街場の五輪論 の商品レビュー
人から借りた本。自分では絶対に選ばない本なので、たまにはこういうのを読んでみるのもいい。びっくりするような発見があった。 左翼おじさん3人がアンチ・オリンピックの立場に立つ。なんというか、昔はこういう文句ばっかりの座談ってよく見た気がするけど、最近はとんと見なくなったので逆に新鮮...
人から借りた本。自分では絶対に選ばない本なので、たまにはこういうのを読んでみるのもいい。びっくりするような発見があった。 左翼おじさん3人がアンチ・オリンピックの立場に立つ。なんというか、昔はこういう文句ばっかりの座談ってよく見た気がするけど、最近はとんと見なくなったので逆に新鮮だった。しかし、わたしはオリンピックそのものの存在に疑問を呈している言論人も知っているので、なんというか「この人たちの世界、びっくりするくらい狭いな…」という印象。保守やネトウヨの人たちのふるまいを否定するが、自分たちも自分と意見の違うものを切り捨てているのではないか。わたしは、この「自分たちの思考こそがまったく正しい」という世界に対するおそれのない態度が苦手で、こういう人たちの本から随分遠ざかったのだった。特に九条のくだりは本当に驚いたな。 なにしろ、自分では選ばない本を読むというのはいい。本の内容、テキストそのものに感銘を受けるか受けないかは置いておいて、世界は広がっていく。
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久しぶりの内田本(といっても対談集)。結果的に、誰も予想し得なかった形で五輪はポシャッた(あ、まだ延期か)訳だけど、このタイミングだからこそ読みたい一冊。皆がいったん、五輪どころではなくなり、そっちの方面に関しては冷静になれている今だからこそ、本当に、どうしてもやる価値があるもの...
久しぶりの内田本(といっても対談集)。結果的に、誰も予想し得なかった形で五輪はポシャッた(あ、まだ延期か)訳だけど、このタイミングだからこそ読みたい一冊。皆がいったん、五輪どころではなくなり、そっちの方面に関しては冷静になれている今だからこそ、本当に、どうしてもやる価値があるものなのかどうか、改めて見つめ直すべきではないか。もう、あらかたの設備投資金は積み上がりきってしまっているのかもしれないけど、それを更に積み増して、来年開催という博打に打って出るのが正しい判断なのか。昨今のこれだけ大きな有事に及んでなお、きな臭さが漂いまくる現政権が、一部の熱狂を背景に推し進めてきた事業、という側面を忘れてはならない。
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2014年に単行本として出されたときに 読んでいて、 そりゃあ そうだ と 何度も賛同しながら 読んでいた そして それから五年経った 今、 本書で予測されていたことが そのまんま いたるところで噴き出していることに 納得するよりも ますます唖然としてしまう いくら考えても ...
2014年に単行本として出されたときに 読んでいて、 そりゃあ そうだ と 何度も賛同しながら 読んでいた そして それから五年経った 今、 本書で予測されていたことが そのまんま いたるところで噴き出していることに 納得するよりも ますます唖然としてしまう いくら考えても やはり 東京五輪は いらない!
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2020年のオリンピックが東京で開催されることが決定されて以降、反対意見がほとんど聞かれなくなったという言論状況そのものについて問題提起をおこなった鼎談です。 元来近い立場にある三人の座談会なので、おたがいの意見を戦わせるような場面もなく、緊張感に欠けるのはいたしかたないのかも...
2020年のオリンピックが東京で開催されることが決定されて以降、反対意見がほとんど聞かれなくなったという言論状況そのものについて問題提起をおこなった鼎談です。 元来近い立場にある三人の座談会なので、おたがいの意見を戦わせるような場面もなく、緊張感に欠けるのはいたしかたないのかもしれませんが、語られている内容そのものには賛同できることが多く、著者たちの発言に膝を打ちながら読みました。 もっとも、いくつか違和感をおぼえるところがあったのも事実です。私自身は、内田がさまざまな著作で展開している身体論や、『日本辺境論』(新潮選書)で語られているこの国についての言説には、すこし危ういところがあるのではないかと以前から感じていたので、やや過敏になっていることは自覚しているのですが、「自己アピールが下手」な日本人というイメージや、「健さん的無口さ」を日本人は美徳としてきたといった発言には、なにか引っかかるものを感じてしまいます。
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農民と武士の西南戦争の話。つい、150年前は日本人はそういう状態だったんですね。 そう考えると織田信長の長篠の戦いはすごいですよね。本題とは関係ないですが…
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