現代に生きる信仰告白 の商品レビュー

佐藤優(著者)

2017/01/03

日本人であってキリスト教徒であるとは何なのかという土着化の問題を考える上で危険視しなければならないのはシンクレティズム（宗教習合）と反知性主義であると。
やはり佐藤氏はキリスト教関係の書籍がイチバンまともというかよく出来ている。これは講演録だが、逆に内面に踏み込んだ信仰告白的内容になっていて興味深い。
＜以下気になった点＞
・これから重要なのはプレモダン、モダン、ポストモダンを通底している事柄。それは地理と伝統宗教
・皇族関係者が学習院ではなくＩＣＵに行くのは、右傾化する政権中枢への反抗（戦後国体の護持）
・アメリカの事実上の国教はユニテリアン主義。大統領は宣誓時に「神にかけて」と言うが「キリストにかけて」とは言わない。
・キリスト教は斜陽産業。信者は増えない。増やしたいと考えるのは資本主義的。