裁く眼 の商品レビュー

我孫子武丸(著者)

2017/08/26

法廷画家の仕事が舞い込んだ袴田鉄雄にまつわる事件を，姪の蘭花と解決する物語だが，法廷の様子が克明に描写されていて面白かった．被告は美人の佐藤美里亜で袴田は得意の描写力で巧みな絵を描いて，それがテレビで放映された．その夜自宅前で暴漢に襲われたが，蘭花のおかげで軽症で済んだ．その後同じ法廷画家の聖護院桜が殺害される．最終的には，色覚障害を持つ検事事務官が犯人と判明するが，蘭花の活躍が素晴らしい．

2017/06/28

これはこれでなかなか面白かったのですが、我孫子武丸さんと言えばやはり速水三兄弟が出てくるシリーズが好きで、そのあたりのテイストと比べてしまいました。
ラストの終わり方が中途半端だったので、もしかしたら続編が出るのかなと少し期待しています。もっともっと書いてくれたらいいのに、と毎回読み終わるたびについ恨み節を言いたくなる作家さんです。

2017/05/18

内容（「BOOK」データベースより）

漫画家になり損ね、浅草の路上で似顔絵を描いて生計を立てている袴田鉄雄。あるとき、彼の腕前を見込んだテレビ局の人間から、「法廷画」を描いてほしいという依頼が舞い込む。注文通り描いた絵が、テレビで放送された直後―鉄雄は頭を殴られて昏倒する。彼は一体、何を描いてしまったのか?

2017/04/15

タイトルの意味は読後に納得。写真より似顔絵の方が特徴がわかるってよく言うけど、この法廷絵師はそれだけじゃなかった。裁判傍聴のマスコミ席の内側事情もわかって面白かった。

2017/03/25

まさかの誰？みたいな犯人だったけど。
でもこういう佐藤美里亜みたいな被告人っていると思う。罪の意識全くなく行動してしまう人。普通の人からは「犯罪」って思われてても、本人にはその自覚なく行動しているんだろうな。

2017/03/09

法廷画家が主人公のミステリー。最初のテンポはなかなか良かったけれど，結末はちょっと尻すぼみというか，犯人の動機もちょっと…というかんじかなぁ。気軽に読めるのが良いかもしれない。

2017/02/03

簡単な文章でさらっと読める。
面白くなくはないけど、2つの事件の真相に疑問が。
本流のほうは被害者たちが自ら望んだ結果で、法廷画家の仕事をした主人公の事件は被害者たちと同じ状態になってしまった人による犯行？　絵の見え方が…って、なんだかスッキリしない。
被告人の魅力もよく分からなかったし、こんなことってあるの？
私にはよく分からない。
姪のキャラも好きになれなかった。
あと、人間の内面が表れる絵があれば見てみたいものだ。

2017/01/10

挫折しかけだが画力だけはある、漫画家志望のヘタレ青年が、法廷画家として抜擢された。
すると、画がテレビで放送された途端に殺されかかったり、画家仲間が殺されたりと、急にサスペンスな事態に。
彼自身は真っ当な絵の仕事ができる嬉しさと、被告人の魔性の美女に惹かれちゃったこともあり、のんきに仕事を続けるんだけど、そんな彼のことが心配で仕方ないJCの姪っ子がやきもきと飛び回る。
サスペンスな事態の原因は、どうやら彼の描いた法廷画にあるようなんだけど……。
というお話。
ラノベ入ってる感じではありますが、なかなか面白かったっすー。

2016/12/28

これシリーズ化かな？すらすら読めた。嫌な登場人物も殆どいないし。この手の犯罪の女性容疑者って、現実世界では美人っていないよね。そこがファンタジーだな。被告人は鉄雄の絵をどこで見たの？公判中も収監されているんだろうけど、TVを観られるの？この真相は医学的にあり得る事象なのか？これはファムファタールの一種なのかな。

2016/12/08

ある裁判の法廷画を依頼されたマンガ家志望の男が、仕事のあと、襲われる。また、裁判で隣にいた法廷画家の女が何者かに殺された。犯人は？裁判都の関係は？見たいな内容。