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文庫本宝船 の商品レビュー

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2024/09/08

一時期、「週間文春」を毎週のように購読していた。その頃は「文春砲」が売りではなく、割と硬めな記事が多く、私のお目当ては「文庫本を狙え」と高島俊男の「お言葉ですが」であった。この本は、その「文庫本を狙え」に連載された2009から2016にかけて紹介されたおよそ330冊をまとめた物で...

一時期、「週間文春」を毎週のように購読していた。その頃は「文春砲」が売りではなく、割と硬めな記事が多く、私のお目当ては「文庫本を狙え」と高島俊男の「お言葉ですが」であった。この本は、その「文庫本を狙え」に連載された2009から2016にかけて紹介されたおよそ330冊をまとめた物である。 作者一流のセレクトは、いわゆるシブい本カタイ本が多く、当時のベストセラーやミステリー、エンタメ作品はほぼない。岩波、中公、ちくま、講談社の文芸学芸文庫がずらりと並ぶ。全く聞いたこともない作者も多々いるが、坪内氏の文章を読んでいると無性に読みたくなるし、すぐに読まなくても手元に置いときたくなる。 坪内祐三は私とほぼ同世代なので、彼が自らの体験として語る事は概ねその空気感や時代感もふくめて大変よくわかるのが大きいと思う。 再読になるので、すでにこのブグログの私の本棚に登録されているものも多いが、何せこの手の本はすぐに本屋の棚からすぐに消えてしまう事がが多い。事実ここに紹介されいる本も既に新刊書店では見かけなくなった物が多い。 「文庫本を狙え」はそのコンセプトの一つが新刊本の紹介にこだわっている事で、ある程度紹介されている本を塊りとしてみると、その時代のクロニクルが分かるという事が挙げられる。 お手軽な読書も良いが、改めてここで紹介されている読み応えのある本にじっくりと取り組みたい気持ちも強い。ただ残念ながらその体力がだんだんとなくなっている。

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2020/01/18

2020.1.18市立図書館 訃報を聞いて、そういえば雑誌やPR誌の連載にはときどき接していたけれど、まとまった本は読んだことなかったな、と思いながらとりあえず追悼読書用に借りてみた。「週刊文春」に長期連載されていた「文庫本を狙え!」の第566回(2009年3月5日号)〜第865...

2020.1.18市立図書館 訃報を聞いて、そういえば雑誌やPR誌の連載にはときどき接していたけれど、まとまった本は読んだことなかったな、と思いながらとりあえず追悼読書用に借りてみた。「週刊文春」に長期連載されていた「文庫本を狙え!」の第566回(2009年3月5日号)〜第865回(2016年3月31日号)を収めた一冊(これ以前の連載は文藝春秋社からの単行本3冊にまとまっているらしい)。 あとがきを先に読むと、1000回まで続いたら(そこで連載をストップする可能性もあり)『文庫千趣』という四冊本の私家版を150セット作りたい、とあった。連載がずっと続いていたとすればとうに1000回を迎えているはずだが、どうなったのか、調べてみたくなる。

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