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日本の戦争児童文学 の商品レビュー

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2014/06/01

ともすれば、戦時体制に迎合する文学者への糾弾になりかねない切り口であるが、きわめて冷静にというより「冷徹」に分析がなされている。余談であるが、その分析にはあたかも原発事故(をとりまくジャーナリズム)を予見していたかのような部分が少なくない。 戦前・戦中はもちろんであるが、戦後児...

ともすれば、戦時体制に迎合する文学者への糾弾になりかねない切り口であるが、きわめて冷静にというより「冷徹」に分析がなされている。余談であるが、その分析にはあたかも原発事故(をとりまくジャーナリズム)を予見していたかのような部分が少なくない。 戦前・戦中はもちろんであるが、戦後児童文学への分析/批評は考えさせられる部分が多かった。作中で子どもが発見するものは、すなわち作者の発見に他ならないという指摘は深い。我々も、ともに日本の近現代史を『発見』してゆかなければならない。

Posted byブクログ