バイ貝 の商品レビュー
この本を読んで素敵な買い物ができました。 今までなら、2700円で使い回しが効きそうな靴下を買っていましたが、 4000円の派手な柄の靴下を買ってみました。 するとファッションの幅が広がってとても楽しくなったのです。
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カネを稼ぐのは辛く苦しく、カネを遣うのは楽しくて気色がよい。カネを稼ぐために蓄積した鬱を霧消するために、主人公はホームセンターで鎌を買い、中華鍋を買い、はたまた宝くじを買い、結果なぜか鬱が溜まった。 他に鬱を消す方法がないかと趣味を持とうとする。カメラにのめり込んでからは、鬱の計算もしなくなるのだが、最後に行き着くのは「カメラを使うたびに鬱が溜まっていく」という事実であった。最後の降り積もる鬱は最高に美しい!! 資本主義の世界では、何でもかんでも価値の尺度は金額で換算される。お金をかけさえすれば楽しいことが待っているのか。お金さえあれば幸せなのか。そういうものから解放されたくて東京を去った私にとって、これはなかなかに考えさせられる小説でした。何はともあれ、この本を読むことは非常に愉快な経験で、私の鬱は随分霧消しました!
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珍妙な峠を先に読んじゃったのでこっちも読みました。でもそんなに繋がってるわけではなかった。こっちはエッセイ調で文体もいつもの町田康だから町田康的なおっさんがちらつくときがあり、何で小説の主人公=作者、みたいなテクがあるんだろうか。犬飼ってるし。というより、文体が特徴的だからこうい...
珍妙な峠を先に読んじゃったのでこっちも読みました。でもそんなに繋がってるわけではなかった。こっちはエッセイ調で文体もいつもの町田康だから町田康的なおっさんがちらつくときがあり、何で小説の主人公=作者、みたいなテクがあるんだろうか。犬飼ってるし。というより、文体が特徴的だからこういう小説家が主人公の小説はぜんぶこのおっさん、てなる。そうなるように書いてるんだろうけど。最後の章とかいったいどんな顔で文章作ってたんだろうかと考えてしまう。 話の中身はねめちゃくちゃ面白かったです。ほんと買い物ってうまくできんのよねーーーーーーー。
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あとがきにあるように、最後の数行にやられました。なんだ、この読後の爽快感は…! 資本主義経済に疲弊して、なんだか金銭価値だけで物事が動くことに違和感と少々の吐き気を覚えていた頃、この本に出会いました。 読みすすめてみると、町田康臭炸裂の面白日記な感じで、パンチの効いたリズミ...
あとがきにあるように、最後の数行にやられました。なんだ、この読後の爽快感は…! 資本主義経済に疲弊して、なんだか金銭価値だけで物事が動くことに違和感と少々の吐き気を覚えていた頃、この本に出会いました。 読みすすめてみると、町田康臭炸裂の面白日記な感じで、パンチの効いたリズミカルな日本語にただただ興ずることができました。しかし、意外なクライマックスに心が打ち震えました…。 この世のあらゆるものは、実は「一般的等価形態」だけで量れるものではないのだ、と筆者が気づくのとほぼ同時に、その概念がわたしにもストンと腑に落ちる感覚がありました。 あとがきが素晴らしく、その部分だけでも二度拝読いたしました。
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日々降り積もる鬱を昇華する為に奮闘する主人公。 今度こそ「こます」と決意した行動が更なる鬱を生む。 この負の連鎖に目を覆いたくなる。 紆余曲折の果てに辿り着いた境地は 「静かに静かに鬱が降り積もっていた。私はそれをもはや美しいと思うようになっていた。」 その一文に救われた。 小さな愉悦を感じ減鬱しようとする行為。主人公は大変にアクティブだ。 負の連鎖からの脱却のきっかけは、最初から身近に有った事。 人生ってそんなもんだよね。笑
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読みながらどんどん鬱が減っていき、 読み終わった今だんだん鬱が増えてきたので はやくまた町田康読まなきゃ。 終始へらへらにやにやして読みました。 ガソスーやら磯カンドやら。 バカバカしいようで深いし残るし さいこー おもしろー
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くだらなさすぎて笑ってしまいつつ、なんとなく最後はうつくしくもくだらない。生きていくってそういうことなのだ、などと尤もらしく言うまでもない。なんかまあおもしろかったです。
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自分の鬱レベルを金額で表現する可笑しさ。鬱レベルを下げるために好きなことをしたい、もしくは悩みの種を解決したい→それにはお金がかかる→お金を稼ぐためには働かなければならない→働くと鬱が溜まる、というあまねく人類がぶち当たる人生の命題が描かれていて面白い。
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