武器としての人口減社会 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
上智大学>スタンフォード大学院>国連勤務>ハーバードMBA>ゴールドマンサックスと輝かしい経歴の著者が優しく統計をベースに、これからの日本の人口減社会というピンチをどのようにチャンスとしていくかという事が書かれている。 女性の能力を使いこなせていない、他国と比べても個々の学力は高い、生産性は低い、中高年もなかなかレベルが高い等々をデータを基に説きつつ、労働力が減る中、社会的な反対を受けずにオートメーション化等を進められるだろうというのが基本的な流れか。 ただし、性差別ではない能力による人の活用であったり、イノベーションを起こし易くするための社会インフラであったり、起業しやすくすべしと誰かがどこかで何年も何年も言い続けてきたような結論になっている。確かにおっしゃることは非常に合理的ではあるが、男女機会均等法といった法的枠組みが出来ても、大半の人々は均等であることを拒絶し続けてきた社会の集合知の低さを完全に無視してしまっている。 これらが感覚的に理解できて能力がある人には日本に止まってまで社会的非合理と闘う理由も見つからないし、理解できない人にとっては今のままであるべきと捉えていると思うので、やはりどうしようもない・・そんな気になってしまう本ではあった。 P.34 オランダも過去40年間、ほぼ一貫して労働生産性上位5カ国に入っています。オランダの場合は、正規雇用と非正規雇用の壁を取り除いて労働市場の流動性を高めたことが、生産性の改善につながりました。一つの企業に1年以上勤務すると、勤務時間を短縮できるパートタイム社員になることが権利として補償されているのです。そのためオランダでは、パートタイムの管理職も珍しくありません。オランダの女性就業率が高い理由として、このような労働市場の仕組みが挙げられます。
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経済協力開発機構(OECD)の東京センター長らしい。日本では平均的に労働スキルは高いのに活かしきれてないとの論調。欧米では働く女性は子供をベビーシッターに預けてフルタイムで働く。日本では保育園待ち問題でフルタイムは困難。各種のデータでいかにも説得力ありそうだが、何か重要なところが...
経済協力開発機構(OECD)の東京センター長らしい。日本では平均的に労働スキルは高いのに活かしきれてないとの論調。欧米では働く女性は子供をベビーシッターに預けてフルタイムで働く。日本では保育園待ち問題でフルタイムは困難。各種のデータでいかにも説得力ありそうだが、何か重要なところが抜け落ちているようにも思える。
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国際比較統計ということで大局的すぎて具体的に何がどうということが腹落ちしないまま読み終えてしまった。日本人は能力はあるのだから、特に女性や高齢者やニート層などの埋もれた人材を活用し、日本の技術を生かすシステム、政策を取り入れていけばそれが強みになるということだったのかな。埋もれた...
国際比較統計ということで大局的すぎて具体的に何がどうということが腹落ちしないまま読み終えてしまった。日本人は能力はあるのだから、特に女性や高齢者やニート層などの埋もれた人材を活用し、日本の技術を生かすシステム、政策を取り入れていけばそれが強みになるということだったのかな。埋もれた人材の活用は大いに賛成。仙台市でも人口1パーセントが生活保護を受給していて、多額の税金を垂れ流している現状。今や通勤しなくてパソコン一つアイデア一つで仕事ができる時代。こうした人材を活用して社会に役立てていくことは必要。女性については、子育て世代を支援する仕組みが必要。保育士の所得向上と保育園の教育システム構築が望ましいかな。小学校の学童保育も在り方を考えて欲しい。無償化よりも質の向上と子供の受け入れに柔軟な対応ができる仕組み作りを望むかなぁ。本書は人口減少が武器になるというよりは、人口減少でも悲観しなくていいよというレベルの本だったように思う。何かワクワクするような視点の転換が起きるような本ではなかったことが少し残念だった。
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【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・著者の主張には賛成できる部分もあるが、その主張の裏付けに説得力の乏しいも...
【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・著者の主張には賛成できる部分もあるが、その主張の裏付けに説得力の乏しいものがあるだけではなく、牽強付会としか思えないほど強引なものもあり、そのせいで「主張」自体が色褪せてしまっている。 ・著者の属人性を割り引いて読もうとも思ったが、ここかしこで、私がどうした、私の時はと例示するので、それもできなかった。 ・週刊ダイヤモンドの新年号で2016年に出た経済書のベスト10プラスアルファがあり、本書は17位に選ばれているが、これで17位とは、昨年の出版事情がお寒かったのか評者連が大したことないのか。 【目次】 第1章 人口減少が武器になるとき ICT・AI革命が仕事のあり方を変える 必要とされるのは定型化できない仕事 低い失業率がオートメーション化を後押しする 日本人のスキルはトップレベル 「人口ボーナスの時代」から「人口ペナルティーの時代」へ 小国からの教訓 【コラム】OECDの教育、技能調査について 第2章 眠れる「人材」大国・日本 埋もれた人材を掘り起こすとき 日本の中高年齢層は優等生 企業の世代間交流が多様性を生む 日本のニートは高学歴 出る杭を伸ばす 「人材」を「人財」に変えられるか 30代で幹部になる アップ・オア・アウトのキャリアシステム アマゾンの働き方騒動 ハイブリッド人事への道 労働市場の二重構造の解消 第3章 女性は日本社会の"Best Kept Secret" 古くて新しいウーマノミクス 女性がGDPを押し上げる 男女の賃金、昇進格差の解消が急務 女性活用とイノベーション 日本の女性の実力と意欲 リケ女を増やすには M字カーブに見る日本の損失 生涯賃金で考えるキャリア断絶のコスト 賃金格差が貧困を生む 賃金格差が解消すれば結婚したくなる? One More Babyの壁 インフラ以上に重要な周囲の理解 機会均等実現には「ムチ」の議論が必要 ロールモデルの重要性 ルールモデルは女性とは限らない 日本の女性は"Best Kept Power" 第4章 働き方革命のススメ Time is Money ! 時間は有効資源 優秀なボスの条件 「もうビジネスディナーはしない」 人生の波を乗り切る働き方革命 高齢化社会で求められる多様な働き方 第5章 日本のイノベーション力を活かせ!
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ネタとしては2016年の書籍だけど、人口現象は解決しないと言う前提にたって、国民の論理的または数学的思考が世界トップレベルにあり、完全雇用が実現している今だからこそ、世界に先駆けて、AIの導入やイノベーションができると筆者は解く。 テレビで子供の教育力の低下や企業の不祥事などを見...
ネタとしては2016年の書籍だけど、人口現象は解決しないと言う前提にたって、国民の論理的または数学的思考が世界トップレベルにあり、完全雇用が実現している今だからこそ、世界に先駆けて、AIの導入やイノベーションができると筆者は解く。 テレビで子供の教育力の低下や企業の不祥事などを見ているとその様な数値が信用できなくなってしまうけど、人口減少を止められないのであれば、その前提に沿ったシステムを、限りないヒューマンリソースを有効に使わないといけないと言うのは納得できる気がします。
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日本が、これから入っていく (あるいは既に入っている) 人口減の社会でどうやったら頑張れるか、という話だった。 OECD東京のトップをしている、というだけあって、 普段の視点とは違った視点で物を見ることができて面白かった。 その一方で、会社の中でもどんどん出世できるような優秀な...
日本が、これから入っていく (あるいは既に入っている) 人口減の社会でどうやったら頑張れるか、という話だった。 OECD東京のトップをしている、というだけあって、 普段の視点とは違った視点で物を見ることができて面白かった。 その一方で、会社の中でもどんどん出世できるような優秀な人が著者なので、 ほとんどの人には参考にならない情報も多いような気がする。 「優秀な人が全体を引っ張る」というアメリカみたいなスタイルに 日本はなっていないので、「優秀なひとも優秀でない人も頑張れる」 っていうことが必要なのかな、とも思う。
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何が「武器」なのかいまいち分からない。 グラフが多くてわかりやすかったが、中高年層を活用しよう。女性の活躍できる場を。リスクを恐れない起業環境をと、どこかで聞いたことのある論評が並んでいた。 結局は人口減少、労働力不足が企業内の生産性向上の原動力となり、もともと高い素質をもつ...
何が「武器」なのかいまいち分からない。 グラフが多くてわかりやすかったが、中高年層を活用しよう。女性の活躍できる場を。リスクを恐れない起業環境をと、どこかで聞いたことのある論評が並んでいた。 結局は人口減少、労働力不足が企業内の生産性向上の原動力となり、もともと高い素質をもつ日本人のの高齢化先進国としてのイノベーションを起こしていこうってことでした。
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データも豊富。人的能力など日本の潜在能力を豊富なデータで実証的に解説しているので、納得感も多い。反面、具体的な政策、方法論に落とし込んでいく部分は、不足している。多くの研究で効果が確実な政策も声のデカイ反対論で足踏みするのか骨抜きになるが現実の世界でもある。 とりあえす労働市場の...
データも豊富。人的能力など日本の潜在能力を豊富なデータで実証的に解説しているので、納得感も多い。反面、具体的な政策、方法論に落とし込んでいく部分は、不足している。多くの研究で効果が確実な政策も声のデカイ反対論で足踏みするのか骨抜きになるが現実の世界でもある。 とりあえす労働市場の流動性は喫緊の課題だろうがそれすら遅々として進まない現実……
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日本人の能力の高さの客観的なデータによる考察と、イノベーションを起こす事に注力するのではなく、拡散、浸透、活用していく事に焦点を絞り、国家戦略を構築していくという視点に共感した。但し、女性活躍推進や時間価値を注視した「働き方改革」の記述については、データはあるものの、今ひとつ雑な...
日本人の能力の高さの客観的なデータによる考察と、イノベーションを起こす事に注力するのではなく、拡散、浸透、活用していく事に焦点を絞り、国家戦略を構築していくという視点に共感した。但し、女性活躍推進や時間価値を注視した「働き方改革」の記述については、データはあるものの、今ひとつ雑な記述が多いかとも感じた。
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主張はもっともなんだけど、踏み込みは浅いという印象。 具体性のある主張は残念ながらひとつもなかった。
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