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愛と欲望の雑談 の商品レビュー

3.8

31件のお客様レビュー

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2024/06/13

ざっくばらんな雑談にこそ、その人たちの本当の人としての面白さは凝縮されていると思う。 正直者の2人が包み隠さず、この世界(日本)の社会に対するモヤモヤを晴らしてくれるような一冊。 著名人だが、それを笠に着ず、まるでそこらへんのカフェで話しているかのような語り口でいて、物事の本質を...

ざっくばらんな雑談にこそ、その人たちの本当の人としての面白さは凝縮されていると思う。 正直者の2人が包み隠さず、この世界(日本)の社会に対するモヤモヤを晴らしてくれるような一冊。 著名人だが、それを笠に着ず、まるでそこらへんのカフェで話しているかのような語り口でいて、物事の本質を突く対話だった。

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2024/03/05

もっともっと雨宮さんの考えを知りたかった、雨宮さんの書く文章を読んでみたかった。。。 p44 自分が何に苛立っているのかを正しく分析する p81 体目当ての何がダメ?顔が好き、体が好きと言われた時に初めて、何もしなくても愛されることを実感できた 1番大笑いして首もげるぐらい頷...

もっともっと雨宮さんの考えを知りたかった、雨宮さんの書く文章を読んでみたかった。。。 p44 自分が何に苛立っているのかを正しく分析する p81 体目当ての何がダメ?顔が好き、体が好きと言われた時に初めて、何もしなくても愛されることを実感できた 1番大笑いして首もげるぐらい頷いたのはここ。笑 p88 アカデミズムクソ野郎、ただのヤリチンのくせに威張れる神経どうかしてますよね。それで性とか語っちゃうんだけどしょうもないことしか言わないんですよ ワードチョイスも話題の展開の仕方も、聡明で、豪快で、でも繊細で、とっても好き

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2023/05/21

『珈琲』、『岸政彦』、『細い本』で引かれ、手に取った本。とりとめのない雑談と難しい理論でしたが、細い本なので読めました。

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2023/05/14

「愛と欲望の雑談」mishimasha.com/books/97849039… コーヒーと一冊、というシリーズどおりカフェでコーヒー一杯分で読んだ。対談のお題はあるけどほぼ噛み合ってないし途中で話題を変えたり、無理に結論づけないどころか話を閉じもしないところが良かった。あと最後の...

「愛と欲望の雑談」mishimasha.com/books/97849039… コーヒーと一冊、というシリーズどおりカフェでコーヒー一杯分で読んだ。対談のお題はあるけどほぼ噛み合ってないし途中で話題を変えたり、無理に結論づけないどころか話を閉じもしないところが良かった。あと最後の最後で実は紅茶が好きというオチが笑笑

Posted byブクログ

2022/10/05

生きづらさや、現代への「ちょっとここどうなんだろう」と思うこと、それを絶望的な視点で描くのではなくて、対談という形で柔らかく紐解いていく感覚だった。

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2022/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『断片的なものの社会学』の、岸政彦先生と、『まじめに生きるって損ですか?』の、雨宮まみさん、二人の、対談ならぬ雑談本という趣旨が面白く感じ、雑談だからこそ出てくる、パーソナルな本音の数々も読むことができて、楽しかったです。 そもそも、岸先生によれば、日本に恋愛は根づいておらず、これまで日本人は、言語によるコミュニケーションをしてこなかった、いや、してはいるんだけど、どこかで苦手なところがあるらしい(できる人とできない人の差が極端化している)。 それの根拠として、例えば、日本は、会ったばかりの知らない他者に対する「信頼」が、治安が日本ほどよくないアメリカやヨーロッパより、はるかに低いのは、「和を尊ぶ」と言われている日本人のそれが、「安心」だからであり、安心に対する志向性は強いけれど、一般的な他者に対する信頼はものすごく低いからであり、よく、何か起こったときに、「そんなことするお前が悪い」って言い方をされる、『犠牲者非難』が強いこと。 また、夫婦、家族関係など、親密な領域では、言わなくてもわかってくれる、という変な感覚というか信仰があることや、満たしてほしい気持ちがあって、それを言葉で伝えて満たしてもらうと、嬉しさが減るみたいな考え方もあり(察してちゃん)、それらは、『言語化すると価値が減る』ということに繫がるのではないかと。 他にも、お互いの関係性についてのことなのに、どちらかが一方的に決めつけて、押し付けていることに対して、言うと関係が壊れる恐怖があるからと、言えないでいる事など(自分の希望は言わないと通らないのに)、改めて、言葉で伝えることの大切さを、実感させてくれます。 他に気になったこととして、 『しんどい方が偉い』という考え方。 昔は、「持ってない」ことをバカにされるのが一般的だったが、今は『持ってない者が持ってる者のことをバカにする』といった、差別のあり方の逆転。 攻撃的な人は、収入とか関係なく、あらゆる層にいて、パーソナリティの問題なのではないかということ(ヘイトスピーチも恐怖感の裏返し)。 等は、他人と比較することでしか、ものごとを見ていなかったり、自己肯定感が足りなかったりと、満たされたいけれど、それが出来ないし、どうすればいいのかも分からないといった、現状を感じさせられる。 岸先生は、個を確立して交渉して、というのは必要だが、その社会ってものすごく流動性の高い社会で、格差が広がる社会であり、それこそ二極分化していく社会なのに、そこを個人のスキルに任せていいのか、ということを気にされていて、雨宮さんも、一部の人は余計に生きづらくなるのではと、心配されており、難しい問題だと思いました。 また、女性の話で印象的だったことは、 女性が「自分」になるときに、何かを差し出して、引き換えにしないと「自分」になれないということがすごくあり、そのままでは「自分」にはなれなくて、何かを我慢したりしないといけない。 男が男に惚れる「男惚れ」は普通なのに、女性の、性的な眼差し以外の「好き」に対して、世間の了承ってめちゃくちゃ狭い。 ちなみに、前者が岸先生、後者が雨宮さんです。 雨宮さんに関しては、「アカデミズム○○野郎」なんて、屈託のない痛快な言葉も素敵。 そして雑談は、「浮気」のテーマでヒートアップし、 岸「でもね、僕はそこは絶対に譲らないですよ!」 雨宮「おお! いい試合になってきましたね、私たち(笑)」 と、それぞれの人柄も窺えて、テキストコミュニケーションとはまた違った、人間同士のコミュニケーションの面白さを感じさせられ、『おわりに』で、雨宮さんが、「実際に会ってする会話には、無駄も危険も多いけれど、そこにはまだ、そこにしかない豊かさがある」と、書かれたのも肯ける内容でした。 最後に、私は社会学というのが、実はよく分かっていなかったのだが、雨宮さんの、「岸先生の文章は、むしろそうした『まとめ』から抜け落ちてしまうニュアンス(個人的なもの)を掬い取っておられるように感じます」や、岸先生の、「自分の中での『ロマンチックに語ること』に対する反発が、仕事をする上での核を担っているんです。何気ないもの、世俗的なものや普通の統計データを基に、普通の物語を書きたくてやってるんですよね」のお言葉に興味を持ち、『断片的なものの社会学』も読んでみようと思いました。 ちなみに、ミシマ社の本は、初めて読んだのですが、本の角が丸く加工されているところに、細やかな気遣いを感じさせられ、印象的でした。

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2021/11/16

・欲望自体が他者の欲望の内面化である ・過剰なロマンチシズムに対する違和感を逃さない 2人の物書きの、理知的でありながら欲望や愛について奔放に語り合い、絶妙な度合いで自己開示を広げ、欲望や自己嫌悪に惑わされながら生きている人間への共鳴や慈愛をにじませている貴重な時間を提供して頂い...

・欲望自体が他者の欲望の内面化である ・過剰なロマンチシズムに対する違和感を逃さない 2人の物書きの、理知的でありながら欲望や愛について奔放に語り合い、絶妙な度合いで自己開示を広げ、欲望や自己嫌悪に惑わされながら生きている人間への共鳴や慈愛をにじませている貴重な時間を提供して頂いた。戸惑いや覚悟や矜持など、聞けば聞くほどもっと聞いていたいと思わせる対談だった。余談だが閉じている身としては、お二人の社会性や社交性の高さに勝手に恐れ慄く。だからこそ傷ついてきたそれぞれの思いを注意深くそっと聞かせてもらったような感覚。もう対談の続きを聞くことはできないが、だからこそ大事に思い返したい。

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2021/03/30

対談本ってけっこう好き。普段はゴリゴリの単著を出しているような人でもかなり軽く読めるような感じがするから。組み合わせによるところも面白いし。

Posted byブクログ

2021/03/10

(アナーキーな欲望ほど偉いみたいな雰囲気があった90年代サブカルについて)雨宮「本当にあのときは、文化系って脆弱だなって思いました。みんな身体性にすごく弱いから、体験主義に弱すぎるんですよ。」

Posted byブクログ

2021/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった〜。 分析することが体に染み付いている人はこんなにも深くまで物事を掘り下げられるんだな。 交わされる言葉がなんともクリティカルで、人の業を的確に言い表している。でも人のダメさ加減に気付いているから自分は特別な存在であるとは思っていなさそうなところがいい。 自分の分析は奇抜なものではなく普遍的なものにしていきたいと言っていて、言葉への信用度が上がった。 ーーーー ・「誕生日を祝ってほしい」と口に出して祝ってもらうよりも、相手が自発的に祝ってくれたことの方が価値が高い ・最近は自分のしんどさを聖化する流れがある。そこは不可侵であると譲らないところはある。だから「あいつは実は貧乏らしい」よりも「あいつは実は金持ちらしい」の方が悪口になりうる。では、どうしたらお互いのしんどさを分かり合えるかと言うと、今は無理。かなりポジティブな感情が底流にないと不可能。 ーーーー この辺りがかなり良い。 人々の中で「正解」とされる振る舞いが年代によって細かく変化をするのに興味があったが、そういうのは社会学で知れるらしい。えー読んでみようかな。

Posted byブクログ