あやしいルネサンス の商品レビュー
ルネサンスをさくっと。 その当時に悪魔の絵を観ていたら、あまりの怖さ不気味さに、熱心に信仰に励んだかもしれない。 当時はテレビやネットもないし、識字率も低いだろうから庶民だったら聖書や学術書なんか読めない。病気でころっと人が死ねば、悪魔の仕業だと思うかも。 ミケランジェロの『...
ルネサンスをさくっと。 その当時に悪魔の絵を観ていたら、あまりの怖さ不気味さに、熱心に信仰に励んだかもしれない。 当時はテレビやネットもないし、識字率も低いだろうから庶民だったら聖書や学術書なんか読めない。病気でころっと人が死ねば、悪魔の仕業だと思うかも。 ミケランジェロの『瀕死の奴隷』は死によって肉体から魂が解放される恍惚の瞬間を表しているとのこと。そうとは思えない官能的な感想を抱いてしまった!
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今までみたことない絵もいっぱいあった。解説が少し少なめ。もうちょっとうんちくとか、背景とか知りたい。
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数時間あればサクッと読める本でした。 作者ごとに作風が異なることはもちろんですが、「異形のもの」「死」がモチーフになると、誰もみたことがない。聖書の中の情報と作家のイメージに大きく左右されます。 ゾッとするような怪物から、なにこれ、キモカワ!と思うものまで。 芸術に触れる機...
数時間あればサクッと読める本でした。 作者ごとに作風が異なることはもちろんですが、「異形のもの」「死」がモチーフになると、誰もみたことがない。聖書の中の情報と作家のイメージに大きく左右されます。 ゾッとするような怪物から、なにこれ、キモカワ!と思うものまで。 芸術に触れる機会が少ない私にとっては、気楽に,じっくり絵画を鑑賞でき、刺激になりました。
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借りたもの。 ちょっとクセのある、ルネサンス期絵画を集めたもの。 ブリューゲルやアルチンボルドなど“定番”とも言える奇想の画家たちに留まらず、日本ではあまり知られていないフレスコ画や写本の挿絵などを紹介。聖書物語をモティーフにしながら当時の疫病(天然痘やペスト)の状態を生々しく描...
借りたもの。 ちょっとクセのある、ルネサンス期絵画を集めたもの。 ブリューゲルやアルチンボルドなど“定番”とも言える奇想の画家たちに留まらず、日本ではあまり知られていないフレスコ画や写本の挿絵などを紹介。聖書物語をモティーフにしながら当時の疫病(天然痘やペスト)の状態を生々しく描いていたり、聖書とはかけ離れた独自解釈の死後世界、魂の概念、怪しい民間信仰に神秘主義など…… 異端的とも言える主題は、画家たちの想像力を刺激するものに溢れていた。顔が三面になっている、フランドル派画家による《三位一体のキリスト》の図版は初めて見た!まるでインドの神々にいそうなその顔に衝撃を受ける。この図版のことがあって☆4。 眺めて楽しい一冊。
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「あやしい」と思って見ると、ルネサンス美術は100倍おもしろい!「こわい」「不気味」「きもかわ」な作品はなぜ生まれ、どう鑑賞されたか、その謎を解明。(アマゾン紹介文) ルネサンス期の様々な「あやしい」をテーマにした美術本。突っ込んだ内容はさほどなく、その「あやしさ」を楽しむのが...
「あやしい」と思って見ると、ルネサンス美術は100倍おもしろい!「こわい」「不気味」「きもかわ」な作品はなぜ生まれ、どう鑑賞されたか、その謎を解明。(アマゾン紹介文) ルネサンス期の様々な「あやしい」をテーマにした美術本。突っ込んだ内容はさほどなく、その「あやしさ」を楽しむのが良いんではなかろうか。 カラバッチョやクラーナハ、レンブラントなどのメジャーな画家だけでなく、『偉大な二流画家』ハンス・メムリンク、『悪趣味』ハンス・バルドゥング・グリーンといったちょいとマイナーな画家が結構取り上げられていて、満足だ。
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そもそも日本と西洋とは文化が違うので、我々からしてみれば、西洋画には変なのが多い。特にルネサンスの絵画や彫刻には「あやしい」ものが多いと言える。それは、やっぱりキリスト教がずばりあやしいからだ。キリスト教の教義って、複雑怪奇だよ。悪魔やドラゴン、男を誘惑する女、魔女、そして死への...
そもそも日本と西洋とは文化が違うので、我々からしてみれば、西洋画には変なのが多い。特にルネサンスの絵画や彫刻には「あやしい」ものが多いと言える。それは、やっぱりキリスト教がずばりあやしいからだ。キリスト教の教義って、複雑怪奇だよ。悪魔やドラゴン、男を誘惑する女、魔女、そして死への警告、聖遺物、解剖学的人体をテーマとした絵画・彫刻などには、何とも言えない気持ち悪さが漂っている。作者の想像力全開という感じで、細部まで追求して、結構みんな楽しんで描いているようなんだよなあ。まあ、こういうあやしさは、みんな薄々知っていたはずだよね。
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もう少し解説があるとよかったな、とか、もう少し拡大図があるとよかったなとは思うが、全編カラーで、あまり有名ではない画家についてもたくさん取り上げられているのはよかった。 絵画だけでなく彫刻の解説もあり、「怪物庭園」などは、ちょっとテーマパークっぽくて行ってみたい。 イタリアに行っ...
もう少し解説があるとよかったな、とか、もう少し拡大図があるとよかったなとは思うが、全編カラーで、あまり有名ではない画家についてもたくさん取り上げられているのはよかった。 絵画だけでなく彫刻の解説もあり、「怪物庭園」などは、ちょっとテーマパークっぽくて行ってみたい。 イタリアに行った際には一度訪れてみたい場所だ。 アルブレヒト・アルトドルファーの『ロトとその娘たち』は近親相姦を思わせる図なのだが……。 うーん…そうまでして子孫は残さないといけないのかな?? 聖書の基本的スタンスは「男は悪くない」らしい。 まあ、作られた時代背景もあ流とはいえなんとも不快極まりない絵画である。 一方、クラーナハの描く女性は妙にエロチックで、かつ目が離せない怪しさを持つ。 他にも腐敗する肉体や、悪魔などの生き物を描いたり、死をえがいたり、様々な怪しさを紹介する本書だが、死の描き方なら、日本の女性が朽ち果てて骨になるまでを描いた『九相図』の方が怖いな、と個人的な感想としては思う。 キリスト教が土葬にするのは、復活のためだというが、それは、ミイラを作っていた古代文明と根っこでは同じなのではないか。 その点、燃やしてしまう日本のような国は、また違った宗教観があるのだろう。 (単に埋める場所がないという事情も多分にあるとは思うが) 死生観や人間のあり方を他の宗教・文化と比べて見るのはとても面白い。
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ブリューゲル展は昨夏見に行ったけど、表に出さない、自身でさえも気づかない心の裏を見たようなそんな感じだったかな。悪魔や化物描写を見てると、パラに出てきそうな異世界召喚物をふと思い出したりも。実際そんなの見たら恐怖より先にあれはなんだ?と妙に冷静に見てしまいそう(笑)
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個性を封じたイコンから解放されたルネサンスでは、多彩な宗教画が各地で描かれました。観念的な聖書の世界を伝道するにはヴィジョンを見せることがベターと考えたのでしょう。怪異なものやグロテスクなものを見せています。そして、その延長線上にリアリズムが登場する必然性が見えました。
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