NHK100分de名著ブックス 荘子 の商品レビュー
荘子と聞くとハードルが高いかもしれません。 そんな方にはこの本から入っていただけたらと思います。さすがNHKさん、ふんわり導入本として最適ですね。
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番組アーカイブも含めて修了しました。最初はふむふむ、と学んでいましたが、最後は宗教に近いのかな?孔子の教えの方が腹落ちしました。まだ人生修養が足らないということ。
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良寛や松尾芭蕉も学んだ『荘子』。万物斉同を知りたくて読んだ。この本は読みやすく分かりやすいが奥が深いため、入門書のように取っ掛かりとして、他の文献で深めていくのが良さそう。禅についても学んでいきたい。
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:最も強い主体性は完全な受け身である 荘子の最大の関心ごとは主体性であった。逆説的だが、自分の外側で起こる変化を全て受け入れられる柔軟性を持ち、完全に受け身に徹した時こそ完全な主体性を得ることが可能なのである。精神分析学においても、完全に身を任せられることが完全な主体性の確立であるとされているという。 この受け身の姿勢は、一般的に「待ち」の姿として理解されているものとは似て非なるものだろう。なぜならば、完全な受け身の姿勢においては常に変化に合わせて動かなくてはならず、何かを待っていることなどできないからである。つまり受け身でいるというよりは、流れに逆らうような意識がないから上手く流れ流されることができるという、無意識の状態が受け身だと表現されているのだろう。一言で言えば無意識に能動的であることこそが完全な主体性なのだ。 :「遊」の境地 遊とは時空間に縛られない世界のこと。老子から受け継いだ道と違い、荘子独自の概念である。これは名人と言われる人たちが行き着く境地で、一言で言えば無意識にできてしまうことである。そして何かを無意識にできるようになるには反復練習をするしかない。理屈を忘れるほどの反復練習によって到達できる無意識の境地が遊である。そしてこの境地がありのままでいるということなのである。 :フロー 遊の境地に至る反復練習は、知性や理性を抑制する。受け身ではなく、能動的に本気で反復練習を行うことで、この境地に達することができる。このような没我の時間は今風に言うと「フロー」である。これは歓喜を伴うクリエイティブで想像力豊かな時間だ。そして自己の狭い視野を破る訓練(反復練習)によって、私たちは驚くほど平静に変化する世界を眺められるようにもなる。読書はこのような自己の視野から抜け出すことを助けてくれる。 なぜそんなに努力家なのか?と周囲から恐れられているのに、本人は全く努力だと思っていないということはよくある。おそらく努力は意識的であるのに対して、反復練習(継続)は無意識的な遊びなのである。両者の認識の違いは行為の継続に意識が介入しているかしないかということなのだろう。 :総評 荘子の思想の概観ができる良書。また近年注目が集まる「フロー」やマインドフルネスなどの現象に、科学的な側面からではなく思想的な側面から光を当てている点は評価されるべきだろう。従って荘子の入門書としてだけではなく、自己啓発の書としても楽しむことができる1冊である。
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荘子の本を過去に1冊読んだのですが、イマイチ腑に落ちなかったので、この本を手に取って読んでみました。 荘子が何を書いているのか、を様々な角度から丁寧に説明しており、荘子が目指した事がとてもよく理解できた気がします。文章もコンパクトにまとまっており、文章量も手頃なので、荘子に興味...
荘子の本を過去に1冊読んだのですが、イマイチ腑に落ちなかったので、この本を手に取って読んでみました。 荘子が何を書いているのか、を様々な角度から丁寧に説明しており、荘子が目指した事がとてもよく理解できた気がします。文章もコンパクトにまとまっており、文章量も手頃なので、荘子に興味がある方の入門書として、とても良い本だと感じました。
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効率性を重視するな、など生きていく上で普段自分が考えてる事とは真逆の事が説かれている。 確かに天から見たら、1人の人間が色々と考えてもしょうがないのかもしれない。 色々と気付きを与えられた気がする。もう少し自分も楽に生きてみよう。
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#史上最強の哲学入門 から興味を持った #荘子 について分かりやすいかと思い、購読。TVの4回放送のテキストが元なので、TV観てないと少々分かりづらくは感じた。 時代も場所も違うところで、同じようなことを言っているのが哲学の面白さというか、突き詰めると同じところに行き着くのかなと...
#史上最強の哲学入門 から興味を持った #荘子 について分かりやすいかと思い、購読。TVの4回放送のテキストが元なので、TV観てないと少々分かりづらくは感じた。 時代も場所も違うところで、同じようなことを言っているのが哲学の面白さというか、突き詰めると同じところに行き着くのかなと思う。 #胡蝶の夢 は自分の存在すら疑問を持った #デカルト の #我思う、ゆえに我あり だし、 #蝸牛角上の争い は全てのものに意味などないと言い切った #ニーチェ かな。 荘子の何がすごいって、デカルトやニーチェよりも全然昔の人だってこと。東洋の哲人たちは本当にすごい。
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「荘子」は倫理で昔習ったが、この本を読んで「荘子」のことをより深く理解することができて良かった。この本を読んで、物語が人に必要な理由がわかった。P68の庖丁の話が1番印象に残った。この本は読んですぐに役に立つ即効性は無いが、今のやり方に行き詰った時に新しいアイディアの元になりそうな本だと思った。
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資本主義の限界やら、シンギュラリティ(ほんとに来るかどうか分からんけど笑)が話題に登るこの時代だからこそ、意味のある考え方かもしれない。 超俯瞰した視点は実に面白い。 P55「人はただ人間という形に嵌って生まれたことを喜んでいるけれど、今のこの人間の形など、次々に変化して窮まり...
資本主義の限界やら、シンギュラリティ(ほんとに来るかどうか分からんけど笑)が話題に登るこの時代だからこそ、意味のある考え方かもしれない。 超俯瞰した視点は実に面白い。 P55「人はただ人間という形に嵌って生まれたことを喜んでいるけれど、今のこの人間の形など、次々に変化して窮まりないものだ。その変化に対処することで得られる楽しみこそ計り知れないものじゃないか」 P58 荘子の妻の死に際し荘子曰く「初めは悲しかったけれど、命というもののそもそもの始まりを考えてみれば、もともとおぼろで捉えどころの無い状態でまじりあっていたわけだ。(中略)その形が変化して生命ができた。それが今また変化して死へと帰って行く。いわば四季のめぐりと同じで、妻は天地という巨きな部屋で安らかに眠ろうとしているんだよ。それが命の道理だし、だから大声をはりあげて哭くのはやめたんだ」 P73 「この「蛙飛びこむ水の音」とは無意識の命の躍動です。鈴木大拙は英語で行った講演の中で、これを "unconscious life impulse" と言っています」 P130 「真人は"寡しきにも逆らわず、盛んなるにも雄らず、水に入るも濡れず、火に入るも熱からず"」「あらゆる思いこみを捨て、全てを複雑で終わりのない流転の一部として楽しめるならそんなことも充分あり得るのではないでしょうか」 P133「訓練による自然の拡張」、果てしない反復という人間的行為によって、ついに人間離れした境地に達する
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NHKで放送された100分de名著の荘子のネタ本。 老荘思想の荘子の概要を説明している。 何かと人為的でべき論になりがちな儒学と一線を画した、無為自然を旨とする生き方は、別の生き方の提示をしてくれている感じもするが、分かりやすく感じるところと、難解に感じるところと両面あり、腹落ち...
NHKで放送された100分de名著の荘子のネタ本。 老荘思想の荘子の概要を説明している。 何かと人為的でべき論になりがちな儒学と一線を画した、無為自然を旨とする生き方は、別の生き方の提示をしてくれている感じもするが、分かりやすく感じるところと、難解に感じるところと両面あり、腹落ちしないところもある。 受け身こそ最大の主体性と主張しているのは、今でいうレジリエンス的な発想なんだろうと思う。 荘子自体も座禅や瞑想的なことをしていたようなことも説明されていて新しい発見があった。禅との親和性もあり、道理で影響を与えたのも納得だ。曹洞宗の難解な世界観はきっと荘子の影響だと思う。ただ自分の老荘思想の隠遁者のイメージはもったいぶって大物ぶるようなイメージもある。禅問答とかにも悪い影響を与えているような気がする。 実際のところはどうなのか、自分なりに見極める上で荘子をちゃんと読んでみようと思った。
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