谷 ヤマの男』多田裕美子 http://earthcooler.ti-da.net/e9369190.html 撮影者が女だからであろう、男たちはみなカッコをつけている。あるいは女=カメラを見つめている。欲望が翼をつけている。執着と諦念が矛盾なくともにある。
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