そもそも島に進化あり の商品レビュー
島を愛しているから島に住む外来種を殺戮するという矛盾。初めは純粋に生き物が好きだっただけなのに、と今の自分と重ねてしまった。 本当に良い本だった、子々孫々に多様性の灯火を伝え、英知を永劫に享受したい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
鳥類の本、と思って読んでいると、これは島の本だとわかる。著者もその辺のところを狙っていたようで、鳥と島の漢字を並べておちょくってくる。油断ならない。タイトルだって、「そもそも鳥に」と間違えて買う人を狙っているのかもしれない。そして、あらかじめお伝えしておきたいのは、本の半分は「島」に関する定義に費やされているということ。決して「鳥」ではない。半分までついてこられないと、鳥の話にならない。しかしこの定義が非常に重要なので、飛ばし読みしてはいけない。 内容は所々ボケをかましてくるが、大体が専門的な話である。ノートをとるか、迷ったほどだ。よほど眠くない時に読まないと、内容が入ってこない。なお、挿絵の半分はボケに関するもので、こちらは一向に専門的ではないため、わかりやすくない。このネタを知っている人には、挿絵は必要ないだろうし。ほしい絵は、なかったりする。 川上先生は、離島の海鳥が専門で、とんでもない離島に出向いて、蝿を食べたり、海鳥のフンまみれになったりして冒険家さながらに活躍されていることは、よく知られている。なぜ離島なのか。それは離島では、進化の過程がわかりやすい状況が残されているから。しかも、それを説明するために、(イヤイヤながら)苦手な植物や昆虫にまで言及している。生き物は皆繋がっているので仕方がない。そして、島の生態系はとても脆弱であることを、心しなくてはならない。 ダーウィンの進化論もこういうことだったのか。眠くない時に読めば、もちろんわかりやすい。川上先生は自ら現代のダーウィンを名乗ってもいいと思う。怒られても知らんけど。
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「鳥類学者無謀にも恐竜を語る」が面白かったので同じ著者 のこの本を続けて読んでみた。前者は門外漢ならではの外 からの視点が興味深かったのだが、今回は島嶼部で鳥類を 研究してきた著者にとってある程度「専門家」としての見解 が求められる本だったせいか、全体的に無難で真っ当な 「島」に...
「鳥類学者無謀にも恐竜を語る」が面白かったので同じ著者 のこの本を続けて読んでみた。前者は門外漢ならではの外 からの視点が興味深かったのだが、今回は島嶼部で鳥類を 研究してきた著者にとってある程度「専門家」としての見解 が求められる本だったせいか、全体的に無難で真っ当な 「島」について考える著作となっている気がした。もちろん 賛否両論であろう軽口は健在である。何か意地になって古い ネタをぶちこんで来ている気もするぞ(笑)。
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軽妙洒脱な語り口で島と鳥、その他の動物の物語を紡いでいる。外来種の駆除の話は難しいなという感想を持った
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詳細は、こちらをご覧ください あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1279.html"
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スペキュレイティヴ エヴォリューションの関係である。 鳥類学者である著者は、南硫黄島などでの、然るべき鳥をモフモフしながら調べた資料を参照しつつ、他のを著作で何とかしつつ、哺乳類を無視しつつ、鳥 ぢゃねえや島をでっちあげる。 しょーもないギャグと他が読ませる。 「パンダの進...
スペキュレイティヴ エヴォリューションの関係である。 鳥類学者である著者は、南硫黄島などでの、然るべき鳥をモフモフしながら調べた資料を参照しつつ、他のを著作で何とかしつつ、哺乳類を無視しつつ、鳥 ぢゃねえや島をでっちあげる。 しょーもないギャグと他が読ませる。 「パンダの進化においてどこにタイヤ置けば縞パンダができるのかがわからない」 といふスタンスなので、えるしまさく先生の「イワクイコウモリ」がみられるのは面白い。他、フロンティアとしてのコウモリは「四つ足で歩く」可能性が示唆される。 著者は鳥類研究家で妖怪には暗いため、座敷童子の適応放散はマニアックな方向へ行かない。
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「大陸はわずか6個だが、島は星の数ほどある。どう考えても島の勝ちだ。」という表紙裏の文字を見て手に取った。 生物学界隈の著者として有名な鳥類学者、川上さんの本を初めて読んだがなるほど面白い。 タイトル通り、島に焦点を当てた進化論の話ということになる。著者が島を愛するあまり書いたよ...
「大陸はわずか6個だが、島は星の数ほどある。どう考えても島の勝ちだ。」という表紙裏の文字を見て手に取った。 生物学界隈の著者として有名な鳥類学者、川上さんの本を初めて読んだがなるほど面白い。 タイトル通り、島に焦点を当てた進化論の話ということになる。著者が島を愛するあまり書いたようなものだった。 美女がやたら出現するし、妖怪やガンダム的比喩も多くて進化論の教本としてもわかりやすい。
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島における生物の進化や絶滅について、フィールドワークを基に、いかにも学術的っぽく述べられていない本。 でも、内容は真面目で(小ネタを挟むが)、島の固有種と外来種との関係については、なるほどなぁ、と感心(関心)。
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いやぁ。面白かった面白かった。 ラムちゃんでしょ。ガンダムでしょ。 パンダとタイヤの配置についてでしょ。 東京ドームを縦に並べらいくつ分でしょ。 ってこれ何の本? いやいや、いたって真面目。大真面目な本ですよ。 筆者のお人柄が読んでいて伝わってきます。大変、勉強にもなるいい本で...
いやぁ。面白かった面白かった。 ラムちゃんでしょ。ガンダムでしょ。 パンダとタイヤの配置についてでしょ。 東京ドームを縦に並べらいくつ分でしょ。 ってこれ何の本? いやいや、いたって真面目。大真面目な本ですよ。 筆者のお人柄が読んでいて伝わってきます。大変、勉強にもなるいい本です。ギャンブルなら大勝利と、僕は自身を持っていいます。 ほんとは「恐竜」の本を買おうと書店に出かけたのですが、置いてありませんでした。仕方なくこちらを購入し、読んでみたんです。。。
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鳥類学者川上氏が島を語る。海という障壁に囲まれた島という環境に生物はどのようにやってきてどのように繁殖しどのように進化したのか。話はついには地球全体の生物の話にまで拡がる。外来種の位置付け、人間の影響に及んでは人間世界における地球規模の政治的議論さえ想起させる。そして何より文章が...
鳥類学者川上氏が島を語る。海という障壁に囲まれた島という環境に生物はどのようにやってきてどのように繁殖しどのように進化したのか。話はついには地球全体の生物の話にまで拡がる。外来種の位置付け、人間の影響に及んでは人間世界における地球規模の政治的議論さえ想起させる。そして何より文章が面白い。
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