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壁抜けの谷 の商品レビュー

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2016/11/19

「〜らしい、〜な気がする」という主人公の曖昧な記憶をたぐり寄せるように話が進みます。いや、進んでいるのすら不確かなのかもしれない・・・。 この本を読んでいて昔あったことを思い出した。 学生時代にレジのバイトをしていたとき、 あるお客さんから「おつりが1000円足りなかった」と...

「〜らしい、〜な気がする」という主人公の曖昧な記憶をたぐり寄せるように話が進みます。いや、進んでいるのすら不確かなのかもしれない・・・。 この本を読んでいて昔あったことを思い出した。 学生時代にレジのバイトをしていたとき、 あるお客さんから「おつりが1000円足りなかった」と言われたので店長が私のレジのお金を調べたのだが、過不足は見当たらなかった。しかしお客さんは食い下がり足りないと言い続ける。私はおつりは必ず確認して渡している。おそらく数え間違えてはいないと思った。しかし間違えたのかもしれないとも思った。 沢山のお客さんのレジを打っていて、そのすべてを記憶しているわけじゃないし、絶対に間違っていないという自信が持てなかったのだ。 なにかを断言するって大事なことなのだと改めて思う。相手を不安になさないために。そう、この本を読んでいて不安な気分をかき立てられてしまったのでした。まだ54ページしか読んでいないですが、一旦読み進めるのをお休みしようと思います。

Posted byブクログ